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2016年8月23日 (火)

【注意】 台風10号 あす以降進路を東寄りに 本州に近づくおそれも/台風10号は、スーパー台風になって、本州(あるいは日本列島)を襲うのでしょうか?(2016年8月25日)/台風10号 さらに発達の見込み 進路や情報に注意を/この迷走台風、コワイよ!/海水温が高いので、勢力強まるらしい/九州在住者より(2016年8月23日)

台風10号 あす以降進路を東寄りに 本州に近づくおそれも

Typhoon_02
(C) NHK

非常に強い台風10号は、沖縄県大東島地方の南の海上にあって、ほとんど停滞していて、大東島地方では高波に警戒が必要です。台風は、さらに発達しながら26日以降、進路を東寄りに変え、その後、本州に近づくおそれがあり、気象庁は、今後の情報に注意するよう呼びかけています。

気象庁の観測によりますと、非常に強い台風10号は午後9時には沖縄県の南大東島の南、260キロの海上にあって、ほとんど停滞しています。中心の気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心から半径90キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

台風は暴風域を伴ったまま、26日にかけて沖縄県の南大東島の南の海上にとどまり、大東島地方では、非常に強い風が吹き、波が高い状態が続く見込みです。

26日にかけての最大風速は23メートル、最大瞬間風速は35メートルに達すると予想され、海上はうねりを伴った大しけが続く見込みです。また、台風から離れた西日本や東日本の太平洋沿岸でも、次第に波が高くなる見込みです。

気象庁は、大東島地方では高波に警戒し、強風に注意するとともに、そのほかの地域でも高波に注意するよう呼びかけています。台風は、さらに発達しながら26日以降、進路を東寄りに変える見込みで、その後、本州に近づくおそれがあります。気象庁は、今後の情報に注意するよう呼びかけています。

南大東島 船の欠航続き一部食料品が品薄に

台風10号の影響で、沖縄県の南大東島では、25日も朝から時折強い風が吹き、畑ではパパイアの木が折れて倒れている様子も見られました。
また、海岸ではうねりを伴った波が打ち寄せ、島の南部の高台からは岩場に打ち寄せて白いしぶきをあげている様子が確認できました。
一方、島の中心部にあるスーパーマーケットでは、台風の影響で沖縄本島からのフェリーが今月19日の便を最後に欠航が続いていることから、仕入れが途絶えて、一部の食料品が品薄になっています。
店長の山下典子さんは「豆腐や乳製品、卵が品薄で、客が不安になっている。次のフェリーが来るのがいつになるかわからず心配です」と話していました。

気象庁 「今後さらに発達して猛烈な勢力になるとみられる」

台風10号は、今月19日の夜遅くに伊豆諸島の東の海上で発生したあと、日本の南の海上を西寄りに進み、その後、沖縄県の南東の海上で停滞したりゆっくりとした速度で進んだりと複雑な動きをしています。この台風について気象庁は、2階にある「現業室」で、担当者が衛星画像や周辺の風や波のデータなどをもとに海上にある台風の位置や強さなどを3時間おきに解析し、発表しています。

このうち、特に重視しているのが、2分半おきに入ってくるひまわり8号の衛星画像で、台風が移動する方向やスピードについては、台風の目や雲の位置をその前の時間に撮影された画像と比べることなどで分析しています。また、中心の気圧や中心付近の最大風速については、台風の目の締まり具合や雲の形などをみて推定しているということです。

気象庁によりますと、今回の台風10号は、中心付近で積乱雲がかなり発達し非常に強い勢力となっていて、今後、さらに発達して猛烈な勢力になるとみられることから、今後の情報に注意するよう呼びかけています。

気象庁予報課の岸本賢司予報官は「台風は、26日以降、東寄りに進路を変える見込みだが、その後の進路には不確実性が高い部分がある。ただ、かなり発達しているため本州に接近した場合、大きな影響を与える可能性があり、最新の気象情報を確認するようにしてほしい」と話しています。(2016年8月25日 22時23分 NHK オンラインより)

>気象庁の観測によりますと、非常に強い台風10号は午後9時には沖縄県の南大東島の南、260キロの海上にあって、ほとんど停滞しています。中心の気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心から半径90キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

>気象庁 「今後さらに発達して猛烈な勢力になるとみられる」

8月25日午後9時現在、945ヘクトパスカル!
更に発展すると、何ヘクトパスカルになるのでしょう?
台風10号は、スーパー台風になって、本州(あるいは日本列島)を襲うのでしょうか?

