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2016年11月19日 (土)

シモーネ・ヤングの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第00番、習作交響曲 Studiensinfonie)/【2016−11−27 追加】 第00番、ティントナー盤とシモーネ・ヤング盤を比較する

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-cd26.html に続く

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/bruck.html の続き

==

Bruckner_2

Anton Bruckner (1824-1896)
Studiensinfonie in f-Moll (1863) WAB 99
Philharmoniker Hamburg
Simone Young
2013年ライブ録音
2014年発売

・・・

【収録情報】

● ブルックナー:交響曲第00番ヘ短調 WAB.99 [41:56]
第1楽章:Allegro molto vivace [14:36]
第2楽章:Andante molto [11:50]
第3楽章:Scherzo: Schnell [05:20]
第4楽章:Finale: Allegro [10:10]

ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
シモーネ・ヤング(指揮)

録音時期:2013年2月22-26日
録音場所:ハンブルク、ライスハレ
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
Recording Producer, Editing, 5.0 Mix & Mastering: Jens Schunemann
Recording Engineer: Christian Feldgen
SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas, Cybele AV Studios
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND

(HMV.co.jp より)

・・・

この交響曲は、ブルックナー39才頃の作品。

 ブルックナーらしい要素も枚挙にいとまがない。展開部に限らず呈示部や再現部、コーダでも動機労作が行われていること、短調で始まり同主長調で終結することなどはベートーヴェンからの影響を窺わせるが、これらはブルックナー様式の基本的特徴ともなる。後年様式との共通点としては、この他、例えば動機の模倣・反行・拡大・縮小などの対位法的テクニック、動機の連続的部分化、動機相互の関連付け、オスティナートの多用、バール形式(AAB)的な楽節構成、いわゆるフォーブルドン様式(6の和音の連続)によるコラール的な和声などが認められる。全体に聴かれるメランコリックな表情や緩徐楽章歌謡主題の抒情的な楽想、スケルツォのほの暗い気分、それにソナタ形式楽章のコーダにおける造形も、この作曲家に特有なものである。後の作品と類似の音型がしばしば登場するが、それらは《ヘ短調交響曲》からの引用というよりも、ブルックナーのヴォキャブラリーに属していると考えるべきものである。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」21ページより)

前後するが:

他からの影響という点では、前期ロマン派の作曲家、例えばシューマン、メンデルスゾーン、マルシュナー、シュポーアらのはるかなエコーが聴かれる。中でもメンデルスゾーンやシューマンとの類似はかなり歴然としている。実際ブルックナーは、メンデルスゾーン音楽にはザンクト・フローリアン時代から親しんでいた。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」20ページより)

私は、メンデルスゾーン、シューマンの交響曲に疎いので、その2人からの影響については、よく分からない。が、この作品には、ところどころメンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64」のフレーズに似た音が聞こえるような気がする。

他方、ブルックナーらしさと言えば、第2楽章に、例のブルックナー独特の《休止》(ヤング盤、第2楽章、6分25秒あたり)。

・・・

第1楽章、呈示部は反復される。その第1楽章の9分17秒(ヤング盤)あたりに、わずかに神秘的な和音が現れる。そして、この交響曲は、おおらかな第2楽章が魅力的。第2楽章には、ベートーヴェンの影が見えるような気がする(ベートーヴェンの《第4楽章》緩徐楽章を思い起させる(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」25ページより))。

・・・

シモーネ・ヤングの解釈は(抽象的な言い方だが)作品の特質を表わそうという意志が見え、それが実践されている。彼女の指揮を聴くと、この第00番は、もはや、ブルックナーの交響曲の《習作》という位置づけではなく、変な例えだが、競泳や陸上競技において、競技者(=ブルックナー自身?)が、号砲を待たずに、思わずスタートして、フライングし、そのままゴールしてしまったという感じ(つまり、分かりやすく言えば、第00番からブルックナーの交響曲全集が始まったと言うことです)。そして、ブルックナーは、ブラームスの交響曲第1番完成(1876年)の約13年前(=1863年)に、交響曲というジャンルに新しい地平を開こうとしたと思う。

シモーネ・ヤングの指揮は、ほぼ欠点がない。が、何度も聴くと、やっぱり、第4楽章あたり、やや退屈する(前言と矛盾するが、第00番が、後のブルックナーの傑作には、遠く及ばないからか?)・・・この第00番は、全楽章を通して、複雑な作風であり、魅力がない訳じゃありませんが…。

