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2016年11月30日 (水)

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2016年11月26日 (土)

シモーネ・ヤングの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第2番)

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-5157.html に続く

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-2ca8.html の続き

==

Bruckner_2

Anton Bruckner (1824-1896)
Sinfonie Nr. 2 in c-Moll (Urfassung 1872) WAB 102
Philharmoniker Hamburg
Simone Young
2006年ライブ録音
2007年発売

・・・

【収録情報】

ブルックナー:交響曲第2番ハ短調 WAB102(1872年稿)[71:22]
校訂:ウィリアム・キャラガン (2005年出版)
第1楽章 Ziemlich schnell [20:40]
第2楽章 Scherzo: Schnell [10:47]
第3楽章 Adagio: Feierlich, etwas bewegt [19:32]
第4楽章 Finale: Mehr schnell [20:23]
ハンブルク・フィルハーモニー
シモーネ・ヤング(指揮)

録音時期:2006年3月12, 13日
録音場所:ハンブルク、ライスハレ(ムジークハレ)でのライヴ
SACD Hybrid
Stereo/Multichannel

(HMV.co.jp より)

・・・

Bruckner_02_1_1_2
【譜例1】 ブルックナー:交響曲第2番 第1楽章 第1主題(midi

Bruckner_02_1_signal_new
【譜例2】 ブルックナー:交響曲第2番 第1、4楽章を貫くリズム(信号風、トランペット)(←【ブログ開設者より】 実は、私はこのリズムがよく分からない。midi)。

上記のリズムをティントナーは派手に鳴らしているのに対し、ヤングはやや控えめに鳴らしている。二人とも悪くないと思う。

Bruckner_02_1_2
【譜例3】 ブルックナー:交響曲第2番 第1楽章 第2主題(midi

Bruckner_02_1_3
【譜例4】 ブルックナー:交響曲第2番 第1楽章 第3主題(midi

Bruckner_02_1_4
【譜例5】 ブルックナー:交響曲第2番 第1楽章 呈示部の「愛らしい小結尾主題」(midi
オーボエから始まって、クラリネット、ファゴットと受けつがれ愛らしい小結尾主題も現れる(譜例5)。これはワーグナーの《リエンチ》の中の〈リエンチの祈り〉の動機に酷似している。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」47ページより)

Bruckner_02_3_1
【譜例6】 ブルックナー:交響曲第2番 第3楽章 ロンドの主題(midi
「荘重に、いくぶん運動的に(Feierlich, etwas bewegt)」という指示がある。←こういう音楽が、マーラーに影響を与えたのだろう。

・・・

【前置き】

ブルックナー:交響曲第2番
ハ短調なのに、長調のような交響曲。
第1楽章が、ヴァイオリン、ヴィオラのトレモロで始まり、チェロが第1主題を奏でること(譜例1)。その第1主題がブルックナー的旋律であること(←当たり前か)。以下、第1、4楽章を貫くポリリズム(譜例2)。第1楽章第3主題におけるオスティナート(譜例4)。休止の活用・多用。スケルツォの楽章を第2楽章に持ってきたこと。終楽章の終わりに第1楽章を回想・・・など・・・、私の主観では、のちの「ブルックナー:交響曲」の特徴は、第1番よりこの第2番のほうに、よりはっきりした「音」として聞こえると思う。(2014年4月27日、当ブログ開設者の文章より)

・・・

 この《第2交響曲》は、《第1交響曲》の様式を踏襲しているともいえるが、その後のブルックナーの交響曲との関連からみて、ブルックナーの個性的な様式を、より一段とはっきり示す方向をとりはじめた作品になっている。まだ先輩からの影響の濃い《第1交響曲》とブルックナーの様式を本格的にくりひろげることになる《第3交響曲》との間にあって、この第2番の曲は、どこか中途半端な過渡的なものとして、演奏されることが比較的少なくないが、少なくとも《第1交響曲》よりは凝縮した強い印象を与えるのも事実である。それに、これは曲は以後のものよりも短いし、構成的にも明快なものになっている。その意味で、この曲は、ブルックナーの交響曲の世界に手引きする作品としても、好適なものだといえる。いわゆるブルックナーらしい壮大さとか悠然さといったこととなると、どうしても《第4交響曲》以後にそれを求めたくなるものである。それでも、のちのブルックナーの交響曲で大きな特徴のひとつとなる休止の活用がここで目立ってきた。そうしたこともあって、この曲は、初演したウィーン・フィルのメンバーたちによって《休止交響曲》というあだ名がつけられたのである。この休止は、主要楽句を区切るためであると同時に、ひとつの楽想を突如放棄して、他の楽想に移るためとか、フォルティッシモの進行を突然にピアニッシモにするといったことに役立てられている。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」44ページより)

【当ブログ開設者より】

>>それに、この曲は以後のものよりも短いし、
初稿版は、演奏時間、70分以上あるよ。

>>構成的にも明快なものになっている。
どこが?

>>《休止交響曲》
そんなに、休止が多いかね(?)と、思ったら、確かに多かった(汗;;
第1楽章第1主題が、回帰する前に休止あり。
シモーネ・ヤング盤の方が「休止」が目立つと思う。

・「アダージョ(第3楽章)」
改訂版の緩徐楽章は「アンダンテ(第2楽章)」だが、初稿版では「アダージョ(第3楽章)」だ(譜例6)。
シモーネ・ヤングが指揮する「アダージョ(第3楽章)」の静と動の美。
←それは、彼女の指揮によって、終楽章の「祈りの音楽(?)」、および、終楽章の「第1楽章第1主題の回帰」を含む複雑な音楽への伏線になっていると思う。

・・・

【結論】

・シモーネ・ヤングのブルックナー:交響曲第2番

「商品説明
(中略)
彼女の待望のシンフォニー初録音は、味な旋律に彩られた隠れ名作のブルックナー交響曲第2番」
(HMV.co.jp より)←シモーネ・ヤングの初めてのブルックナーというだけあって、充実していると思う。