・・・

台風10号 さらに発達の見込み 進路や情報に注意を

Typhoon
(C) NHK

台風10号は、暴風域を伴って西日本の南の海上にあり、西日本の沿岸では波が高くなっているところがあります。台風は、このあとさらに発達する見込みで、気象庁は、今後の台風の進路や情報に注意するよう呼びかけています。

気象庁の観測によりますと、台風10号は午後3時には沖縄県の南大東島の東北東およそ340キロの海上にあって、ほとんど停滞しています。
中心の気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートルで、中心から半径60キロ以内では風速25メートルの暴風が吹いています。

西日本の太平洋沿岸では、台風の影響で波が高くなっているところがあります。
台風10号は暴風域を伴いながら、ゆっくりとした速度で南西に進む見込みで、今後さらに発達して強い勢力になり、25日には沖縄県の大東島地方に近づくおそれがあります。
大東島地方では24日からは非常に強い風が吹く見込みで、24日の最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートルと予想されています。
また、海上も24日はうねりを伴って、波の高さが6メートルの大しけとなる見込みです。
気象庁は、今後の台風の進路や情報に注意するよう呼びかけています。
(2016年8月23日 16時57分 NHK オンラインより)

>台風10号は暴風域を伴いながら、ゆっくりとした速度で南西に進む見込みで、今後さらに発達して強い勢力になり、25日には沖縄県の大東島地方に近づくおそれがあります。

この迷走台風、コワイよ! 海水温が高いので、勢力強まるらしい。九州在住者より

2016年8月21日 (日)

台風11号 北海道東部に上陸へ 厳重な警戒を/台風9号 あす午前中 関東甲信や東海に接近へ 厳重警戒を/想定外のことが起こるかも知れない/たかが雨、たかが風と思わないように!/くれぐれもご注意下さい!(2016年8月21日)

台風11号 北海道東部に上陸へ 厳重な警戒を

台風11号は、北海道の襟裳岬の南の海上を北へ進んでいて、このあと北海道東部に上陸する見込みです。北海道では、これまでの雨で川が氾濫し、土砂災害が発生しているところがあり、引き続き、厳重な警戒が必要です。

気象庁によりますと、台風11号は21日午後6時には北海道の襟裳岬の南、60キロの海上を1時間に30キロの速さで北北東へ進んでいます。
中心の気圧は996ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルで、中心の南東側330キロ以内と北西側110キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。

台風は、このあと北海道東部に上陸する見込みです。
北海道では前線の影響で、台風が接近する前から雨が降り続き、19日の降り始めからの雨量が多いところでは200ミリを超え、平年の8月1か月分を上回る大雨となっているところがあります。
これまでの雨で川が氾濫した地域があるほか、設計上、堤防が耐えられる水位の高さの上限とされる計画高水位や、氾濫の危険性が高まっている氾濫危険水位を超えている地域もあります。また、各地に土砂災害警戒情報が発表され、中にはすでに土砂災害が発生している地域があります。

北海道では22日にかけて雷を伴って激しい雨が降り、局地的に1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。さらに22日から23日には台風9号が近づく影響で、北日本では再び大雨となる見込みで、22日夕方までに降る雨の量は東北で150ミリ、北海道で120ミリと予想されています。

その後も雨の量が増える見込みで、22日夕方から23日夕方にかけての雨量は、北日本のいずれも多いところで、100ミリから200ミリと予想されています。
また、北日本の太平洋側では22日にかけて風が強く、最大風速は東北の海上で23メートル、東北の陸上で20メートル、北海道で18メートル、最大瞬間風速は25メートルから35メートルと予想され、海上は6メートルから7メートルの大しけになる見込みです。
気象庁は川の氾濫や土砂災害に厳重に警戒するとともに、強風や高波、それに落雷や突風にも十分注意するよう呼びかけています。
(2016年8月21日 19時00分 NHK オンラインより)

