2017年7月21日 (金)

(C) Apple Music Mahler: Symphony No. 5 Minnesota Orchestra Osmo Vänskä & Bruckner: 9 Symphonies Korean Symphony Orchestra Hun-Joung Lim

【結論】 オスモ・ヴァンスカのマーラー5番を注文したが、イム・ホンジョンのブルックナー・チクルスが良いので、後者を買うために前者をキャンセル。

Mahler
(C) Apple Music 検索キーワード:Mahler 5 Vanska

Apple Music で試聴。ちょっと聴くと、のんべんだらりんとした粗い演奏に聴こえたが、ヴァンスカの指揮は細密画の様にディテールが丁寧に聴こえ新鮮味がある。まるで他の演奏と版が異なるように聴こえる。

【HMV.co.jp へのリンク】

マーラー:交響曲第5番 オスモ・ヴァンスカ&ミネソタ管弦楽団




Bruckner
(C) Apple Music 検索キーワード:Hun-Joung Lim

Apple Music で試聴。7番、8番、9番の一部を聴いたところ『ブルックナー独特の熱が感じられない』また『最終楽章における効果的主題の回想が聴けない』など、悪い印象しか受けなかった。が、よく聴いてみると、これは、ドイツ・オーストリー系の指揮者が振るブルックナー、さらにショルティ、シャイー、シモーネ・ヤングなどの名演と比較すると、テクスチャーの緻密さ・癖・斬新さと全曲の見通しの良さが両立している。快演だと思う。

【HMV.co.jp へのリンク】

ブルックナー:交響曲全集(第1番〜第9番)イム・ホンジョン&韓国交響楽団(10CD)

2017年7月 7日 (金)

(C) Apple Music Mahler Song Cycles Alice Coote / Netherlands Philharmonic Orchestra / Marc Albrecht & Mahler Lieder Thomas Quasthoff / Violeta Urmana / Anne Sofie von Otter / Wiener Philharmoniker / Pierre Boulez

Alice_coote

(C) Apple Music 検索キーワード:Mahler Albrecht

・表現力不足。マーラー独特の若きロマン性、厭世感が聴こえなかった。買わない。

【収録情報】
マーラー:
● さすらう若者の歌
1. 恋人の婚礼のとき [4:03]
2. けさ野辺を歩けば [4:18]
3. 私の胸の中には燃える剣が [3:17]
4. 恋人の青い眼を [5:25]

● リュッケルト歌曲集
1. 私は仄かな香りを吸い込んだ [2:40]
2. 私の歌を覗き見しないで [1:28]
3. 美しさゆえに愛するのなら [2:09]
4. 真夜中に [6:05]
5. 私はこの世に捨てられて [6:33]

● 亡き子をしのぶ歌
1. いま太陽は輝き昇る [5:38]
2. なぜそんなに暗い眼差しなのか、今にしてよくわかる [4:47]
3. おまえのお母さんが戸口から入ってくるとき [4:46]
4. ふと私は思う、あの子たちはちょっと出かけただけなのだと [3:06]
5. こんな嵐に [6:59]

アリス・クート(メゾ・ソプラノ)
オランダ・フィルハーモニー管弦楽団
マルク・アルブレヒト(指揮)

録音時期:2016年6月(さすらう若者の歌、リュッケルト)、2015年11月(亡き子をしのぶ歌)
録音場所:アムステルダム
録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND

(HMV.co.jp より)




Mahler_boulez

(C) Apple Music 検索キーワード:Mahler Lieder Boulez

・これも違和感あり。ブーレーズは下手だと思う。

【収録情報】
マーラー:
1. さすらう若者の歌
2. リュッケルトの詩による5つの歌曲
3. 亡き子をしのぶ歌

 トーマス・クヴァストホフ(バス・バリトン:1)
 ヴィオレータ・ウルマーナ(メゾ・ソプラノ:2)
 アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(メゾ・ソプラノ:3)
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ピエール・ブーレーズ(指揮)