・・・

【演奏時間の比較】

交響曲第2番
前者がティントナー、後者がヤング(ほとんど変わらない。商品に記載されてある合計演奏時間は、同タイムです)

第1楽章 20:54 20:40
第2楽章 11:00 10:47
第3楽章 18:06 19:32
第4楽章 21:19 20:23
合計   71:22 71:22

・・・

【追記1】

「シモーネ・ヤングのブルックナー交響曲全集」購入をきっかけに、私は「同全集」の第00番から第2番までの4曲を連続して聴いたが、そのヤングの演奏4曲中、私は、意外にも、彼女の第00番を、一番気に入った。
第00番は、全曲を通して、なんとなく、おおらかなのが良い(ブルックナー39才頃の作品)。

・・・

【追記2】

譜例が多いページは、Firefox の「リーダービュー」という機能を用いて見ると、見やすい(下記)。

Readerview

2016年11月21日 (月)

「ブルックナー7番/ショルティ/Cso/FOOL-23089/未開封品」を注文したら、こんな物が送って来ました/もちろん返品

Bruckner_7_solti_small_1

Bruckner_7_solti_small_2

シモーネ・ヤングの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第1番)

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-4367.html に続く

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-bf6b.html の続き

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Bruckner_2

Anton Bruckner (1824-1896)
Sinfonie Nr. 1 in c-Moll "Linzer" (Urfassung 1865/66) WAB 101
Philharmoniker Hamburg
Simone Young
2012年ライブ録音
2013年発売

・・・

【収録情報】

・ブルックナー:交響曲第1番ハ短調 1865/66年第1稿(リンツ版)
第1楽章 Allegro (13:30)
第2楽章 Adagio (12:32)
第3楽章 Scherzo. Schnell (08:46)
第4楽章 Finale. Bewegt feurig (14:16)

ハンブルク・フィルハーモニー
シモーネ・ヤング(指揮)

録音時期:2010年1月
録音場所:ハンブルク、ライスハレ(ムジークハレ)
録音方式:ライヴ
SACD Hybrid
CD 2.0ch./ SACD 2.0ch./ SACD 5.0 ch
Recording Producer, Editing, 5.0 Surround Mix & Mastering: Jens Schunemann
Balance Engineer: Christian Feldgen
SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas, Cybele AV Studios

(HMV.co.jp より)

・・・

【第1楽章と第4楽章の各主題について(抜粋)】

Bruckner_01_1
ブルックナー:交響曲第1番 第1楽章 第1主題(midi
第1楽章 アレグロ ハ短調 4分の4拍子。ソナタ形式。低弦のきざむ行進曲風のリズムに始まり、すぐにその上で第1ヴァイオリンが第1主題を奏していく。これは軽やかだが暗く、しかも、ごつごつして男性的で推進的である。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」38ページより)

Bruckner_01_2
ブルックナー:交響曲第1番 第1楽章 第2主題(midi
それにつづいて、変ホ長調で第1ヴァイオリンに第2主題がでる。これに、からまる第2ヴァイオリンも美しく、この主題は、柔和で表情豊かなものとなっている。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」38ページより)

Bruckner_01_3
ブルックナー:交響曲第1番 第1楽章 第3主題(midi
その頂点にいたって、「全力をもって、速度をいくらかおそくして(Mit vollster Kraft, im Tempo etwas verzögernd)と指定された第3主題がやはり変ホ長調で、トロンボーンでおおらかに、しかも宗教的雰囲気をただよわせながら吹奏される。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」39ページより)

Bruckner_01_4_4
ブルックナー:交響曲第1番 第4楽章 第1主題(midi
第4楽章 フィナーレ ハ短調 4分の4拍子。ソナタ形式。「運動的に、火のように(Bewegt, feurig)」と指定されている。全曲の頂点をなすもので、きわめて激烈な性格を持っている。(中略)この主題は、第1楽章の第1と第2主題の間の経過部を材料にしたもので、のちのブルックナーの交響曲での第1楽章の主題を終楽章で再帰させる方法の萌芽をみせる。この第1主題に加わる弦の動きも、のちに重要な役割をする。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」41ページより)

Bruckner_01_4_2_2
ブルックナー:交響曲第1番 第4楽章 第2主題(midi
木管の動機を反復し、クレッシェンドして、その頂点で、第1主題をだしてから、曲はまもなく第1ヴァイオリンとチェロで、なめらかに第2主題をを変ホ長調で示しはじめる。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」41ページより)

Bruckner_01_4_3
ブルックナー:交響曲第1番 第4楽章 第3主題(midi
主題を木管が繰り返してから、曲は、またハ短調にもどり、弦に第1主題に由来する動きを置きながら、金管にブルックナー得意のコラールふうの第3主題を吹奏させる。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」41ページより)

・・・

ブルックナー:交響曲第1番
第1楽章の個性的な第1主題は、アニメ映画「グスコーブドリの伝記」の映画音楽(オリジナル・サウンドトラック)の中の「工場長」と題された曲に、よく似ている。

交響曲第1番は、のちにブルックナー自身により「生意気な浮浪児」と呼ばれたが、さらにこれに対して、ブルックナーは、つぎのようにのべたのである「これほど自分が大胆で、生意気だったことはことはない。まさしく恋した馬鹿者のように作曲した」。これはのちの交響曲と性格的、技巧的にこの交響曲第1番が異端者的な存在であることを裏書きすることにほかならない。たとえば、技巧的にこのブルックナーの言葉を立証するものとして、この交響曲ではこまかい音符がきわめて豊かに愛好されている。のちの交響曲では、32分音符がアダージョの楽章でさえも稀にしか用いられていないのにもかかわらず、ここでは第1楽章で頻繁に使われているし、終楽章では16部音符が好まれている。こういうわけで、この交響曲では、同じ速度のなかで、音の動きの速さが極端にいろいろと変化している。全音符でゆったり動くかと思うと、こまかい音符で忙しく進む。こういう運動の変化がこの曲の特徴であるといってもよい。
 しかし、またいっぽう、この交響曲はブルックナーの交響曲様式と呼ばれるものの本質的特徴もすでにみせている。このことについては前にものべたとおりだが、さらにこれ以外の特徴もそなえている。たとえば、ソナタ形式で、小結尾主題の存在価値と重要性を拡大して、第3主題としてそれを設定する基本的な形式の確立が認められる。また、弦のトレモロふうの動きや、ホルンの信号や、ホルンによる叙情的な旋律もそうした特徴にかぞえられる。
(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」36ページより)