・・・

台風9号 あす午前中 関東甲信や東海に接近へ 厳重警戒を

台風9号は22日午前中、関東甲信や東海にかなり近づき、その後、上陸するおそれがあります。気象庁は、猛烈な雨による土砂災害や川の氾濫、それに暴風などに厳重に警戒するとともに、不要な外出は控え、早めに安全を確保するよう呼びかけています。

気象庁の観測によりますと、台風9号は21日午後6時には伊豆諸島の八丈島の南260キロの海上を1時間に40キロの速さで北北西へ進んでいます。
中心の気圧は985ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートルで、中心から半径240キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。
台風は今後発達して暴風域ができる見込みで、北上を続けて22日午前中、関東甲信や東海にかなり近づき、その後、上陸するおそれがあります。

関東甲信と東海では、22日明け方から雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降り、局地的には1時間に80ミリの猛烈な雨が降るおそれがあります。
22日夕方までに降る雨の量は、いずれも多いところで関東甲信と東海で300ミリ、伊豆諸島で200ミリと予想され、その後、22日夕方から23日夕方にかけては、関東甲信で100ミリから150ミリ、東海と北陸で50ミリから100ミリの雨が降ると予想されています。

また、22日は海上を中心に猛烈な風が吹くおそれがあり、22日にかけての最大風速は関東と東海、それに伊豆諸島で30メートル、東北で23メートルで最大瞬間風速は35メートルから40メートルと予想されています。
関東や東海、東北、それに伊豆諸島の沿岸では22日にかけて波の高さが7メートル以上の大しけとなる見込みです。
気象庁は土砂災害や川の氾濫、暴風、うねりを伴う高波に厳重に警戒し、不要な外出は控え、風や雨が強まる前に早めに安全を確保するよう呼びかけています。
(2016年8月21日 18時05分 18時05分 NHK オンラインより)

不謹慎ですが、今年は、九州(私は九州在住)に、台風来ない、良かったなぁ・・・と、思っていたら、北海道(11号)、および、関東甲信・東海、そして、東京直撃(9号)か?
コワイ、コワイ! 厳重にご注意下さい!

追伸)台風10号は、普通のコースと逆に動いている。奇妙な台風ですね! これにもご注意下さい!

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160821/k10010645711000.html

2016年8月20日 (土)

【Apple Music】 発売前のアルバムは1曲しか試聴できない。参考にならない/不完全/しかし、それが当然か/ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル ザ・ビートルズ/ワンダーランド アリス=紗良・オット/ベートーヴェン、リスト:ピアノ作品集 ソフィー・パチーニ

Beatles
(C) Apple Music
ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル ザ・ビートルズ Live at the Hollywood Bowl the Beatles(9月発売予定)
白文字で強調された1曲目「Twist and Shout (Live)」のみ試聴可能。

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Sara_ott
(C) Apple Music
ワンダーランド アリス=紗良・オット Alice Sara Ott(9月発売予定)
黒文字で強調された「グリーグ:Pf 協奏曲 第2楽章」のみ試聴可能。

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Pacini
(C) Apple Music
ベートーヴェン、リスト:ピアノ作品集 ソフィー・パチーニ Sophie Pacini(9月発売予定)
白文字で強調された9曲目「ハンガリー狂詩曲 S.244」のみ試聴可能。

2016年8月16日 (火)

「ブーレーズの指輪/CD 盤」を聴きたい(←再発売して欲しい)

1976年(私が高校生の時)、私は、ラジオで「ブーレーズの指輪全曲(バイロイト音楽祭の放送用音源。FM-NHK)」を聴いて、ワグネリアンになった、と、記憶しています(それ以前、私はワーグナーを聴いたことがなかった)。
その後、社会人になって「ブーレーズの指輪の映像」を、レーザーディスクで購入(高価で重かった)。
そして、その約10〜20年後、「同 CD 盤(ASIN: B000I8OFIM)」を購入するも、火事に遭って、全部消失。

