2013年11月15日 (金)

エリナ・ヴァハラの「クーシスト」「コリリアーノ」

Vahala

The Red Violin
concertos by
Corigliano & Kuusisto
Elina Vähälä, violin
Lahti Symphony Orchestra
Jaakko Kuusisto, conductor
2012年録音

Jaakko Kuusisto:
Leika for symphony orchestra, Op.24 (2010) [11'35]
Concerto for Violin and Orchestra, Op.28 (2011-12) [30'38]

John Corigliano:
Concerto for Violin and Orchestra "The Red Violin" (2003) [33:53]

「ヤーッコ・クーシスト (*1974):ライカ op.24」
管弦楽曲。これは特に面白くなかった。ただし、クーシストという人は全曲を通して指揮はうまいと思う。

「ヤーッコ・クーシスト : ヴァイオリン協奏曲 op.28」
アマゾンの商品の説明に書いてあるとおり、3分半ほどまでヴァイオリンの独奏で始まる。
第1楽章と第2楽章はアタッカで繋がっており(合わせて約24分)、長大な幻想曲のように聞こえる。作曲者自身が名ヴァイオリニストなので(アマゾン商品説明より)、独奏ヴァイオリンのパートは充実している。
エリナ・ヴァハラ独奏、ヤーッコ・クーシスト指揮。前者も後者も躍動的で豪快な演奏。前者のアクロバティック・・・というよりむしろ「鮮やさ」と、後者の技巧的な指揮は、バランスがとれていると思う。
作曲者ヤーッコ・クーシストの作風は、新ウィーン楽派のような20世紀の難解さより、たとえば、バーンスタインのような親しみやすさ・エンターテインメントが聞こえると思う。

「ジョン・コリリアーノ (*1938):ヴァイオリン協奏曲 ''レッド・バイオリン''」
上記の商品の説明に書いてあるとおり、映画「レッド・バイオリン」の音楽を引用したヴァイオリン協奏曲。

第1楽章「Chaconne」
いきなり「シャコンヌ」であるが、それは「ショスタコーヴィチ:Vn 協奏曲第1番」第3楽章「パッサカリア」と違って、「主題と変奏が分かりにくいシャコンヌ」である。クレッシェンド、アッチェレランドがものすごい。第1楽章は前半と後半に分かれている。前半と後半の間でいったん音楽が静まり、その後カデンツァに行って、その後また盛り上がり、ド迫力で終わる。

第2楽章「Pianissimo Scherzo」
木管の後、独奏ヴァイオリンのクラスターのような音で開始。その音が「ピアニシモ」であり「スケルツォ」を導くのか。前半、オケの弦にバルトークピチカートのような音が聞こえる。

第3楽章「Andante Flautando」
コリリアーノについて「最近ナクソスでコリリアーノの弦楽四重奏曲を買ったら大当たりでした。尖鋭性とアメリカの作曲家らしいねっちりとした抒情性が絡み合って聞き飽きません」というご意見がありましたが、エリナ・ヴァハラの叙情性から、コリリアーノの叙情性が見えない私は耳が悪いのか?

第4楽章「Accelerando Finale」
この楽章において、エリナ・ヴァハラの狂ったような演奏が聞ける(弦を強くこすったり・・・)。ただし中間部は第3楽章の旋律に似た叙情的で静かな普通の旋律(シャコンヌの主題再現か?)。カデンツァ。その後また狂う。フォルテッシモで破裂するように終わる(ここもシャコンヌの主題再現か?)。

【まとめ】
健闘していると思う。
クーシストの作品は自作自演であり、それなりに面白い。
コリリアーノのほうは、作品自体、複雑。そして大袈裟な技法。擬古的ロマンティシズム。冗漫。暴力的またはハイな部分は、殴り合いの相撲を見ているように粗いと思った。
このアルバムは、商品説明にあるとおり、ダイナミックなサウンドがオーディオ・ファンには気持ち良い。

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