・・・

シモーネ・ヤング指揮、交響曲第1番は、第2楽章にて、壮大で感情的・情緒的な美を織り成していると思う。結局、彼女の演奏は、この第2楽章が一番良い(?)。《激烈な》第4楽章は、それなりに迫力ある。が、彼女の第4楽章は、快演とは言えないと思う。そして、ヤングのブルックナー:交響曲第1番は、この作品が持つ面白さを伝えていないような気がする。
また、不思議なことに、ティントナー盤の同曲演奏を聴いても、私はピンと来なかった。第4楽章は、ティントナー盤のほうが、迫力、説得力、それらの点でヤング盤に勝ると思うが、にもかかわらず、これも快演には思えない(←私の感性がおかしいのだろうか?)。

あるいは、ブルックナーの語法が、まだ中途半端なのだろうか(?)。第4楽章はダラダラしているように聞こえる・・・と思ったら、ヤングの第4楽章、8分21秒(これは展開部の尻尾か?)のあたりから、フィニッシュまで、無難に、まとめてあった。そこは悪くなかった(10分52秒あたりのティンパニの強打)。

2016年11月20日 (日)

シモーネ・ヤングの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第0番)

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-2ca8.html に続く

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-bf6b.html の続き

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Bruckner_2

Anton Bruckner (1824-1896)
Sinfonie Nr. 0 in d-Moll "Nullte" (1869) WAB 100
Philharmoniker Hamburg
Simone Young
2012年ライブ録音
2013年発売

・・・

【収録情報】

・ブルックナー:交響曲第0番ニ短調 WAB100 [49:38]
第1楽章 アレグロ [16:58]
第2楽章 アンダンテ [13:39]
第3楽章 スケルツォ、プレスト - トリオ [07:43]
第4楽章 フィナーレ、モデラート - アレグロ・ヴィヴァーチェ [11:18]

ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
シモーネ・ヤング(指揮)

録音時期:2012年5月20,21日
録音場所:ハンブルク、ライスハレ
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND
Recording Producer, Editing, 5.0 Surround Mix & Mastering: Jens Schunemann
SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas, Cybele AV Studios
Sound Engineer: Christian Feldgen

(HMV.co.jp より)

・・・

>「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く

と、言いながら、ドンドン聴いている:

「芸術のために芸術を愛する者にとっては、細かなとるに足らぬものの中にこそ、強い満足を汲み取る場合がしばしばあるものだ。シャーロック・ホームズ」

↑まともなレビューを書けないとき、私はこの言葉を持ち出す。

私が「シモーネ・ヤングのブルックナー:交響曲全集」を購入したきっかけ。←そもそも、そのきっかけは、シモーネ・ヤングによるブルックナー:交響曲第0番第1楽章第1主題の遅めのテンポが気に入ったことだった(アマゾンにて試聴)。それは、ティントナー盤にはない魅力があると、私は思った。ところが、ヤング vs. ティントナーを、改めて、聴き比べてみると、ヤングの聴き易い名演に対し、ティントナー盤も悪くないじゃないか(!)
・・・というか、ティントナー盤のほうが、ろうたけているかも・・・。

この曲は、第4楽章に迫力あるが、上記二人は、それを、おそらく、両者の個性の中、熱演していると思う。

いずれにしても、この第0番交響曲において、その主題(旋律)に、既に、ブルックナー節が聴けると思う(下記。第1楽章第1主題、および、第4楽章第1主題)。←さらに第3楽章スケルツォ。

例によって演奏時間の比較:
前者がティントナー、後者がヤング:

第1楽章 14:36 16:58
第2楽章 14:32 13:39
第3楽章  7:17  7:43
第4楽章 11:09 11:18

ヤングの第1楽章の演奏時間が長い。

・・・

Bruckner_0_1
ブルックナー:交響曲第0番 第1楽章 第1主題(midi

Bruckner_0_2
ブルックナー:交響曲第0番 第1楽章 第2主題(midi

Bruckner_0_4
ブルックナー:交響曲第0番 第4楽章 第1主題(midi。←ただし、楽譜作成ソフト Finale 2014 では、トリルを再生できないので、トリルを削除)

・・・

【2016−11−23 追記】

ブルックナーは、《第1交響曲》を書きあげてから、ミサなどの方面に創作意欲をみせていたが、ベートーヴェンの《第9交響曲》の影響で交響曲にまた転じたもののようである。そして実際に、《第0番》は、多くの意味で、ベートーヴェンの《第9交響曲》からの影響を明瞭にみせていて、このことで《第1交響曲》とはっきり違っているのである。いいかえると、《第1交響曲》にないものを《第0番》に盛りこもうとしたのである。ブルックナーは、(第0番)作曲の途中の1868年にベートーヴェンの《第9》をリンツではじめてきている。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」30ページより)

ちなみに、ブルックナーの《第0交響曲》完成は《第1交響曲》完成より、あとである。

2016年11月19日 (土)

シモーネ・ヤングの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第00番、習作交響曲 Studiensinfonie)/【2016−11−27 追加】 第00番、ティントナー盤とシモーネ・ヤング盤を比較する

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-cd26.html に続く

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/bruck.html の続き

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Bruckner_2

Anton Bruckner (1824-1896)
Studiensinfonie in f-Moll (1863) WAB 99
Philharmoniker Hamburg
Simone Young
2013年ライブ録音
2014年発売

・・・

【収録情報】

● ブルックナー:交響曲第00番ヘ短調 WAB.99 [41:56]
第1楽章:Allegro molto vivace [14:36]
第2楽章:Andante molto [11:50]
第3楽章:Scherzo: Schnell [05:20]
第4楽章:Finale: Allegro [10:10]

ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
シモーネ・ヤング(指揮)

録音時期:2013年2月22-26日
録音場所:ハンブルク、ライスハレ
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
Recording Producer, Editing, 5.0 Mix & Mastering: Jens Schunemann
Recording Engineer: Christian Feldgen
SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas, Cybele AV Studios
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND

(HMV.co.jp より)

・・・

この交響曲は、ブルックナー39才頃の作品。

 ブルックナーらしい要素も枚挙にいとまがない。展開部に限らず呈示部や再現部、コーダでも動機労作が行われていること、短調で始まり同主長調で終結することなどはベートーヴェンからの影響を窺わせるが、これらはブルックナー様式の基本的特徴ともなる。後年様式との共通点としては、この他、例えば動機の模倣・反行・拡大・縮小などの対位法的テクニック、動機の連続的部分化、動機相互の関連付け、オスティナートの多用、バール形式(AAB)的な楽節構成、いわゆるフォーブルドン様式(6の和音の連続)によるコラール的な和声などが認められる。全体に聴かれるメランコリックな表情や緩徐楽章歌謡主題の抒情的な楽想、スケルツォのほの暗い気分、それにソナタ形式楽章のコーダにおける造形も、この作曲家に特有なものである。後の作品と類似の音型がしばしば登場するが、それらは《ヘ短調交響曲》からの引用というよりも、ブルックナーのヴォキャブラリーに属していると考えるべきものである。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」21ページより)

前後するが:

他からの影響という点では、前期ロマン派の作曲家、例えばシューマン、メンデルスゾーン、マルシュナー、シュポーアらのはるかなエコーが聴かれる。中でもメンデルスゾーンやシューマンとの類似はかなり歴然としている。実際ブルックナーは、メンデルスゾーン音楽にはザンクト・フローリアン時代から親しんでいた。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」20ページより)

私は、メンデルスゾーン、シューマンの交響曲に疎いので、その2人からの影響については、よく分からない。が、この作品には、ところどころメンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64」のフレーズに似た音が聞こえるような気がする。

他方、ブルックナーらしさと言えば、第2楽章に、例のブルックナー独特の《休止》(ヤング盤、第2楽章、6分25秒あたり)。

・・・

第1楽章、呈示部は反復される。その第1楽章の9分17秒(ヤング盤)あたりに、わずかに神秘的な和音が現れる。そして、この交響曲は、おおらかな第2楽章が魅力的。第2楽章には、ベートーヴェンの影が見えるような気がする(ベートーヴェンの《第4楽章》緩徐楽章を思い起させる(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」25ページより))。

・・・

シモーネ・ヤングの解釈は(抽象的な言い方だが)作品の特質を表わそうという意志が見え、それが実践されている。彼女の指揮を聴くと、この第00番は、もはや、ブルックナーの交響曲の《習作》という位置づけではなく、変な例えだが、競泳や陸上競技において、競技者(=ブルックナー自身?)が、号砲を待たずに、思わずスタートして、フライングし、そのままゴールしてしまったという感じ(つまり、分かりやすく言えば、第00番からブルックナーの交響曲全集が始まったと言うことです)。そして、ブルックナーは、ブラームスの交響曲第1番完成(1876年)の約13年前(=1863年)に、交響曲というジャンルに新しい地平を開こうとしたと思う。

シモーネ・ヤングの指揮は、ほぼ欠点がない。が、何度も聴くと、やっぱり、第4楽章あたり、やや退屈する(前言と矛盾するが、第00番が、後のブルックナーの傑作には、遠く及ばないからか?)・・・この第00番は、全楽章を通して、複雑な作風であり、魅力がない訳じゃありませんが…。

・・・

Bruckner_00_1
ブルックナー:交響曲第00番 第1楽章 第1主題(midi

Bruckner_00_1_2
ブルックナー:交響曲第00番 第1楽章 第2主題(midi
おおらかさを感じさせる。

・・・

【2016−11−20 追加】

「シモーネ・ヤングのブルックナー交響曲全集」購入をきっかけに、私は「同全集」の第00番から第2番までの4曲を連続して聴いたが、そのヤングの演奏4曲中、私は、意外にも、彼女の第00番を、一番気に入った。
第00番は、全曲を通して、なんとなく、おおらかなのが良い(ブルックナー39才頃の作品)。

・・・

【2016−11−27 追加】

Tintner

ブルックナー:交響曲 第00番 ヘ短調
ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団
ゲオルク・ティントナー(指揮)
1995年録音

・・・

ティントナーは、第00番を録音していないと思ったら、録音していました。
という訳で、ティントナー盤とシモーネ・ヤング盤を比較しつつ、その感想文を書く。

・・・

結論から言えば、上記二人の演奏は、意外に、似てる・・・が、下記の理由によって、私はヤング盤の方が好きだ。

・・・

1. まず、例によって演奏時間比較
前者がティントナー、後者がヤング:
第1楽章 11:27 14:36
第2楽章 12:35 11:50
第3楽章  5:09 06:20
第4楽章  8:21 10:10

ティントナーの第1楽章が短いのは、呈示部を反復していないからだ。
第1楽章のテンポは、むしろ、ティントナー盤より、ヤング盤の方が速く、若干あざやかに聞こえる。
ただし、私の主観では、ヤング盤の第2楽章は、ティントナー盤のそれより、やや粗いか(!)