私は、いま、「ブーレーズの指輪/CD 盤」を聴きたくなったのだが、現在、それは廃盤。そして、アマゾン・マーケットプレイスでは、プレミアム付きのとんでもない値段で売られている(ぼったくり! 日米アマゾン。下記。)
幸い、【Apple Music】で、それ(ブーレーズの指輪全曲。下記)を聴くことはできるのだが・・・それを聴いたら、ますます、「ブーレーズの指輪/CD 盤」を懐かしく思い、欲しくなった。←(高級)オデオで聴きたい!
中古で良いから、13000円ぐらいで売ってないかな〜! というか、再発売して欲しい。

【参考画像】

Ring
(ブーレーズの指輪/CD 盤。Apple Music(Center)。米国アマゾンで、$224.86。アマゾンジャパンで、¥ 46,963)

・・・

【追加】

ブーレーズの指輪は、私にとって、懐かしいだけでなく、演奏が良かったと思う。

・・・

【関連記事】

ジークフリート第3幕聴き比べ(2)←このエントリーで、私は、「指輪/カール・ベーム盤」について、うだうだ書いてますが、改めて聴いてみると、ベーム盤(ジークフリート第3幕)は、ヴォルフガング・ヴィントガッセンとビルギット・ニルソンの声量が生かされている点において悪くないですね(歌詞がよく聞こえる)。

相対性理論応用 標高差の精密測量に成功 世界初(2016年8月16日)

相対性理論応用 標高差の精密測量に成功 世界初

Altitude
(C) NHK

アインシュタインの一般相対性理論を応用し、時間が流れる速さの極めてわずかな違いから、2つの場所の標高の差を精密に測ることに、東京大学などの研究チームが世界で初めて成功しました。将来、標高の変化をリアルタイムで把握できれば、火山災害などの予測につながるとしています。(2016年8月16日 4時41分 NHK オンラインより)

(下に続く)

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2016年8月14日 (日)

【エントリーをもう一度整理する】 ヒューイットのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集

以下、ヒューイットのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集を整理する。

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Hewitt_01

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 1 Nos. 4 7 & 23(2005年録音)

Hewitt_02

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 2 Nos. 3 8 & 15(2006年録音)

Hewitt_03

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 3 Nos. 6 12 14 & 27(2009年録音)

Hewitt_04_2

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 4 Nos. 11 18 & 28(2012年録音)

Hewitt_05

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 5 Nos. 2 5 24 & 31(2014年録音)

Hewitt_06

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 6 Nos. 9 16 19 20 & 26(2015年録音)

2016年8月12日 (金)

ヒューイットのベートーヴェン(6) (Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 3 Nos. 6 12 14 & 27)

このエントリーはhttp://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/beethoven-piano.htmlの続きです

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Hewitt

Beethoven:
Piano Sonata No 12 in A flat major Op 26 [19'13]
Piano Sonata No 6 in F major Op 10 No 2 [16'19]
Piano Sonata No 27 in E minor Op 90 [13'22]
Piano Sonata No 14 in C sharp minor 'Moonlight' Op 27 No 2 [14'58]
Angela Hewitt, piano
2009年録音
Piano FAZIOLI
hyperion

【収録情報】

ベートーヴェン:
・ピアノ・ソナタ第12番変イ長調Op.26『葬送』
・ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調Op.10-2
・ピアノ・ソナタ第27番ホ短調Op.90
・ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27-2『月光』
 アンジェラ・ヒューイット(ピアノ/ファツィオーリ)

 録音時期:2009年8月30-31日、9月1-2日
 録音場所:イタリア、ドビアコ、クルトウアツェントルム・グランド・ホテル
 録音方式:デジタル(セッション)

