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2017年4月16日 (日)

ショパン:ポロネーズ集 イリーナ・メジューエワ(ピアノ)

Polonaises

ショパン:ポロネーズ集
イリーナ・メジューエワ(ピアノ)
2016年録音
若林工房

【収録情報】
ショパン:
● ポロネーズ(第1番)嬰ハ短調 op.26-1
● ポロネーズ(第2番)変ホ短調 op.26-2
● ポロネーズ(第3番)イ長調 op.40-1『軍隊』
● ポロネーズ(第4番)ハ短調 op.40-2
● ポロネーズ(第5番)嬰ヘ短調 op.44
● ポロネーズ(第6番)変イ長調 op.53『英雄』
● ポロネーズ(第7番)変イ長調 op.61『幻想』

 イリーナ・メジューエワ(ピアノ)

 録音時期:2016年11月2-4日
 録音場所:富山県魚津市、新川文化ホール
 録音方式:ステレオ(DSD/セッション)

(HMV.co.jp. より)


私の評価:思い切ってStars5


結論から言えば、このアルバムへの評価は、例によって、リスナーの嗜好に依存すると思う。このアルバムは、豪快&端正が両立していると思う。

・第1曲《ポロネーズ(第1番)嬰ハ短調 op.26-1》を最初に聴いた時、私は「バックハウスがショパンを弾いている」と思った(←少し溜めがある。自由度が大きい演奏。これは多分良い演奏だ)。

・《軍隊》における遅いテンポと巨匠的テンポ・ルバートは貫禄ある。

・《英雄》の中間部(4分37秒)の主題の回帰がよく聞こえる。そして中間部(ヘ短調?)は、ちゃんと官能的に弾いている。この演奏は「従来のメジューエワ」より深化しているように聴こえるのだが、気のせいだろうか?

・その他の曲。溜めや短い休止が効果的な曲(第4番)。豪快!(第5番)。

・《メジューエワの幻想ポロネーズ》について

さて、私が所有する《メジューエワの幻想ポロネーズ》は3つある。

2008年録音はまだ未完成。
2010年ライブ録音が、一番私は気に入った。
・2016年録音(このアルバム)より、2010年ライブ録音のほうが私は気に入った。

私にとってメジューエワの魅力は、たとえば、彼女が弾く《クライスレリアーナ》のように非模範的、破壊的爆演(!)。それに対して、このアルバムにおいて彼女の演奏は「模範的である度合い」が、ある意味、劇的に増したと、私は思うのであるが、それは言い過ぎだろうか?


【おまけ】

以下、《幻想ポロネーズ》の私のアナリーゼを再度掲載します(←記譜法が正確ではなく、下手な、私のアナリーゼに不快感をもよおす方があるかも知れませんがご容赦下さい)。

【ショパン:幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61 楽曲解説】

作曲家別名曲解説ライブラリー ショパン」によると、この曲の、構成は、おおよそ、以下の通り:

「曲の構成は、アレグロ・マエストーソ、4つの重要な主題の上に構成されているものだが、その形式はきわめて自由である

 楽曲は長い序奏を持っている

・第1部
第1〜23小節、序奏、自由に転調する。

Chopin_61_00

第1小節は5オクターブ以上、上昇する(midi

【ブログ開設者の注】序奏にて、主題a(譜例1)の青色で示した音形が、右手>左手>右手>左手で計4回、ほのめかされる

Chopin_61_aa
【譜例1】主題a(midi) ※ソフィー・パチーニの演奏では、Track 9の2'15"

第24〜65小節、主題aの発展(変イ長調、多くの経過的転調をもって)
第66〜72小節、主題bの呈示(変イ長調。譜例2)

Chopin_61_bb
【譜例2】主題b(midi) ※ソフィー・パチーニの演奏では、Track 9の3'49"

第72〜93小節、主題bの展開(ヘ短調、ホ長調、嬰ヘ短調、嬰ト短調と転調を重ねる)
第94〜115小節、主題aの展開(変ホ長調より種々転調)
第116〜147小節、主題c(譜例3)の自由な展開(変ロ長調)

Chopin_61_c_1
【譜例3】主題c(midi) ※ソフィー・パチーニの演奏では、Track 9の5'28"

・第2部
第148〜152小節、コラール風の間奏(ロ長調)(midi

Chopin_49_9_2
(2016−5−13 譜例追加)

第152〜181小節、主題d(ロ長調。譜例4)

Chopin_61_dd
【譜例4】主題d(midi) ※ソフィー・パチーニの演奏では、Track 9の7'13"

第182〜213小節、主題cの変形c’(嬰ト短調、ロ長調。譜例5)

Chopin_61_c_2
【譜例5】主題cの変形c’(midi) ※ソフィー・パチーニの演奏では、Track 9の8'31"

・第3部
第214〜216小節、序奏の縮小された再現。
第216〜225小節、主題c’の縮小された再現(ヘ短調、譜例6)

Chopin_61_c_3
【譜例6】主題c’の縮小された再現(midi) ※ソフィー・パチーニの演奏では、Track 9の10'48"

第226〜241小節、自由なフィギュレーションによる主調変イ長調への移行
第242〜253小節、主題aの再現。ただし、高音部で強奏される(変イ長調)
第254〜268小節、主題dの再現(変イ長調)【注】ココが、この曲のクライマックス <--- アルゲリッチは、ココをマシンガンのように連打している。
コーダ、第268〜288小節」

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