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2017年1月20日 (金)

モートン・フェルドマンの “Trio (1980) [DVD]” を視聴する(2015年10月18日)

2015年10月18日のエントリー「モートン・フェルドマンの “Trio (1980) [DVD]” を視聴する/フェルドマンの弦楽四重奏曲第2番を再度聴く」を、2つに分けて、再度掲示します。←読みにくいから。

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Trio_1

Morton Feldman (1926-87)
Trio (1980) [DVD]
Aki Takahashi, piano
Rohan de Saram, cello
Marc Sabat, violin
Mode Records
演奏時間:1時間45分22秒
収録:2006年

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【HMV.co.jp へのリンク】

フェルドマン(1926-1987) ( Morton Feldman ) DVD
トリオ 高橋アキ、デ・サラム、サバット

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【注意】

私が購入した “Feldman Trio (1980) [DVD]” は「Region 0, NTSC」仕様でしたが、そうでないエディションがあるかも知れませんので、購入時には、ご注意下さい。

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【前置き1】

私が購入した “Feldman Trio (1980) [DVD]” ←新品未開封であるにもかかわらず、ディスクに傷だらけでした。ただし、再生に問題なしでした(下記):

Damage_of_disc

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【前置き2】

“Trio (1980)”は、私が、フェルドマンに出会った最初の作品。すなわち、“Trio (1980)”は、私が初めて聴いたフェルドマンの作品である。その経緯は、以下のとおり:

私は、ルチアーノ・ベリオの「セクエンツァ」(2006 mode records)を、2012年4月頃に購入し、それが痛く気に入った。←私が、ピアノ独奏者、高橋アキに惚れたのも、このアルバムによる・・・←それまで、私は、彼女の名前も顔も業績も知らなかった:

Sequenza IV for piano (1966) 12:05
Aki Takahashi 高橋アキ, recorded 1999

また、Rohan de Saram, cello を私が知ったのも、上のアルバムルチアーノ・ベリオの「セクエンツァ」(2006 mode records)に収録された:

Sequenza XIVa for cello (2002) 11:38
Rohan de Saram, recorded 2004

など、チェロ独奏曲であった。

ルチアーノ・ベリオの「セクエンツァ」(2006 mode records)において、私は、彼ら(高橋、de Saram)を知り、その演奏を私は大変気に入ったので、その2人が演奏する(当時、私が、その名も知らぬ作曲家であった)モートン・フェルドマンの“Trio (1980)”なる作品は、スゴい演奏であろうと期待し購入。←それが私のフェルドマンとの出会い。

--

【本文】

この DVD は、聴衆を招いての、いわゆる、ライブ録音ではなく、スタジオでのセッション録音を記録した映像。

>For the stereo mix, the violin and piano are clearly separated left and right to accentuate their interplay.
>ステレオミックスにおいてヴァイオリンとピアノを左右に配し、そのインタープレイを強調した。
>It is notable to watch Rohan de Saram's additional role as conductor, often using his head to lead the trio thrugh Feldman's difficult time signatures.
>Rohan de Saram は指揮者の役割をしている。彼はフェルドマンの演奏困難なテンポ指示を、頭を使って、リードしている。(レコーディングについて プロデューサー Brian Brandt のメモ、リーフレットより)

Trio_2
(C) Mode Records

この DVD の映像では:
3人(左から、Aki Takahashi, piano, Rohan de Saram, cello & Marc Sabat, violin)は、ほぼ正三角形に位置している(上記参照)。

高橋は、スコアを見たり、拍子を取ったりしながらも、しばしば、de Saram, cello に視線を投げながら演奏している。

de Saram, cello は、高橋たちを見ないで、顔を上下左右に振りながら演奏している。←しかし、Saram のそのサインは、リピートの数を数えているようには見えない(彼らはどうやって、リピートの数を数えているのだろうか)。

以上、3人の関係をまとめれば、この演奏において、リーダーは、de Saram, cello である。しかし、de Saram は、フェルドマンが書いた複雑な音楽の流れ、拍、テンポを正確に《指揮》しなければならないという立場にあり、その点において、彼は束縛されていると思う。高橋は、ピアノという楽器の性格上、《無調ではないがちゃんとした調性を持たない作品 “Trio (1980)” の調性》《広い音域に渡る和音》そして《正確なリズム》を常に発音しなければならない。また、ピアノのパートは、時に強音を発音する(CDではCD1のトラック9の1分15秒。DVDでは27分19秒)。

私は相撲が好きなので、相撲に例えれば、ピアノ・パートは、コノ作品の先導、つゆはらいをしていると思う(←横綱土俵入りの例え)。de Saram, cello が、横綱(の役)である。Sabat, violin は、高音の弦楽器つまりヴァイオリン・パートなので、映える。よって、Sabat, violin は、コノ音楽の中の主人公たりうる:もしかしたら、結果的に、Sabat, violin が、一番気楽に弾いているのかも知れない・・・←映像から、そう見える。

Marc Sabat, violin は、時折、de Saram, cello を見ながら、マイペースで弾いているように見える。

いずれにしても、この作品(“Trio (1980)”)を演奏するには、また、この作品(のアンサンブル)を成立させるためには、高度な技巧を持つ演奏者3人を要する。コノ商品 [DVD] の映像から、そのことが分かる。コノ商品 [DVD] の良さは、あたかも、リスナーが、“Trio (1980)” という作品が録音されている現場に立ち会うことができる・・・こと。

ちなみに、ヴァイオリンとチェロのパートは、ほとんど、フラジオレットとピチカートで演奏される。そのためか、両者の音程の差は小さく聞こえる(また、ヴァイオリンとチェロの音は小さい)。

【2015−10−18 追加】

>この作品は、ピアニストではなくチェリストが音楽をリードしているのだと思う。題名は「ピアノ・トリオ」ではないし・・・。
>Rohan de Saram がリピートの回数を頭で数えているのだろう。CD 2 のトラック12の0分56秒では、Aの音が50回以上も繰り返される。

>Aの音が50回以上も繰り返される。

↑コノ商品 [DVD] の、T2, C25, 1分31秒あたり。
↑「フィリップ・ガストンのために」の主題(C - G - As - Es, それは John Cage を意味する)のあとの部分。
↑de Saram, cello は、ここで、顔を上下左右に動かすが、そのジェスチャーでは、リピートの回数は、カウントできないであろう。
↑私は、ここで、リピートの回数をカウントしているのは、3人の演奏者以外の人か?と思っていたが・・・たとえば、大きな画用紙(スケッチブック)に、数字を書いて、それを3人の演奏者に見せながら、みんなでカウントダウンする・・・(←そんなアホな!)

(2015年10月18日)

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