・・・

このアルバムは、ヒューイットのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集、第3弾です。

・・・

『月光』が素晴らしいので、星5つ。

・・・

● ピアノ・ソナタ第12番変イ長調Op.26『葬送』
何度も繰り返すが、ソナタ形式の楽章を一つも持たないベートーヴェンのピアノ・ソナタは、この作品26(第12番)と作品27の1(第13番)と作品54(第22番)の3曲のみ。
ヒューイット:第1楽章(アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ)は巨匠的な重々しい演奏ではなく、テーマは、あたかも、歌っている。ヒューイットを、メジューエワ、小菅優と聴き比べてみたが、格が違う。全楽章を通して、ヒューイットのは、乗りが良い。

● ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調Op.10-2
例によって、強烈な打鍵。やっぱり、乗りが良い。

● ピアノ・ソナタ第27番ホ短調Op.90
第2楽章は「Nicht zu geschwind und sehr singbar vorgetragen 速すぎず、よく歌うように演奏すること」つまり、カンタービレだが、ヒューイットの演奏は、表現が強すぎる。第2楽章は、290小節もあるので、これを、いかに歌うかが、キーだろう。ヒューイットにしては珍しくその290小節をやや持て余しているような気がする。

● ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27-2『月光』
このアルバムの4曲の中で、これが最も良い演奏だと思う。
『月光』第3楽章、ヒューイットは、ヒステリックな演奏が良い。
ワタクシゴノミの「淀み」あり(第1楽章、3分30秒あたり、および、第3楽章、6分47秒あたり)。

私は『月光』の第2、3楽章は、全然弾けない。が、第1楽章は、途中でどこを弾いているのか分からなくなって止まってしまうが、一応弾ける。それで気づいたのですが、下記譜例で示した音符はリズムが狂う。そして、たとえば、シュナーベルは「そのリズムの狂い(音符、三連符)」が、よく聞こえる。それに対し、ヒューイットは微妙。コノリズムの狂わせ方は演奏者によって異なる・違うのが面白い。

Beethoven_op_27_no_2_1
《月光》第1楽章、第36小節〜(midi

2016年8月 7日 (日)

ヒューイットのベートーヴェン(5) (Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 6 Nos. 9 16 19 20 & 26)

このエントリーはhttp://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/beethoven-pia-1.htmlに続きます

このエントリーはhttp://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/beethoven-piano.htmlの続きです

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Hewitt

Beethoven:
Piano Sonata No 9 in E major Op 14 No 1 [14'02]
Piano Sonata No 19 in G minor Op 49 No 1 [8'25]
Piano Sonata No 20 in G major Op 49 No 2 [9'10]
Piano Sonata No 16 in G major Op 31 No 1 [25'07]
Piano Sonata No 26 in E flat major 'Les adieux' Op 81a [17'48]
Angela Hewitt, piano
2015年録音
Piano FAZIOLI
hyperion

【前置き】

このアルバムは、ヒューイットのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集、第6弾。

・・・

これで、ヒューイットのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集の残りは:

10
13
17
21
22
25
29
30
32番
計10曲
になった(2016年8月現在)。

・・・

まだ、第13番(作品27の1)、第17番「テンペスト」(作品31の2)、第21番「ワルトシュタイン」(作品53)、第25番「かっこう」(作品79)、第29番「ハンマークラヴィーア」(作品106)、第30番(作品109)、第32番(作品111)などの大作・傑作が残っている。←それらを演奏するのは大変だぞ〜。

・・・

【ところで】

何故か、私は、このブログにおいて、ヒューイットのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ・チクルス第3弾(Nos 6 12 14 27)のレビューを書いてない。←いつか書きます。

【本文】

結論から書くと、このアルバム(ヒューイットのベートーヴェン第6弾)は良い。

このアルバムの全部の曲において、ヒューイットの演奏には、セブンイレブンのおむすびの味付け海苔のように「味」がある。たとえば、このアルバムは「ベーゼンドルファーやスタインウェイではなく、ファツィオリこそ、ベートーヴェンに合う」と主張する音で味付けされているような気がする。そして、これまでヒューイットがファツィオリで弾いたベートーヴェン:Pf ソナタにおける強い打鍵が(もしかすると)このアルバムにおいて最も生きているような気がする。分かりやすく言って「ディナーミク」が生きている。リストの「ペトラルカのソネット」におけるファツィオリの優美と違い、ここではファツィオリの「激音」を聴けると思う(爆音ではない)。そして、その「激音」「強音」「強い打鍵」は、ベートーヴェンのピアノ・ソナタを好きな人には、たまらない音だ。それらの音は、大まかに言って、このアルバムの曲の順を追って増して行き、顕著になる。