2. ティントナーの第00番は、メンデルゾーンなどの影響を、ある意味、率直に「あらわにしている」と思う。
ティントナーの第00番は、ヤング盤に対して、この作品のブルックナーらしさが、薄いと思う。←それは物足りない。
←ヤングの演奏は、ブルックナーらしさが、かいま見られると思う:

>>他方、ブルックナーらしさと言えば、第2楽章に、例のブルックナー独特の《休止》(ヤング盤、第2楽章、6分25秒あたり)。
>>第1楽章、呈示部は反復される。その第1楽章の9分17秒(ヤング盤)あたりに、わずかに神秘的な和音が現れる。
など。

3. ブルックナー:第00番
ティントナー、78才頃の録音
ヤング、52才頃の録音
←この年齢差は、両者の演奏の「顕著な違い」を、顕(あらわ)にしていないと思う。すなわち、ティントナー盤の方が、特に、整然・端正という訳でもないし、重厚とまでは言えない。
←ヤング盤のほうが、やはり新鮮か(!)。←やや粗いかも知れないが…。

交響曲第00番/ヤング盤の良さは(おおらかさだけではなくて)新鮮さかも知れない・・・と、いうことに、両者を比較して気づいた・・・あるいは、思わされた。

・・・

追記)

1998年(1995年?)にこの曲を録音した指揮者ゲオルク・ティントナーは、前記のキッツラーの評価に対して「キッツラーは果たしてスケルツォ楽章をよく調べたのか」と訝しがっている。一方でティントナーは、作品全体で最も弱いのは終楽章であると認めている。(ウィキペディア、交響曲ヘ短調 (ブルックナー)より)

>一方でティントナーは、作品全体で最も弱いのは終楽章であると認めている。
←ティントナーは、そう言ったらしいが、彼の第4楽章は悪くないと思う。

・・・

【2016−11−27 追加】

ブルックナーの交響曲第00番が、後の交響曲に比べて、ものすごく劣っているなら、それらを《習作》と呼べるが、私は、第00番が好きなので(ブルックナーの意に反して)それを「第1番」と呼んでいいのではないかと思う。そうすると「第0番」が「第2番」となり:

交響曲第00番 ヘ短調 ←1番
交響曲第0番 ニ短調 ←2番
以下、
交響曲第1番 ハ短調 ←3番
交響曲第2番 ハ短調 ←4番
交響曲第3番 ニ短調 ←5番
交響曲第4番変ホ長調 ←6番
交響曲第5番 変ロ長調 ←7番
交響曲第6番 イ長調 ←8番
交響曲第7番 ホ長調 ←9番
交響曲第8番 ハ短調 ←10番
交響曲第9番 ニ短調 ←11番

と、なる。(KM)

2016年11月18日 (金)

これは不祥事ではなく滅茶苦茶です/豊洲市場への移転は早ければ来年冬 小池知事が公表(2016年11月18日)/「豊洲市場をつぶしてもう1回きれいな土地でやり直してください」(2016年10月15日)/2016年9月27日放送 クローズアップ現代プラス「“豊洲問題”の深層に迫る 緊急出演 小池都知事」

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/2016918-faceboo.htmlに続く

==

【2016−10−12 追加】

【前置き】

・私が不思議に思う事
2009年に火災に遭った私の家の再建(新築)時、このページを見ればお分かりのように、私の家の「地盤改良」には(かなり)神経質な工事がなされました。この杭工事(柱状改良)の目的は耐震のためだったと思う(ちなみに、私の家の下は、昔、田んぼ、あるいは、湿地帯だったと思う)。
私事ですが、私の家の場合、たかが建坪約 43 m 2 (約 13 坪)、のべ床面積 66.72 m 2 (20.18 坪)の2階建の民家を建てるのに、耐震・安全・安心のため 31 本もの杭工事(柱状改良)がなされました・・・それなのに、何故、世界一の卸売市場の地下には、何の役にも立たない空間(空洞)を作ったのか?←というか、この空洞は、むしろ、耐震・安全・安心のためにも良くないよ。私(=素人)の考えだが、豊洲市場を地下1階建としないなら、その地下空間(=地盤)は、盛り土にしなければならなかったはず・・・。

・参考画像(下記は私が建設会社からもらった資料。正確には読めませんが、参考までに・・・)

Pile_1
パイル配置図

Post
杭報告書

(↑杭の数31本、杭の長さ3m弱、杭の太さ(直径)25cmが20本、8cmが11本か?)

Das_haus
ちなみに、私の家(2016年10月22日撮影)2010年6月24日着工、同年9月30日竣工

【以下、本文】

・・・

【2017−1−19 追加】

豊洲市場 追加調査は有害物質の濃度高い30か所程度で

豊洲市場の地下水のモニタリング調査で、最大で環境基準の79倍となるベンゼンが検出されるなどの結果が出たことを受け、東京都は、追加調査として、有害物質の濃度が高かった30か所程度の地点を選び、3つの機関による地下水の分析を行うことになりました。(2016年1月16日 20時53分 NHK オンラインより)

・・・

【2016−11−18 追加】

豊洲市場への移転は早ければ来年冬 小池知事が公表

東京都の小池知事は、18日の記者会見で、築地市場の移転について、移転先となる豊洲市場の安全性が確認され、環境アセスメント=環境影響評価をやり直さない場合、早ければ、およそ1年後の来年冬に移転する環境が整うなどとした、今後の方向性を明らかにしました。(2016年11月18日 14時11分 NHK オンラインより)

・・・

>発端は、移転先となった東京ガス跡地の土壌汚染。
>環境基準を大幅に上回る有害物質が検出されました。
>東京都は土壌汚染対策として、敷地全体の土壌を入れ替え、盛り土をした上に建物を建設すると説明。
>しかし実際には、主要な建物の地下で盛り土はなされず、代わりに地下空間の建設が進められていたのです。
>豊洲新市場への移転を目前に控えていた築地市場の関係者に動揺が広がっています。
(2016年9月27日(火)放送 クローズアップ現代プラス「“豊洲問題”の深層に迫る 緊急出演 小池都知事」より)

・・・

豊洲市場問題 専門家会議が初会合 安全性の検証始める

Toyosu
(C) NHK

豊洲市場をめぐる問題を受け、8年ぶりに設置された有識者による「専門家会議」の初会合が15日開かれ、盛り土がなく、地下に空洞があることが明らかになった現状のままで、市場の安全性が確保できるか検証を始めました。

豊洲市場の土壌汚染が問題になったことを受けて設置された「専門家会議」は8年前の平成20年に、市場の敷地全体に盛り土を行うよう東京都に提言しました。
しかし、都がこの提言に反して建物の地下に盛り土を行わず、空洞を設けたことが明らかになったため、「市場の安全性確保の前提が崩れた」として、先月、改めて設置されました。