 録音時期:2003年6月
 録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
 ルビジウム・クロック・カッティング
 歌詞対訳付

(HMV.co.jp より)

2017年4月25日 (火)

シノーポリのマーラー:交響曲全集の「オリジナル盤」と「Eloquence 盤」の音を聴き比べる

Mahler

上記の左のアルバムは火災で焼損したので、Amazon ポイントで購入(再取得)。


10_symphonien_2

Mahler: The Complete Recordings Philharmonia Orchestra Giuseppe Sinopoli


10_symphonien

Mahler: Die 10 Symphonien Philharmonia Orchestra Giuseppe Sinopoli


シノーポリのマーラー:交響曲全集の「オリジナル盤」と「Eloquence Ambient Surround Imaging 限定盤」を聴き比べる

シノーポリのマーラー:交響曲全集のオリジナル盤(高い方)を、再取得(←私事ですがこれは2009年の私の自宅火災で焼損した)。

結論から言うと、私、聴き慣れた「オリジナル盤」のほうじゃないとだめでした。

「オリジナル盤」のほうが、うるさいが迫力ある。私は、オデオ用語を知らないからうまく説明できませんが、両者を(ボリューム・コントロールで)同じ大音量で聴いたとき「オリジナル盤」のほうがシノーポリの強烈な「フォルティッシモの迫力」において勝っているし・・・また、ディテールも(テクスチュアも?)よく聞こえるような気がする。

Eloquence の方がオデオ的に自然な音に近いと思う・・・が、Eloquence は、ディテールが聞こえにくいかも知れない(←ベールをかけられたように、ややくもっている音?)。その意味で「シノーポリを聴く」には適さないかも知れない。

ただし、Eloquence のほうは「オリジナル盤」より「ソフトな音」になっているので、マーラーを長時間聴く(=マーラーの形式を研究するために同じ曲を繰り返し聴くなど)には、Eloquence のほうが疲れない・・・よって、マーラーの長い作品全体を俯瞰するためには、Eloquence のほうが適しているかも知れない・・・。

Amazon カスタマーレビューさん「どんな轟音でも少し離れた所で鳴っているので、旧盤と比較して20%くらい音圧が落ちて聴こえるかも知れない
しかしそれは向上のためのマイナスであり、逆に20%音量を上げてやれば、定位感が増したままで迫力は同等以上に上がるのである」
というのが、的を射ているかも知れない。

追伸)これを書くと、Amazon カスタマーレビューで、「参考にならなかった」に1票投じられそうなので、書かないでおこうと思ったが・・・やっぱり、書く。この全集におけるシノーポリのマーラーは、第2、5、6番のみが超名演。あとは、その3曲に及ばない。

2017年1月15日 (日)

マーラー作曲 交響曲 第5番 嬰ハ短調 第1部(第1、2楽章)について/アナリーゼ失敗・挫折/← この記事は火災で焼損したシノーポリのマーラー全集を再取得したのをきっかけに書きました

Sinopoli

Mahler: Die 10 Symphonien & Orchesterlieder
Giuseppe Sinopoli
Edita Gruberová, Waltraud Meier, Bryn Terfel u. a.
Philharmonia Orchestra
Staatskapelle Dresden
AMbient Surround Imaging
Eloquence

・・・

皆さん、よくご存知と思いますが、ウィキペディアによると、マーラー作曲「交響曲第5番」の「第2楽章は、第1楽章の素材が随所に使われ、関連づけられている」とのことです。しかしながら、私は、その関連性が分からないので、とにかく、同曲の第1、2楽章の主な素材を、楽譜作成ソフト「Finale」にコピーして勉強してみました(以下、譜例に付した「説明文」は、ウィキペディア、および、グスタフ・マーラー全作品解説事典より)。

・・・

第1楽章
葬送行進曲(正確な速さで〈tempo giust=心拍の速さで の意味?〉。厳粛に。葬列のように) 嬰ハ短調 2分の2拍子 二つの中間部を持つABACAの形式(小ロンド形式) 最後のAは断片的で、主旋律が明確に回帰しないため、これをコーダと見て、ABAC+コーダとする見方もある。