・第9番 ホ長調(作品14の1)
「これら2曲(作品14の1と14の2)のソナタは当時の作品の中でとくに目立つ特色は持っていないが、しかし、力みのないきわめて自然な音楽の書き方は、それなりにすてがたい美しさをもっており、シンドラーは『最も内容の豊かな優れたものであるにもかかわらず、あまり一般に認められない曲』といっている」(作曲家別名曲解説ライブラリー ベートーヴェン 373ページより)
 上記シンドラーの言うが如く内容の豊かな優れた作品(しかもなかなか技巧的)。その第1楽章正調ソナタ形式「アレグロ ホ長調 4分の4拍子」に始まり、第2楽章「アレグレット ホ短調 4分の3拍子。3部形式」、そして、第3楽章「ロンド アレグロ・コーモド ホ長調 2分の2拍子」に持って行くのが簡単そうで難しい。ヒューイットの演奏は(大音量で聴くと)やはり「強音」が生きていると思う。

・第19番 ト短調(作品49の1)
まず、最初に一言。ヒューイットは、第19番の第2楽章を「ディナーミク」で勝負しているように聞こえる。
そして、次に、H.J.リムについて。リムは「49-1(第19番)、49-2(第20番)については、ベートーヴェンが学生用練習曲として書いただけで、本人の意思に反して出版されたとし、あえて全集から外して録音していません」HMV.co.jp より)。が、この二つのやさしいソナタをまともに弾くのはそんなに簡単じゃないと、私は思う。いや、まともに弾くのは簡単かも知れないが、簡単すぎるので、演奏者の性格や、あるいは欠点が見えて面白いかも・・・「ツヴァイ・ライヒテ・クラヴィーアゾナーテン(二つのやさしいピアノ・ソナタ 作品49)」←というか、私はこの2曲、好きです。弾けませんが・・・。

第19番 ホ長調 第1楽章(第12小節、midi
Beethoven_op_49_1_1

・第20番 ト長調(作品49の2)
第19番の上手さが保持されている。第20番も、やっぱり、ベートーヴェンのピアノ・ソナタを好きな人には「(第19番には及ばないものの)弾く者にも聴く者にも楽しい学生用練習曲だろう」。
あまり意味ないこと書くが、こんなやさしい曲(作品49の1、2)を、何度も聴きたくさせるのは、ヒューイットの不思議な魔法か?

・第16番 ト長調(作品31の1)
正直言って、私は、この「作品31の1」をあまり好きではなかったが、このヒューイットの演奏を聴くと、この作品が退屈しない作品であることが初めて分かった。「激音」「強音」が強すぎる。が、その解釈でないと、やはり、私にとって、この作品は、退屈な作品に終わったであろう。
ヒューイットは、第3楽章(275小節)を遅いテンポで弾いている。したがって、全曲の演奏時間が、25分。長い。
さて、私は、これまで、ベートーヴェン:第16番ト長調を好まなかったので、それを、あまり真面目に聴いたことがない。という訳で、よく分からないが、ヒューイットの16番は、ユニークと言うか、イレギュラな演奏(?)

・第26番「告別」(作品81a)
同じことを繰り返し書く必要はあるまい。ヒューイットの演奏が乱暴に聞こえる人もあるかも知れない。賛否両論あるだろう。ヒューイットを大好きな私でも、やはり、ヒューイットというピアニストは、危険な演奏をする人だと思う。ヒューイットの演奏は、誰にも真似できない。また、真似してはいけない。

【追加】

第16番と第20番は、同じト長調であり、出だしの雰囲気が少しだけ似てると思った。

【関連記事1】

ヒューイットのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ・ディスコグラフィーを整理する

【参考】

アンジェラ・ヒューイットのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ・ディスコグラフィー:

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 1 Nos 4 7 & 23(2005年録音)

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 2 Nos 3 8 & 15(2006年録音)