・・・

Bruckner_00_1
ブルックナー:交響曲第00番 第1楽章 第1主題(midi

Bruckner_00_1_2
ブルックナー:交響曲第00番 第1楽章 第2主題(midi
おおらかさを感じさせる。

・・・

【2016−11−20 追加】

「シモーネ・ヤングのブルックナー交響曲全集」購入をきっかけに、私は「同全集」の第00番から第2番までの4曲を連続して聴いたが、そのヤングの演奏4曲中、私は、意外にも、彼女の第00番を、一番気に入った。
第00番は、全曲を通して、なんとなく、おおらかなのが良い(ブルックナー39才頃の作品)。

・・・

【2016−11−27 追加】

Tintner

ブルックナー:交響曲 第00番 ヘ短調
ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団
ゲオルク・ティントナー(指揮)
1995年録音

・・・

ティントナーは、第00番を録音していないと思ったら、録音していました。
という訳で、ティントナー盤とシモーネ・ヤング盤を比較しつつ、その感想文を書く。

・・・

結論から言えば、上記二人の演奏は、意外に、似てる・・・が、下記の理由によって、私はヤング盤の方が好きだ。

・・・

1. まず、例によって演奏時間比較
前者がティントナー、後者がヤング:
第1楽章 11:27 14:36
第2楽章 12:35 11:50
第3楽章  5:09 06:20
第4楽章  8:21 10:10

ティントナーの第1楽章が短いのは、呈示部を反復していないからだ。
第1楽章のテンポは、むしろ、ティントナー盤より、ヤング盤の方が速く、若干あざやかに聞こえる。
ただし、私の主観では、ヤング盤の第2楽章は、ティントナー盤のそれより、やや粗いか(!)

2. ティントナーの第00番は、メンデルゾーンなどの影響を、ある意味、率直に「あらわにしている」と思う。
ティントナーの第00番は、ヤング盤に対して、この作品のブルックナーらしさが、薄いと思う。←それは物足りない。
←ヤングの演奏は、ブルックナーらしさが、かいま見られると思う:

>>他方、ブルックナーらしさと言えば、第2楽章に、例のブルックナー独特の《休止》(ヤング盤、第2楽章、6分25秒あたり)。
>>第1楽章、呈示部は反復される。その第1楽章の9分17秒(ヤング盤)あたりに、わずかに神秘的な和音が現れる。
など。

3. ブルックナー:第00番
ティントナー、78才頃の録音
ヤング、52才頃の録音
←この年齢差は、両者の演奏の「顕著な違い」を、顕(あらわ)にしていないと思う。すなわち、ティントナー盤の方が、特に、整然・端正という訳でもないし、重厚とまでは言えない。
←ヤング盤のほうが、やはり新鮮か(!)。←やや粗いかも知れないが…。

交響曲第00番/ヤング盤の良さは(おおらかさだけではなくて)新鮮さかも知れない・・・と、いうことに、両者を比較して気づいた・・・あるいは、思わされた。

・・・

追記)

1998年(1995年?)にこの曲を録音した指揮者ゲオルク・ティントナーは、前記のキッツラーの評価に対して「キッツラーは果たしてスケルツォ楽章をよく調べたのか」と訝しがっている。一方でティントナーは、作品全体で最も弱いのは終楽章であると認めている。(ウィキペディア、交響曲ヘ短調 (ブルックナー)より)

>一方でティントナーは、作品全体で最も弱いのは終楽章であると認めている。
←ティントナーは、そう言ったらしいが、彼の第4楽章は悪くないと思う。

・・・

【2016−11−27 追加】

ブルックナーの交響曲第00番が、後の交響曲に比べて、ものすごく劣っているなら、それらを《習作》と呼べるが、私は、第00番が好きなので(ブルックナーの意に反して)それを「第1番」と呼んでいいのではないかと思う。そうすると「第0番」が「第2番」となり:

交響曲第00番 ヘ短調 ←1番
交響曲第0番 ニ短調 ←2番
以下、
交響曲第1番 ハ短調 ←3番
交響曲第2番 ハ短調 ←4番
交響曲第3番 ニ短調 ←5番
交響曲第4番変ホ長調 ←6番
交響曲第5番 変ロ長調 ←7番
交響曲第6番 イ長調 ←8番
交響曲第7番 ホ長調 ←9番
交響曲第8番 ハ短調 ←10番
交響曲第9番 ニ短調 ←11番

と、なる。(KM)

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