【譜例1】 交響曲第4番第1楽章で姿を見せたトランペットの不吉なファンファーレが、重々しい葬送行進曲の開始を告げる(ABACAの最初のA)。(midi
Mahler_05_1_a_2

・・・

【譜例2】 譜例1の続き。(midi
Mahler_05_1_b

・・・

【譜例3】 譜例2の続き。(midi
Mahler_05_1_c

・・・

【譜例4】 譜例3の続き。(midi
Mahler_05_1_d

・・・

【譜例5】 (A)の主要主題は弦楽器で「いくらかテンポを抑えて(Etwas gehaltener)」奏され、付点リズムが特徴。この主題は(例えば譜例6のように)繰り返されるたびに変奏され、オーケストレーションも変化する。(midi
Mahler_05_1_e

・・・

【譜例6】 (再びファンファーレの導入句がきて)主要主題(譜例5)が変奏される(A)。(midi
Mahler_05_1_ee_temp_2

・・・

【譜例7】 ふと心なごむかのような、新たな楽想(A)。(グスタフ・マーラー全作品解説事典より
この旋律は、第2楽章に出てくると思う(シノーポリ盤で6分21秒あたり)。(midi
Mahler_05_1_f

・・・

【譜例8】 (ABACAの最初のA)の終わり。(midi
Mahler_05_1_ff_2

・・・

【譜例9】 さらにファンファーレが顔を出すと、「突然、より速く、情熱的に荒々しく(Plötzlich schneller. Leidenschaftlich. Wild.)」第1トリオが始まる(Bの始まり)。(midi
Mahler_05_1_g

・・・

【譜例10】 譜例9が2回出た後、ヴァイオリンに。刹那的な希望を感じさせる、上行と下行を含む動機が現れる(B)。(グスタフ・マーラー全作品解説事典より)(midi
Mahler_05_1_h_2

・・・

【譜例11】 (やがてトランペットがファンファーレを出して)主部が回帰する。主要主題(譜例5)は今度は木管に出る。(ABACAの2つ目のA)(midi
Mahler_05_1_hh

・・・

【譜例12】 チェロに、譜例7が再現する(2つ目のA)。
【当ブログ開設者より】 え〜っと、この旋律は、第1楽章の第2主題じゃないかと思えるのだが…。(midi
Mahler_05_1_hhh

・・・

【譜例13】 2つ目のAの終わり(多分、第312小節〜)には、『亡き子をしのぶ歌』の第1曲「いま太陽は晴れやかに昇る」からの引用があり、ティンパニのきざむリズムが残る。(midi
Kindertotenlieder_3

・・・

【譜例14】 第2トリオ(C)(イ短調)は弦によって始まる陰鬱なもの。(midi
Mahler_05_1_i

・・・

【譜例15】 譜例14の続き(C)。言うまでもないことだが、マーラーは、譜例15のような3連符のリズムパターンを、第1楽章においても、第2楽章においても、好んで使っている。(midi
Mahler_05_1_ii

・・・

【譜例16】 「第1楽章の終わり」=「ABACAの3つ目のA」または「ABAC+コーダのコーダ」の終わり。
悲しみの頂点で、トランペットと大太鼓が残って、曲は、静かに結ばれる。(mp3
Mahler_05_1_jj

・・・

【まとめ】 マーラー作曲「交響曲第5番 第1部(第1楽章と第2楽章)」の関連は、同曲第3部(第4楽章と第5楽章)の関連に比べると関連性が小さいと思う(あるいは、それは複雑で分かりにくいと思う)。けだし、同曲第2楽章において、第1楽章の素材は「現れるがすぐに消えていく」。私が、第1部において「パロディー」と見なすのは『亡き子をしのぶ歌』(譜例13)だけだ(また、私が重視する旋律は、譜例7だけである)。少なくとも、同曲第1部には、同曲第3部の第4、5楽章間に存する明快な関連はないと思う:すなわち、後者の関連性=同曲第5楽章に、マーラーの「のろけ」が聞かれること(=あからさまなパロディー。愛の調べ。下記)。

