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2016年11月26日 (土)

シモーネ・ヤングの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第2番)

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-5157.html に続く

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-2ca8.html の続き

==

Bruckner_2

Anton Bruckner (1824-1896)
Sinfonie Nr. 2 in c-Moll (Urfassung 1872) WAB 102
Philharmoniker Hamburg
Simone Young
2006年ライブ録音
2007年発売

・・・

【収録情報】

ブルックナー:交響曲第2番ハ短調 WAB102(1872年稿)[71:22]
校訂:ウィリアム・キャラガン (2005年出版)
第1楽章 Ziemlich schnell [20:40]
第2楽章 Scherzo: Schnell [10:47]
第3楽章 Adagio: Feierlich, etwas bewegt [19:32]
第4楽章 Finale: Mehr schnell [20:23]
ハンブルク・フィルハーモニー
シモーネ・ヤング(指揮)

録音時期:2006年3月12, 13日
録音場所:ハンブルク、ライスハレ(ムジークハレ)でのライヴ
SACD Hybrid
Stereo/Multichannel

(HMV.co.jp より)

・・・

Bruckner_02_1_1_2
【譜例1】 ブルックナー:交響曲第2番 第1楽章 第1主題(midi

Bruckner_02_1_signal_new
【譜例2】 ブルックナー:交響曲第2番 第1、4楽章を貫くリズム(信号風、トランペット)(←【ブログ開設者より】 実は、私はこのリズムがよく分からない。midi)。

上記のリズムをティントナーは派手に鳴らしているのに対し、ヤングはやや控えめに鳴らしている。二人とも悪くないと思う。

Bruckner_02_1_2
【譜例3】 ブルックナー:交響曲第2番 第1楽章 第2主題(midi

Bruckner_02_1_3
【譜例4】 ブルックナー:交響曲第2番 第1楽章 第3主題(midi

Bruckner_02_1_4
【譜例5】 ブルックナー:交響曲第2番 第1楽章 呈示部の「愛らしい小結尾主題」(midi
オーボエから始まって、クラリネット、ファゴットと受けつがれ愛らしい小結尾主題も現れる(譜例5)。これはワーグナーの《リエンチ》の中の〈リエンチの祈り〉の動機に酷似している。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」47ページより)

Bruckner_02_3_1
【譜例6】 ブルックナー:交響曲第2番 第3楽章 ロンドの主題(midi
「荘重に、いくぶん運動的に(Feierlich, etwas bewegt)」という指示がある。←こういう音楽が、マーラーに影響を与えたのだろう。

・・・

【前置き】

ブルックナー:交響曲第2番
ハ短調なのに、長調のような交響曲。
第1楽章が、ヴァイオリン、ヴィオラのトレモロで始まり、チェロが第1主題を奏でること(譜例1)。その第1主題がブルックナー的旋律であること(←当たり前か)。以下、第1、4楽章を貫くポリリズム(譜例2)。第1楽章第3主題におけるオスティナート(譜例4)。休止の活用・多用。スケルツォの楽章を第2楽章に持ってきたこと。終楽章の終わりに第1楽章を回想・・・など・・・、私の主観では、のちの「ブルックナー:交響曲」の特徴は、第1番よりこの第2番のほうに、よりはっきりした「音」として聞こえると思う。(2014年4月27日、当ブログ開設者の文章より)

・・・

 この《第2交響曲》は、《第1交響曲》の様式を踏襲しているともいえるが、その後のブルックナーの交響曲との関連からみて、ブルックナーの個性的な様式を、より一段とはっきり示す方向をとりはじめた作品になっている。まだ先輩からの影響の濃い《第1交響曲》とブルックナーの様式を本格的にくりひろげることになる《第3交響曲》との間にあって、この第2番の曲は、どこか中途半端な過渡的なものとして、演奏されることが比較的少なくないが、少なくとも《第1交響曲》よりは凝縮した強い印象を与えるのも事実である。それに、これは曲は以後のものよりも短いし、構成的にも明快なものになっている。その意味で、この曲は、ブルックナーの交響曲の世界に手引きする作品としても、好適なものだといえる。いわゆるブルックナーらしい壮大さとか悠然さといったこととなると、どうしても《第4交響曲》以後にそれを求めたくなるものである。それでも、のちのブルックナーの交響曲で大きな特徴のひとつとなる休止の活用がここで目立ってきた。そうしたこともあって、この曲は、初演したウィーン・フィルのメンバーたちによって《休止交響曲》というあだ名がつけられたのである。この休止は、主要楽句を区切るためであると同時に、ひとつの楽想を突如放棄して、他の楽想に移るためとか、フォルティッシモの進行を突然にピアニッシモにするといったことに役立てられている。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」44ページより)

【当ブログ開設者より】

>>それに、この曲は以後のものよりも短いし、
初稿版は、演奏時間、70分以上あるよ。

>>構成的にも明快なものになっている。
どこが?

>>《休止交響曲》
そんなに、休止が多いかね(?)と、思ったら、確かに多かった(汗;;
第1楽章第1主題が、回帰する前に休止あり。
シモーネ・ヤング盤の方が「休止」が目立つと思う。

・「アダージョ(第3楽章)」
改訂版の緩徐楽章は「アンダンテ(第2楽章)」だが、初稿版では「アダージョ(第3楽章)」だ(譜例6)。
シモーネ・ヤングが指揮する「アダージョ(第3楽章)」の静と動の美。
←それは、彼女の指揮によって、終楽章の「祈りの音楽(?)」、および、終楽章の「第1楽章第1主題の回帰」を含む複雑な音楽への伏線になっていると思う。

・・・

【結論】

・シモーネ・ヤングのブルックナー:交響曲第2番

「商品説明
(中略)
彼女の待望のシンフォニー初録音は、味な旋律に彩られた隠れ名作のブルックナー交響曲第2番」
(HMV.co.jp より)←シモーネ・ヤングの初めてのブルックナーというだけあって、充実していると思う。

・・・

【演奏時間の比較】

交響曲第2番
前者がティントナー、後者がヤング(ほとんど変わらない。商品に記載されてある合計演奏時間は、同タイムです)

第1楽章 20:54 20:40
第2楽章 11:00 10:47
第3楽章 18:06 19:32
第4楽章 21:19 20:23
合計   71:22 71:22

・・・

【追記1】

「シモーネ・ヤングのブルックナー交響曲全集」購入をきっかけに、私は「同全集」の第00番から第2番までの4曲を連続して聴いたが、そのヤングの演奏4曲中、私は、意外にも、彼女の第00番を、一番気に入った。
第00番は、全曲を通して、なんとなく、おおらかなのが良い(ブルックナー39才頃の作品)。

・・・

【追記2】

譜例が多いページは、Firefox の「リーダービュー」という機能を用いて見ると、見やすい(下記)。

Readerview

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