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2017年1月15日 (日)

マーラー作曲 交響曲 第5番 嬰ハ短調 第1部(第1、2楽章)について/アナリーゼ失敗・挫折/← この記事は火災で焼損したシノーポリのマーラー全集を再取得したのをきっかけに書きました

Sinopoli

Mahler: Die 10 Symphonien & Orchesterlieder
Giuseppe Sinopoli
Edita Gruberová, Waltraud Meier, Bryn Terfel u. a.
Philharmonia Orchestra
Staatskapelle Dresden
AMbient Surround Imaging
Eloquence

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皆さん、よくご存知と思いますが、ウィキペディアによると、マーラー作曲「交響曲第5番」の「第2楽章は、第1楽章の素材が随所に使われ、関連づけられている」とのことです。しかしながら、私は、その関連性が分からないので、とにかく、同曲の第1、2楽章の主な素材を、楽譜作成ソフト「Finale」にコピーして勉強してみました(以下、譜例に付した「説明文」は、ウィキペディア、および、グスタフ・マーラー全作品解説事典より)。

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第1楽章
葬送行進曲(正確な速さで〈tempo giust=心拍の速さで の意味?〉。厳粛に。葬列のように) 嬰ハ短調 2分の2拍子 二つの中間部を持つABACAの形式(小ロンド形式) 最後のAは断片的で、主旋律が明確に回帰しないため、これをコーダと見て、ABAC+コーダとする見方もある。

【譜例1】 交響曲第4番第1楽章で姿を見せたトランペットの不吉なファンファーレが、重々しい葬送行進曲の開始を告げる(ABACAの最初のA)。(midi
Mahler_05_1_a_2

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【譜例2】 譜例1の続き。(midi
Mahler_05_1_b

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【譜例3】 譜例2の続き。(midi
Mahler_05_1_c

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【譜例4】 譜例3の続き。(midi
Mahler_05_1_d

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【譜例5】 (A)の主要主題は弦楽器で「いくらかテンポを抑えて(Etwas gehaltener)」奏され、付点リズムが特徴。この主題は(例えば譜例6のように)繰り返されるたびに変奏され、オーケストレーションも変化する。(midi
Mahler_05_1_e

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【譜例6】 (再びファンファーレの導入句がきて)主要主題(譜例5)が変奏される(A)。(midi
Mahler_05_1_ee_temp_2

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【譜例7】 ふと心なごむかのような、新たな楽想(A)。(グスタフ・マーラー全作品解説事典より
この旋律は、第2楽章に出てくると思う(シノーポリ盤で6分21秒あたり)。(midi
Mahler_05_1_f

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【譜例8】 (ABACAの最初のA)の終わり。(midi
Mahler_05_1_ff_2

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【譜例9】 さらにファンファーレが顔を出すと、「突然、より速く、情熱的に荒々しく(Plötzlich schneller. Leidenschaftlich. Wild.)」第1トリオが始まる(Bの始まり)。(midi
Mahler_05_1_g

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【譜例10】 譜例9が2回出た後、ヴァイオリンに。刹那的な希望を感じさせる、上行と下行を含む動機が現れる(B)。(グスタフ・マーラー全作品解説事典より)(midi
Mahler_05_1_h_2

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【譜例11】 (やがてトランペットがファンファーレを出して)主部が回帰する。主要主題(譜例5)は今度は木管に出る。(ABACAの2つ目のA)(midi
Mahler_05_1_hh

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【譜例12】 チェロに、譜例7が再現する(2つ目のA)。
【当ブログ開設者より】 え〜っと、この旋律は、第1楽章の第2主題じゃないかと思えるのだが…。(midi
Mahler_05_1_hhh

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【譜例13】 2つ目のAの終わり(多分、第312小節〜)には、『亡き子をしのぶ歌』の第1曲「いま太陽は晴れやかに昇る」からの引用があり、ティンパニのきざむリズムが残る。(midi
Kindertotenlieder_3

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【譜例14】 第2トリオ(C)(イ短調)は弦によって始まる陰鬱なもの。(midi
Mahler_05_1_i

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【譜例15】 譜例14の続き(C)。言うまでもないことだが、マーラーは、譜例15のような3連符のリズムパターンを、第1楽章においても、第2楽章においても、好んで使っている。(midi
Mahler_05_1_ii

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【譜例16】 「第1楽章の終わり」=「ABACAの3つ目のA」または「ABAC+コーダのコーダ」の終わり。
悲しみの頂点で、トランペットと大太鼓が残って、曲は、静かに結ばれる。(mp3
Mahler_05_1_jj

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【まとめ】 マーラー作曲「交響曲第5番 第1部(第1楽章と第2楽章)」の関連は、同曲第3部(第4楽章と第5楽章)の関連に比べると関連性が小さいと思う(あるいは、それは複雑で分かりにくいと思う)。けだし、同曲第2楽章において、第1楽章の素材は「現れるがすぐに消えていく」。私が、第1部において「パロディー」と見なすのは『亡き子をしのぶ歌』(譜例13)だけだ(また、私が重視する旋律は、譜例7だけである)。少なくとも、同曲第1部には、同曲第3部の第4、5楽章間に存する明快な関連はないと思う:すなわち、後者の関連性=同曲第5楽章に、マーラーの「のろけ」が聞かれること(=あからさまなパロディー。愛の調べ。下記)。

フィナーレで「これでもか、これでもか」というほどの歓びを表す音楽は、第4楽章の中間部(譜例4、midi)である。そして、第4楽章のこの旋律が、フィナーレをクライマックス(譜例1)へと導く。

Mahler_5_4_28
マーラー作曲「交響曲第5番」第4楽章の中間部(譜例4、midi

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あ〜、くたびれた。

(続かない)

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【2017−1−13 追加】

あ、そういえば、マーラーの曲って、意外に、ユニゾンが多いですね。譜例11など。

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【2017−1−14 追加】

マーラー5番、いつかもう一度ゆっくりアナリーゼしてみようか!

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【2017−1−16 注意】

上記譜例、正確でない部分がある可能性は、当然あります。

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