フィナーレで「これでもか、これでもか」というほどの歓びを表す音楽は、第4楽章の中間部(譜例4、midi)である。そして、第4楽章のこの旋律が、フィナーレをクライマックス(譜例1)へと導く。

Mahler_5_4_28
マーラー作曲「交響曲第5番」第4楽章の中間部(譜例4、midi

・・・

あ〜、くたびれた。

(続かない)

・・・

【2017−1−13 追加】

あ、そういえば、マーラーの曲って、意外に、ユニゾンが多いですね。譜例11など。

・・・

【2017−1−14 追加】

マーラー5番、いつかもう一度ゆっくりアナリーゼしてみようか!

・・・

【2017−1−16 注意】

上記譜例、正確でない部分がある可能性は、当然あります。

2013年11月 7日 (木)

バーンスタインの「大地の歌」1966年録音

Erde

1966年録音の「大地の歌」
ジェームズ・キング、フィッシャー=ディースカウ
ウィーンフィル
バーンスタイン
プロデューサー:ジョン・カルショー
歌詞対訳:渡辺護
UCCD - 4407

このアルバムも買い戻し。

これは、カルショーのプロデュースなので、LPレコードで聴くと良いだろう・・・つまり、デジタルリマスタリングでは、アナログの音がどのぐらい伝わるか?

演奏は、ディースカウが良い。第4楽章「美について」の早口(速いテンポ)で歌われるところは、ドイツ人でないと歌えないだろう。

第6楽章「告別」のディースカウとバースタインの解釈は模範的演奏だろう。それは、アルト歌手が歌ったものを含めて、かつて、発売された第6楽章「告別」の模範だと私は思う。勿論、このアルバムの前にも後にも名演奏があると思う。しかし、このアルバムは、好みを超えた「模範」だと思う。

ディースカウの歌唱は、リスナーをして、詩の意味に「こだわりたく」させる。
「友が馬を降りて、別れの杯を差し出す」
さりげないけど良い。友は馬上から酒を渡すのではない・・・。情景が目に浮かぶ。

第6楽章「告別」最後の節「遠き果てまで、いずこにも、とこしえに青き光!」とは何だろう? 辞書を引くと「blauen」は自動詞で「(空が)青くなる。青い」。「Allüberall und ewig blauen licht die Fernen」の blauen が三人称複数なので、主語は、「die Fernen(遠方)」。だとすると「どこも、いつまでも、遠くは(遠くまで)明るく青い」。「licht」は副詞「明るく」。(要するに「青空がどこまでも続く」)

さて、同じ綴りの「blauen」が、第6楽章冒頭では「形容詞」として使われている。「Der Mond am blauen Himmel herauf.(小舟のような月が青い(形容詞)空に浮かんでいる)」と・・・。

同じ「blauen」でも両者は(文法も)意味も違う。つまり、両者の違い。ニュアンスの違いは、冒頭の青は「暗」、最後の青は「碧」だろう。しかし、私は、この2つの「青」を重ね合わせてしまった。
春が来ても、月は暗くて青い空に浮かぶ。
逆に、春が来なくても、一年中、晴天の空は青い。晴天が暮れると青い月夜になる。
この歌の主人公は死に場所を求めているのだから「青」は不吉に思えてしまった。

ディースカウの歌唱はテンポが遅いし、勿論、ドイツ語がきれいだし、表現力も抜群である。彼の歌唱にしつこさを感じるリスナーもあるかも知れないが、私は彼とバーンスタインの「告別」を超えるものはないと思っている。