15日の初会合は、築地市場内にある講堂で5時間にわたって開かれ、およそ100人の市場関係者も傍聴しました。
まず、前回と同じく座長を務める、放送大学和歌山学習センターの平田健正所長が「どうすれば安全安心な市場にできるかが最大の使命だ。事実を確認することが重要で、責任追及の場ではない」と述べました。
(2016年10月15日 18時44分 NHK オンラインより)

(下に続く)

・・・

2016年9月27日(火)放送 クローズアップ現代プラス「“豊洲問題”の深層に迫る 緊急出演 小池都知事」

いったい何があったのか。築地市場の移転先となる豊洲市場の主要建物の地下で、土壌汚染対策の盛り土が行われていなかった問題。小池知事は「都政改革の試金石」と位置づけ、今月中に内部調査の結果をまとめる考えを示している。番組では都庁が抱えてきた構造的な問題、そして工事の入札の舞台裏などを取材。スタジオには小池知事が緊急出演。豊洲市場問題の背景をどう捉え、そして今後どう対応するのか、徹底インタビューで迫る。(NHK オンラインより)

(下に続く)

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Bruckner: Symphonie Nr. 7 / Wagner: Das Liebesmahl der Apostel / Staatskapelle Dresden Christian Thielemann

Bruckner

Bruckner: Symphonie Nr. 7 E-Dur WAB 107
Wagner: «Das Liebesmahl der Apostel» WWV 69
Staatskapelle Dresden
Christian Thielemann
2012/13年録音

昔、NHK テレビで、野球特集をやっていました。そのなかで、現役時代の野村克也監督が現役時代の稲尾和久投手に、こう言ったそうです:「おまえの決め球は、スライダーだと思われているが、実は、シュートだろう(!)」と。
同様に、ティーレマンのブル7の決め球は、第1、2楽章だと思われそうだが、実は、第4楽章だと思う:

「(第4楽章の)以上のプロセスは、3つの主題を最初と逆の順序で再現させたものであり、本来の展開部はその分短いものにとどまっていると考えられる。ここにはブルックナーの新しい形式概念を見ることができるのであるが、通例のソナタ形式の主題配列の考えでこの楽章を聴くかぎり、形式把握の上で混乱を覚えることも大いにありえよう。」(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」98ページより)

ティーレマンのブル7の第4楽章は、その複雑さ、にもかかわらず、流れがよく自然であり、しかも、幅広くどっしりしている(Breit und wuchtig)。

ちなみに、もう一度、演奏時間を比較すると:

前者がティーレマン、後者がシモーネ・ヤング、

ブルックナー:交響曲第7番
第1楽章 23:02 21:38
第2楽章 23:12 21:42
第3楽章 10:00 10:24
第4楽章 13:42 12:45

2016年11月16日 (水)

3つ目のアルトゥール・ルービンシュタイン・ザ・ショパン・コレクション [11 CDs] Box-Set

2009年12月27日の私の自宅の火災にて御難に合い(焼損:焼けてしまった)、今度は、2016年10月23日の私のガールフレンド宅の火災にて御難に合う(水損:水に濡れた)。
私の購入する アルトゥール・ルービンシュタイン・ザ・ショパン・コレクション [11 CDs] Box-Set は、何と、運が悪いのだろうか。

Rubinstein_2

The Chopin Recordings
Chopin, Fryderyk Franciszek
Sold by: Amazon EU S.a.r.L.
£18.01

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Postage & Packing: GBP 3.58
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VAT: GBP 0.00
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2016年11月13日 (日)

シモーネ・ヤングの「ブルックナー:交響曲全集」が届いたが、これを聴き通すのは大変のようだ!/シモーネ・ヤングの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第7番)

http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-bf6b.html に続く

==

Bruckner_2

Anton Bruckner (1824-1896)
Symphony No. 7 in E Major (1883) WAB 107
Philharmoniker Hamburg
Simone Young
2014年ライブ録音
2015年発売

・・・

【収録情報】

● ブルックナー:交響曲第7番ホ長調 WAB107 (1885/ノヴァーク版) [66:29]
第1楽章 アレグロ・モデラート [21:38]
第2楽章 アダージョ [21:42]
第3楽章 スケルツォ [10:24]
第4楽章 フィナーレ [12:45]

ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
シモーネ・ヤング(指揮)

録音時期:2014年8月30日
録音場所:ハンブルク、ライスハレ
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
Recording Engineer: Jens Schunemann
SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas, Cybele AV Studios
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND

(HMV.co.jp より)

・・・

>シモーネ・ヤングの「ブルックナー:交響曲全集」が届いたが、これを聴き通すのは大変のようだ!

と言いながら、いきなり、同全集の第7番の感想文を書く。

結論から言えば、ヤングのブル7は、解釈、引出しの多さ(?)、安定感、美において、ティーレマン盤より格下。

(↑つまり、彼女自身のブル8ほどは良くない)

・・・

まず、HMV.co.jp に、私の(下記)感想文より良いレビューがあるので申し訳ないが無断で引用させて頂きます(スミマセン):

「1楽章の冒頭から優しげでありながらも重厚な響きに全身が包み込まれている様な錯覚を覚えた。涼しい森の中に居るような。かといって巨匠然としたゆったり目のテンポではなく、普通と言えば普通のテンポではあるが、良い。7番には名盤が多いと思うが、これはそれらに比肩する素晴らしい演奏であった。」(Jさん)

↑このレビューは、的を射ている!