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 3 Nos 6 12 14 & 27(2009年録音)

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 4 Nos 11 18 & 28(2012年録音)

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 5 Nos 2 5 24 & 31(2014年録音)

Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 6 Nos 9 16 19 20 & 26(2015年録音)

「反物質」が消えた謎に迫る手がかりか(2016年8月7日)

「反物質」が消えた謎に迫る手がかりか

宇宙が誕生したときの「ビッグバン」でできたとされる「物質」と反対の性質をもつ「反物質」がその後、ほとんど消えてしまった謎を解く手がかりが得られたと、素粒子を使った実験を行っている京都大学などのグループが発表し、宇宙の成り立ちに関わる理論の証明につながると期待されています。(2016年8月7日 5時42分 NHK オンラインより)

(下に続く)

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2016年8月 6日 (土)

Tristan und Isolde Christian Thielemann Staged by Katharina Wagner Bayreuth Festival 2015 [Blu-ray] [Import]

Tristan

RICHARD WAGNER
Tristan und Isolde
Stephen Gould, Evelyn Herlitzius
Georg Zeppenfeld, Iain Paterson
Christa Mayer
Bayreuth Festival Orchestra
Christian Thielemann
Staged by Katharina Wagner
Recorded live at Bayreuth Festival 2015
Blu-ray Video
Deutsche Grammophon

・・・

【収録情報】

● ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』(全曲)

 スティーヴン・グールド(トリスタン)
 ゲオルク・ツェッペンフェルト(マルケ王)
 エヴェリン・ヘルリツィウス(イゾルデ)
 イアン・パターソン(クルヴェナール)
 ライムント・ノルテ(メロート)
 クリスタ・マイヤー(ブランゲーネ)
 タンゼル・アクゼイベック(牧人、水夫)
 カイ・シュティーファーマン(舵手)
 バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団
 クリスティアン・ティーレマン(指揮)

 カタリーナ・ワーグナー(演出)

 収録時期:2015年7、8月
 収録場所:バイロイト祝祭劇場(ライヴ)

・・・

【注意1】

この商品(ASIN: B01E7ZORYS)を、アマゾンジャパンで買うには勇気が要った。なにしろ、リージョンコード: リージョンB(ヨーロッパ、中近東、アフリカ、オセアニア)。米国アマゾンでは同商品(ASIN: B01E7ZORYS)に「Playback Region B/2 :This will not play on most Blu-ray players sold in North America, Central America, South America, Japan, North Korea, South Korea, Taiwan, Hong Kong and Southeast Asia. 北米、中米、南米、日本、北朝鮮、韓国、台湾、香港、東南アジアで売られているほとんどのブルーレイプレーヤーでは再生しない」との注意書きがある。しかし、私は、あえて、コレをアマゾンジャパンで購入。はたして、我が家のブルーレイプレーヤー(=ブルーレイレコーダー)では、普通に再生できた。しかし、アマゾンジャパンの「登録情報」に「リージョンB」と記してあるのだから、これは、日本製ブルーレイプレーヤーでは再生しないと考えるのが、当然だろう。ご注意下さい。

【注意2】

下記の文章には、ネタバレあります。

【本文】

私の解釈。以下箇条書き。


まず、一つの仮定を書きます。
もし、トリスタンがマルケ王に対して謀反(むほん)を起こし、トリスタンがマルケ王との抗争に勝利したならば、そして、もし、イゾルデがトリスタンの子を産み、その子が男子だったなら、その子は、イングランド(とアイルランド)の王子となり、トリスタンとイゾルデはその後見人の地位を得るだろう。


要するに、このオペラは、誰が、イングランドとアイルランドの王位・家督を継ぐか、その跡目争い(あとめあらそい)の物語だと見ることができよう(または、御家騒動)。というのも、このオペラの背景には、イングランドとアイルランド両国、いずれにも、お世継ぎが居ないという事情が在るからである。


第1幕
第1幕で、イゾルデは、トリスタンに、マルケ王に対する謀反をうながしたと私は見る。
二人が愛し合えば、結果的に、トリスタンはマルケ王を裏切ることになる。そして、それは(イゾルデの誘惑による)トリスタンのマルケ王への謀反と、私は見る。