Die liebe Erde allüberall blüht auf im Lenz und grünt
Aufs neu! Allüberall und ewig blauen licht die Fernen!
Ewig... ewig...
いとしきこの大地に春来たりていずこもにも花咲き、
緑新たなり! 遠き果てまで、いずこにも、とこしえに青き光!
とこしえに…とこしえに…
(渡辺護訳)

(下に続く)

2013年3月19日 (火)

クリスティアンヌ・ストーティンのプフィッツナー、R.シュトラウス、マーラー

Stotijn

Stimme der Sehnsucht
Christianne Stotijn mezzo-soprano
Joseph Breinl piano
Recorded: 2011

HANS PFITZNER
1 Stimme der Sehnsucht
2 Nachts
3 Lockung
4 Nachtwanderer
5 Abschied

RICHARD STRAUSS
6 Ständchen
7 Des Dichters Abendgang
8 Schlechtes Wetter
9 Nachtgang
10 All mein’ Gedanken
11 Befreit
12 Zueignung

GUSTAV MAHLER
Kindertotenlieder
13 Nun will die Sonn’ so hell aufgeh’n
14 Nun seh’ ich wohl, warum so dunkle Flammen
15 Wenn dein Mütterlein
16 Oft denk’ ich, sie sind nur ausgegangen
17 In diesem Wetter

RICHARD STRAUSS
18 Morgen!

期待はずれ。もっと修行して欲しい。

オランダ出身。
声はきれい。懐かしい声質を持っている(誰かの声に似ていると思うのだが思い出せない。強い声を出すときは、マリア・カラスの声に少し似ている・・・いや、似てないか・・・)。
だが歌は下手である。ドイツ語はあまりうまくない。
プフィッツナーが良い。
R.シュトラウスの『献呈』は音程を下げて歌っているので、他の歌手の歌唱と雰囲気が異なる。

【オフィシャルホームページ】
http://christiannestotijn.com

2011年12月25日 (日)

シモーネ・ヤングのマーラー2番

Young

Gustav Mahler
Sinfonie Nr. 2 c-moll „Auferstehungs-Sinfonie“

Michaela Kaune, Sopran
Dagmar Pecková, Alt
NDR Chor
Staatschor Latvija
Philharmoniker Hamburg
Simone Young

1 Allegro maestoso – Mit durchaus ernstem und feierlichem Ausdruck 20:34
2 Andante moderato – Sehr gemächlich 09:29
3 In ruhig fließender Bewegung 10:44
4 Urlicht. Sehr feierlich, aber schlicht 05:18
5 Im Tempo des Scherzo – Wild herausfahrend 33:18
Total 79:27

Recorded Laeiszhalle, Hamburg, October 24 & 25, 2010
OEHMS CLASSICS

英国アマゾンで一足先に手に入れた。

ヤングは、マーラーをブルックナーのように指揮していると思う。

ブルックナーの場合、最後の一音を聞いて、ようやく作品の意味が分かる・・・それでかまわないと思う。しかし、マーラーの場合は、音楽が始まると、部分麻酔が効くようにワンショットでリスナーの肉体の一部がマーラーの毒に麻痺させられなければならないと思う。シノーポリやティルソン・トーマスはそのような指揮ができる。シノーポリやティルソン・トーマスは作品のコンセプトを作品の前半の早い時間から表すが、ヤングは遅い(正直言って第3楽章までは退屈)。第1楽章にすでに第5楽章の重要なモチーフが現れているのに、ヤングの指揮ではその印象は薄い(下記、midi)。第5楽章の行進曲はかなり迫力あるのでそのあたりから、このアルバムは大音量で聞くと気持ちよい。合唱がうまい。合唱が終わったあとのフィニッシュもうまいのだが、その部分にてオルガンの音に「あら、ブルックナーになっちゃった」と感じさせられてしまった。

Auferstehung_1_1

シモーネ・ヤングのマーラー2番

Young

Gustav Mahler
Sinfonie Nr. 2 c-moll „Auferstehungs-Sinfonie“

Michaela Kaune, Sopran
Dagmar Pecková, Alt
NDR Chor
Staatschor Latvija
Philharmoniker Hamburg
Simone Young

