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2016年11月21日 (月)

シモーネ・ヤングの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第1番)

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-4367.html に続く

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-bf6b.html の続き

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Bruckner_2

Anton Bruckner (1824-1896)
Sinfonie Nr. 1 in c-Moll "Linzer" (Urfassung 1865/66) WAB 101
Philharmoniker Hamburg
Simone Young
2012年ライブ録音
2013年発売

・・・

【収録情報】

・ブルックナー:交響曲第1番ハ短調 1865/66年第1稿(リンツ版)
第1楽章 Allegro (13:30)
第2楽章 Adagio (12:32)
第3楽章 Scherzo. Schnell (08:46)
第4楽章 Finale. Bewegt feurig (14:16)

ハンブルク・フィルハーモニー
シモーネ・ヤング(指揮)

録音時期:2010年1月
録音場所:ハンブルク、ライスハレ(ムジークハレ)
録音方式:ライヴ
SACD Hybrid
CD 2.0ch./ SACD 2.0ch./ SACD 5.0 ch
Recording Producer, Editing, 5.0 Surround Mix & Mastering: Jens Schunemann
Balance Engineer: Christian Feldgen
SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas, Cybele AV Studios

(HMV.co.jp より)

・・・

【第1楽章と第4楽章の各主題について(抜粋)】

Bruckner_01_1
ブルックナー:交響曲第1番 第1楽章 第1主題(midi
第1楽章 アレグロ ハ短調 4分の4拍子。ソナタ形式。低弦のきざむ行進曲風のリズムに始まり、すぐにその上で第1ヴァイオリンが第1主題を奏していく。これは軽やかだが暗く、しかも、ごつごつして男性的で推進的である。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」38ページより)

Bruckner_01_2
ブルックナー:交響曲第1番 第1楽章 第2主題(midi
それにつづいて、変ホ長調で第1ヴァイオリンに第2主題がでる。これに、からまる第2ヴァイオリンも美しく、この主題は、柔和で表情豊かなものとなっている。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」38ページより)

Bruckner_01_3
ブルックナー:交響曲第1番 第1楽章 第3主題(midi
その頂点にいたって、「全力をもって、速度をいくらかおそくして(Mit vollster Kraft, im Tempo etwas verzögernd)と指定された第3主題がやはり変ホ長調で、トロンボーンでおおらかに、しかも宗教的雰囲気をただよわせながら吹奏される。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」39ページより)

Bruckner_01_4_4
ブルックナー:交響曲第1番 第4楽章 第1主題(midi
第4楽章 フィナーレ ハ短調 4分の4拍子。ソナタ形式。「運動的に、火のように(Bewegt, feurig)」と指定されている。全曲の頂点をなすもので、きわめて激烈な性格を持っている。(中略)この主題は、第1楽章の第1と第2主題の間の経過部を材料にしたもので、のちのブルックナーの交響曲での第1楽章の主題を終楽章で再帰させる方法の萌芽をみせる。この第1主題に加わる弦の動きも、のちに重要な役割をする。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」41ページより)

Bruckner_01_4_2_2
ブルックナー:交響曲第1番 第4楽章 第2主題(midi
木管の動機を反復し、クレッシェンドして、その頂点で、第1主題をだしてから、曲はまもなく第1ヴァイオリンとチェロで、なめらかに第2主題をを変ホ長調で示しはじめる。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」41ページより)

Bruckner_01_4_3
ブルックナー:交響曲第1番 第4楽章 第3主題(midi
主題を木管が繰り返してから、曲は、またハ短調にもどり、弦に第1主題に由来する動きを置きながら、金管にブルックナー得意のコラールふうの第3主題を吹奏させる。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」41ページより)

・・・

ブルックナー:交響曲第1番
第1楽章の個性的な第1主題は、アニメ映画「グスコーブドリの伝記」の映画音楽(オリジナル・サウンドトラック)の中の「工場長」と題された曲に、よく似ている。

交響曲第1番は、のちにブルックナー自身により「生意気な浮浪児」と呼ばれたが、さらにこれに対して、ブルックナーは、つぎのようにのべたのである「これほど自分が大胆で、生意気だったことはことはない。まさしく恋した馬鹿者のように作曲した」。これはのちの交響曲と性格的、技巧的にこの交響曲第1番が異端者的な存在であることを裏書きすることにほかならない。たとえば、技巧的にこのブルックナーの言葉を立証するものとして、この交響曲ではこまかい音符がきわめて豊かに愛好されている。のちの交響曲では、32分音符がアダージョの楽章でさえも稀にしか用いられていないのにもかかわらず、ここでは第1楽章で頻繁に使われているし、終楽章では16部音符が好まれている。こういうわけで、この交響曲では、同じ速度のなかで、音の動きの速さが極端にいろいろと変化している。全音符でゆったり動くかと思うと、こまかい音符で忙しく進む。こういう運動の変化がこの曲の特徴であるといってもよい。
 しかし、またいっぽう、この交響曲はブルックナーの交響曲様式と呼ばれるものの本質的特徴もすでにみせている。このことについては前にものべたとおりだが、さらにこれ以外の特徴もそなえている。たとえば、ソナタ形式で、小結尾主題の存在価値と重要性を拡大して、第3主題としてそれを設定する基本的な形式の確立が認められる。また、弦のトレモロふうの動きや、ホルンの信号や、ホルンによる叙情的な旋律もそうした特徴にかぞえられる。
(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」36ページより)

・・・

シモーネ・ヤング指揮、交響曲第1番は、第2楽章にて、壮大で感情的・情緒的な美を織り成していると思う。結局、彼女の演奏は、この第2楽章が一番良い(?)。《激烈な》第4楽章は、それなりに迫力ある。が、彼女の第4楽章は、快演とは言えないと思う。そして、ヤングのブルックナー:交響曲第1番は、この作品が持つ面白さを伝えていないような気がする。
また、不思議なことに、ティントナー盤の同曲演奏を聴いても、私はピンと来なかった。第4楽章は、ティントナー盤のほうが、迫力、説得力、それらの点でヤング盤に勝ると思うが、にもかかわらず、これも快演には思えない(←私の感性がおかしいのだろうか?)。

あるいは、ブルックナーの語法が、まだ中途半端なのだろうか(?)。第4楽章はダラダラしているように聞こえる・・・と思ったら、ヤングの第4楽章、8分21秒(これは展開部の尻尾か?)のあたりから、フィニッシュまで、無難に、まとめてあった。そこは悪くなかった(10分52秒あたりのティンパニの強打)。

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