・・・

冒頭(第1楽章第1主題)は、魅力ない《下手な演奏》に聞こえたが、音楽が進捗(?)するにつれ「これは、とてつもないスケールだ」と思わせられる・・・が(褒めてすぐ貶すのは私の悪い癖だが)スケールが大き過ぎて弛緩しているかも知れない・・・そして、アンサンブルは若干粗い(まさか汚い?)・・・やっぱり《下手》(?)と思われ・・・え〜っと・・・しかし、他方では部分的にテクスチュアのキメは細かい・・・微妙なニュアンスの(褒めすぎだが)もしかしたら卓越した演奏か(?)
←結局、そういう矛盾を感じさせるのが、シモーネ・ヤングのブルックナーのカラーなのかも知れない・・・やっぱり、彼女のブルックナーは《したたか》。

ちなみに、演奏時間を比較すると:

前者がティーレマン、後者がヤング
第1楽章 23:02 21:38
第2楽章 23:12 21:42
第3楽章 10:00 10:24
第4楽章 13:42 12:45

上記の通り、第1、2楽章は、ティーレマンの演奏時間の方が、シモーネ・ヤングのそれより長い・・・にもかかわらず、ティーレマンの指揮は、弛緩がない・・・ティーレマンは上手い。

シモーネ・ヤングのブル7は、テンポをストップウォッチで計りながら、その長尺物(ブル7)のシナリオ(スコア)から『適当な解』を導きだしている(←変な言い方になってしまったが、つまり人工的ということです)。要するに、シモーネ・ヤングは、テンポを上手くコントロールしていると言うことは、多分否定できまい。上記の『解』を、リスナーが気に入れば良し、気に入らなければ悪し?

色々書いたが、シモーネ・ヤングのブル7は、ありきたりな言い方だが、リスナーの嗜好に依存すると思う。

シモーネ・ヤングのブル7は、大音量で聴くと気持ち良かった。

・・・

Bruckner_10
Bruckner: Sämtliche Sinfonien Philharmoniker Hamburg Simone Young [12 CDs] Box-Set の形状

・・・

【2016−11−14 追加】

Bruckner_7_1
ブルックナー:交響曲第7番 第1楽章 第1主題(midi)←2オクターブの跳躍です。

チェロを主体とするこの雄大な楽想の由来について前記のウィーン・フィルの指揮者ハンス・リヒターが尋ねたところ、ブルックナーは次のように答えたといわれる。「あれはぜんぜん私の考えついたものじゃないんです。夢のなかでドルン(キツラーがリンツを去ったのち後任としてウィーンから来た人物で、ブルックナーの友人となった)がこれを口笛で吹いて、『ブルックナーさん、このテーマで幸運をつかんでください』と言ったんです。そこで私は起きて、ロウソクに火をつけて、すぐに書き記したのです」と。(作曲家別名曲解説ライブラリー5「ブルックナー」92ページより)

・・・

【2016−11−16 追加】

【参考】

注文の詳細
注文日 2016年9月8日(←予約注文)

注文内容
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割引:-¥ 350
Amazonギフト券・Amazonショッピングカードの金額:-¥ 3,990(←この商品を買うためにポイントを貯めていた)
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2016/10/31に配達しました
配達またはポスト投函が完了しました

Bruckner: Sämtliche Sinfonien(ブルックナー:交響曲全集)
Philharmoniker Hamburg (Simone Young)
販売: Amazon Japan G.K.
¥ 3,990(←予約注文の価格)
コンディション:新品

2016年11月11日 (金)

Chopin: Sonata in B-flat minor, Scherzo in C-sharp minor, Mazurkas Op. 30, Nocturne Op. 27 No.1, Piano Concerto in E minor Op.11 etc. Yulianna Avdeeva

Avdeeva

Chopin:
Sonata in B-flat minor
Scherzo in C-sharp minor
Mazurkas Op. 30
Nocturne Op. 27 No.1
Piano Concerto in E minor Op.11
etc.
Yulianna Avdeeva
Warsaw Philharmonic Orchestra
Antoni Wit
2010年録音

・・・

ショパン増刊 第16回ショパン国際ピアノコンクール 2011年 01月号 [雑誌] によると、アヴデーエワが、第1次予選以降に弾いた曲は、下記のようです。←そして、私が「* アステリスク」を付けた4曲は、このアルバムに収録されてない。つまり、アヴデーエワがショパン・コンクールにて演奏した16曲中12曲がこのアルバムに収められているようだ(ただし、4つのマズルカ作品30を1曲と数えた。間違いあったらご指摘下さい)。

・・・

ショパン・コンクール2010
第1位 ユリアンナ・アヴデーエワ

・第1次
エチュード第23番『木枯らし』作品25−11*
エチュード第10番作品10−10*
ノクターン作品62−1
スケルツォ第4番ホ長調作品54

・第2次
幻想曲作品49
ワルツ作品34−1『華麗なる円舞曲』
4つのマズルカ作品30−1、30−2、30−3、30−4
ポロネーズ『英雄』作品53*
前奏曲(第25番)嬰ハ短調作品45
スケルツォ第3番嬰ハ短調作品39

・第3次
バラード第4番ヘ短調作品52
ノクターン第7番作品27−1
ノクターン第8番作品27−2*
ソナタ第2番ロ短調作品35
『幻想ポロネーズ』作品61

・本選
ピアノ協奏曲第1番作品11

・・・

【感想】

そして、このアルバムに収められている曲中《私がピンと来なかった》演奏は「4つのマズルカ作品30」「スケルツォ第3番嬰ハ短調作品39」「前奏曲(第25番)嬰ハ短調作品45」「ノクターン第7番作品27−1」。その他は、ほぼパーフェクト。

幻想曲作品49は、2015年(セッション)録音より気に入った。

そして、やっぱり、彼女は《幻想ポロネーズ》がうまい。

さすがだね。リマーカブルだね! ←聴けば分かる。

2016年11月 8日 (火)

メジューエワのベートーヴェンは本当にうまいのか

Mejoueva

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集(10CD)(2011年ライヴ2CD付)(限定盤)
イリーナ・メジューエワ(ピアノ)
録音時期:2007年〜2009年(セッション録音)
録音場所:新川文化ホール(富山県魚津市)

以下、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全5集
イリーナ・メジューエワ(ピアノ)
バラで購入したものを、大雑把にまとめてみた

==========

【第1集】

Beethoven_01

CD1
・ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 作品2の1
・ピアノ・ソナタ第2番イ長調 作品2の2
・バガテル『喜びと悲しみ』 WoO54
・ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調 作品81a『告別』
CD2
・ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調 作品10の2
・前奏曲ヘ短調 WoO55
・ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調 作品78
・ピアノ・ソナタ第25番ト長調 作品79
・ピアノ・ソナタ第27番ホ短調 作品90
 録音:2007年5月、6月、9月&2008年2月、新川文化ホール(富山県魚津市)