1 Allegro maestoso – Mit durchaus ernstem und feierlichem Ausdruck 20:34
2 Andante moderato – Sehr gemächlich 09:29
3 In ruhig fließender Bewegung 10:44
4 Urlicht. Sehr feierlich, aber schlicht 05:18
5 Im Tempo des Scherzo – Wild herausfahrend 33:18
Total 79:27

Recorded Laeiszhalle, Hamburg, October 24 & 25, 2010
OEHMS CLASSICS

英国アマゾンで一足先に手に入れた。

ヤングは、マーラーをブルックナーのように指揮していると思う。

ブルックナーの場合、最後の一音を聞いて、ようやく作品の意味が分かる・・・それでかまわないと思う。しかし、マーラーの場合は、音楽が始まると、部分麻酔が効くようにワンショットでリスナーの肉体の一部がマーラーの毒に麻痺させられなければならないと思う。シノーポリやティルソン・トーマスはそのような指揮ができる。シノーポリやティルソン・トーマスは作品のコンセプトを作品の前半の早い時間から表すが、ヤングは遅い(正直言って第3楽章までは退屈)。第1楽章にすでに第5楽章の重要なモチーフが現れているのに、ヤングの指揮ではその印象は薄い(下記、midi)。第5楽章の行進曲はかなり迫力あるのでそのあたりから、このアルバムは大音量で聞くと気持ちよい。合唱がうまい。合唱が終わったあとのフィニッシュもうまいのだが、その部分にてオルガンの音に「あら、ブルックナーになっちゃった」と感じさせられてしまった。

Auferstehung_1_1

2011年7月14日 (木)

カタリナ・カルネウスのマーラー歌曲集

Karneus

Mahler:
Kindertotenlieder
Lieder eines fahrenden Gesellen
Rückert - Lieder
Katarina Karnéus, mezzo - soprano
Gothenburg Symphony Orchestra
The National Orchestra of Sweden
Susanna Mälkki, conductor
Recording: June 2007 (Lieder eines fahrenden Gesellen), January 2010 (Kindertotenlieder) and August 2010 (Rückert - Lieder) at the Gothenburg Concert Hall, Sweden
BIS

マーラー:
・亡き子を偲ぶ歌
・さすらう若人の歌
・リュッケルトの詩による5つの歌曲

 カタリナ・カルネウス(メゾ・ソプラノ)
 エーテボリ交響楽団
 スサンナ・マルッキ(指揮)

 録音時期:2007年6月、2010年1月、8月
 録音場所:エーテボリ・コンサート・ホール
 録音方式:デジタル
 SACD Hybrid

【HMV.co.jp へのリンク】
マーラー:亡き子を偲ぶ歌、さすらう若人の歌、リュッケルト歌曲集 カルネウス、マルッキ&エーテボリ交響楽団

評価:★★★★☆

これは、音が良い。

これはフィンランドの指揮者、スサンナ・マルッキがうまい。
彼女は、マーラーの管弦楽のテクスチュアをうまく表現していると思う。
「亡き子を偲ぶ歌」の「こんな天気の中を(In diesem Wetter!)」は、ワーグナー的、また、この曲の終わりの部分は、リヒャルト・シュトラウスの「4つの最後の歌」的でもあるが、それをうまく指揮していると思う。また同曲における管弦楽の嵐の表現(雨がピチカートで表されている)がうまいと思う。
「さすらう若人の歌」も、スサンナ・マルッキはオーケストラをうまく鳴らしていると思う。この人は、マーラーの第1番交響曲を指揮したらうまいのじゃないかと思った。(こういう表現は女性差別的だが)スサンナ・マルッキの指揮は、表情の豊かさと若干の粗さとともに、女性らしい細やかさが感じられる。

ストックホルム出身のカタリナ・カルネウス(メゾ・ソプラノ)は優等性的で個性に欠ける。彼女は「亡き子を偲ぶ歌」の「お前の母さんが(Wenn dein Mütterlein)」の最後の節「ああ お前よ 父の分身よ(O du, des Vaters Zelle)」を強く歌っているのがうまいと思うが「一度聞いたら忘れられない」というほどの個性はないと思う。
この人の歌は弱い(この人の実年齢は分らないが、悪い意味で表現が若いという気がする)。
カルネウスはさらに「リュッケルトによる5つの歌曲」の「真夜中に(Um Mitternacht)」の最後から2番目の節の「だがその決着を付けることはできなかった(Nicht konnt' ich sie entscheiden)」と最後の節(私は私の力をあなたの手に委ねます! Hab' ich die Macht in deine Hand gegeben! )を強く歌っている、その解釈もうまいと思う。それを、クリスティーネ・シェーファーの「リュッケルトによる5つの歌曲」と比べると、シェーファーは(ドイツ人なので当たり前のことだが)ドイツ語がうまく、ドイツ語の節回しがうまく、歌詞の内容をよく理解できる歌い方をしているのだが、途中で退屈する。

Eschenbach

Mahler
Symphonie No. 1
Rückert - Lieder
Christine Schäfer
Deutsches Symphonie - Orchester Berlin
Christoph Eschenbach
Recording: 2008
Capriccio

上記、クリスティーネ・シェーファーの「リュッケルトによる5つの歌曲」は、最初の2曲「私の歌を覗かないでくれ」「美しさゆえに愛するのなら」のみうまいが、あとは退屈する。おそらく、カルネウス&マルッキのほうが、シェーファー&エッシェンバッハのコンビより、うまくマーラーの歌の世界を表していると思う(シェーファーの歌唱はうますぎて鼻につく)。カルネウス&マルッキの「マーラー歌曲集」のほうが、二人の共同作業がうまくいっている。このアルバムにおける二人の息のあった共演が作品の魅力を増幅したことがこのアルバムの最大の魅力だ。よってこのアルバムは何度聴いても退屈しない。

もっとも、このアルバムがリスナーを退屈させない理由の一つは(繰り返すが)このアルバムの音の良さであろう。このアルバムは、大音響で聴くと歌唱、オケともに迫力がある。

火災ですべてのクラシック音楽の CD を失った私が、ほとんど新しい録音の音盤ばかりを買うのは、音が良くない音盤を買いたくなくなったからであり、それゆえに古い録音をほとんど買わなくなってしまった自分に、私はいま、複雑な思いを抱いている。

カタリナ・カルネウスのマーラー歌曲集/亡き子を偲ぶ歌/さすらう若人の歌/リュッケルトによる5つの歌曲 歌詞対訳

Malkki1
Susanna Mälkki

2011年5月 4日 (水)

ヤンソンスのマーラー5番

Jansons

Mahler
Symphony No. 5
Royal Concertgebouw Orchestra
Mariss Jansons
Recorded Live 2007 / 08
SACD Hybrid

ヤンソンスのマーラー5番は意外にねちっこく、しつこいと思った。

ヤンソンスは、この作品の核である第3楽章を重視していると思う。

第5楽章のフィニッシュには満足した。しかし、そこに至る同楽章のプロセスは、もっと緻密に演奏して欲しかった。特に第5楽章の複雑なポリフォニーにおいて、ヤンソンスが成功しているかどうかは、意見が二つに分かれると思う(私は成功していないと思う)。

私は(いい意味で)癖のあるジョナサン・ノットの第5楽章のほうが、ヤンソンスの第5楽章よりも、ずっと面白いし、うまいと思う。

しかし、この演奏は危なげない、何度も聴くにたえる良い演奏だと思う。結論としては気に入った・・・と言いたいのだが(私のオーディオ環境 marantz sa - 7s1 で聴いた限り)残念ながら録音が悪いと思う。

【Amazon.co.jp へのリンク】
Mahler: Symphony No. 5 Mariss Jansons Royal Concertgebouw Orchestra

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