Nos.1, 2 は若々しさが良い。
『告別』は魅力的ではない。
第1集を締めくくる第27番の第2楽章カンタービレは、もっと思いっきり歌っても良かったのに…。
その他の曲は無難に弾いていると思う。

==========

【第2集】

Beethoven_02

CD1
・ピアノ・ソナタ第3番 ハ長調 作品2の3
・ピアノ・ソナタ第19番 ト短調 作品49の1
・アレグレット ハ短調 WoO53
・ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 作品13『悲愴』
CD2
・ピアノ・ソナタ第5番 ハ短調 作品10の1
・ピアノ・ソナタ第20番 ト長調 作品49の2
・ピアノ・ソナタ第9番 ホ長調 作品14の1
・ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調 作品53『ワルトシュタイン』
 録音:2007年11月、2008年4月、6月、7月、新川文化ホール(富山県魚津市)

No.3 は堂々。風格あり。
No.19 はテンション高くて良い。
『悲愴』は粗いが私は気に入った。
No.5 テンポが速く技巧的。熱くて激しいのが良い。
No.9 第3楽章は鮮やかで良い。
『ワルトシュタイン』は豪快、技巧的・・・だが、アリス=紗良・オットの同曲演奏のようにもう少し優美だったら良かったと思う。←それにしても、メジューエワの弾く『ワルトシュタイン』第3楽章も、やはり、退屈する。

==========

【第3集】

Beethoven_03

CD1
・ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 作品7
・ピアノ・ソナタ第11番変ロ長調 作品22
・ピアノ・ソナタ第12番変イ長調 作品26
CD2
・ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調 作品27-1
・ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2『月光』
・ピアノ・ソナタ第16番ト長調 作品31-1
・ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調 作品54
 録音:2008年7月、9月、12月 & 2009年1月、新川文化ホール(富山県魚津市)

No.4 特に良くない。
No.11 は、ベートーヴェン自身によって「大ソナタ Grande Sonate」と名づけられた作品。この作品は、技巧的で華やかなので人気ある。メジューエワの演奏は第1〜3楽章は比較的地味でフツーの演奏。そして、第4楽章(ロンド中間部)で挽回していると思う。
No.12 堂々。風格あり。
No.13 この作品はユニークなので「メジューエワ的トリッキー&はったり」があると思いきや、激しくも美しい演奏であった。←ただし、物足りない(?)。
『月光』この曲は、メジューエワに合うと思う。これもはったり無し。第3楽章は激しく「good job」だと思う。
No.16 は、私が苦手な曲なので、コメントしづらいが、華やかで良い演奏だと思う。
No.22 ソナタ形式の楽章を持たない風変わりな作品。←メジューエワの同曲演奏について。←ノーコメント。

==========

【第4集】

Beethoven_04

CD1
・ピアノ・ソナタ第7番ニ長調 作品10-3
・ピアノ・ソナタ第15番ニ長調 作品28
・ピアノ・ソナタ第17番ニ短調 作品31-2『テンペスト』
CD2
・ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調 作品106『ハンマークラヴィーア』
・ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 作品111
 録音:2008年12月、2009年1月、3月、4月、5月、新川文化ホール(富山県魚津市)

No.7 悪くないが、良くもない。
No.15 出だしからして良い。第1楽章6分46秒の展開部から再現部に行くところをゆったり弾いている。第3楽章スケルツォは激しい。第4楽章を除いてほぼ欠点のない演奏。第4楽章は激しすぎる。
『テンペスト』良い意味でも悪い意味でメジューエワの実力が見えると思う。ただし、私はこの曲を好きではないので、的確な評価はできない(←メジューエワの『テンペスト』)
『ハンマークラヴィーア』少し癖ある演奏。コレも私が苦手な曲なので的確な評価はできません。
No.32 力強い演奏。テクスチュアは見える。第2楽章は、比較的長い(18分11秒)←おおらか。気に入った。

==========

【第5集】

Beethoven_05

CD1
・ピアノ・ソナタ 第10番ト長調 作品14の2
・ピアノ・ソナタ 第18番変ホ長調 作品31の3
・ピアノ・ソナタ 第23番ヘ短調 作品57『熱情』
CD2
・ピアノ・ソナタ 第28番イ長調 作品101
・ピアノ・ソナタ 第30番ホ長調 作品109
・ピアノ・ソナタ 第31番変イ長調 作品110
 イリーナ・メジューエワ(ピアノ)
 録音:2009年1月、5月、6月、11月、12月、新川文化ホール(富山県魚津市)

No.10 フツーの演奏。やや力強い。
No.18 悪くない。特に(メジューエワの)第4楽章「プレスト・コン・フォーコ」が良い。←この第4楽章はグールドの同楽章演奏と同じぐらい私は気に入っている。
『熱情』←私が好きなじゃない曲。←メジューエワは、よく演奏していると思う(技巧において)。←第3楽章のエンディングなど。
No.28 やや激しい。バックハウスのように優美に弾いて欲しかった。ただし、メジューエワは、この曲を、よく研究していると思う。
No.30 私の好きな「展開部から再現部への部分、第41小節〜(1分37秒〜)」は、一応官能的な演奏をしている。この曲も激しい(たとえば、第2楽章)。しかし、第3楽章は自然体。うまい。
No.31 第1楽章展開部の「8回にわたって転調」は、さりげなく行っている。第2楽章は、スロー。第3楽章は例によって例の如し。←「シューマン: 交響的練習曲 & ベートーヴェン: ソナタ No.31」ほどではないが、第3楽章、2度目の『嘆きの歌』のあと、フーガに入る前の「両手の和音+2小節」をメジューエワは遅く弾いている。そういうはったりは、私は好きなのでもっとやって欲しい。

【まとめ】

メジューエワのベートーヴェン。彼女は過ちを犯してない。うまいと思う。

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