第2幕
第2幕の冒頭、および、第2場において、トリスタンとマルケ王の抗争はすでに決している。すなわち、イゾルデ、ブランゲーネ、トリスタン、クヴェナールは、第2幕の冒頭、および、第2場において、すでに、マルケ王に拘束されいてる。


第2幕は、トリスタン処刑にいたるプロセスである。マルケ王は、第2幕の冒頭からそのプロセスを高みの見物している。
そして、マルケ王は、現場(トリスタンとイゾルデの不義密通)を取り押さえ、トリスタンの謀反(未遂)を確認。トリスタンを捕縛。
そして、結果的には、マルケ王の指示(あるいは黙認)により、トリスタンは、メロートにより処刑され絶命。


すなわち、このオペラは(ローエングリンと同じく)政治的意味を持つ(「政略結婚」「抗争」「謀反」「御家騒動」「政治的スキャンダル」)。
さらに、もし、トリスタン、または、イゾルデによって「マルケ王を殺害」が実行されたなら、それは精神分析的「父殺し」の意味を持つ。
そして、私が感じた事:それは、そのマルケ王自身もまた、かつて「父殺し」によって、権力を手に入れたのではなかろうか。


トリスタンとイゾルデは、十代の少年少女であり、二人の愛は、恋愛ごっこに見える(スキャンダルの域を出ない)。第2幕の二人の二重唱の場面(カタリーナ・ワーグナー演出)は美しいが、それは「公園の遊具」みたいなオブジェ、その中で、二人はリストカットする・・・幼稚だ。
また、トリスタンとイゾルデの二重唱中、二人の背景に二人の人のシルエットが見える(それは美しい)。その二人は、大人から子どもに(更には、見えないが、胎児へ)と退化し、そのシルエットを映した光は合体する(それも美しい)。という訳で、トリスタンとイゾルデの愛は、これまた精神分析的「退行」なのだ。


第2幕第3場におけるマルケ王の長い独白は、謀反人トリスタンに対する尋問、そして、判決文の言い渡し。ただし、マルケ王は必ずしも残忍な悪役ではなく、彼の独白は、たとえば「受難曲」のポンテオ・ピラトのキリストへの尋問のように罪人をもてあましているように聞こえる部分があったが・・・しかしそれは私の聴き間違いだったかも知れない。


このオペラの悲劇の基は、そもそも、イゾルデの「矜持」と、トリスタンの「コンプレックス」にあったと思う(イゾルデは王女。トリスタンは孤児であった)。第1幕におけるイゾルデは、トリスタンを著しく見下している。たとえば、イゾルデは、トリスタンを口汚く罵る。
「Befehlen ließ dem Eigenholde Furcht der Herrin ich, Isolde!」訳すれば「(grüßen 挨拶を bitten お願いするのではなく)befehlen 命令 ließ させたのです! 女主人である私イゾルデへの畏れが。 あの自分ばかりが可愛い男に。」

Befehlen ließ dem Eigenholde Furcht der Herrin ich, Isolde!

この台詞は重要かつ難しい。語順を入れ替えると、Furcht der Herrin ich, Isolde ließ dem Eigenholde befehlen! 女主人である私イゾルデへの畏れが、あの自分ばかりが可愛い男への命令を、させる OR せしめる(使役)(ließは、過去形? 接続法第二式? 接続法ならその用法・ニュアンスは?←正直言って私には分からない(汗;;

【2016−9−29 追加】 ↑『私自身(=イゾルデ)』ではなく、『私への畏れ』が命令させたのです。なぜなら、トリスタンという男は『私自身(=イゾルデ)』が命令するに値しない男(『私自身(=イゾルデ)』が命令する価値のない男)だからです!…というニュアンスかも知れない…。

10
トリスタンとイゾルデの愛は、二人の身分の違いにより成就することはない(繰り返すが、イゾルデは王女。トリスタンは孤児)。トリスタンとイゾルデの愛が成就しないことを表わす「トリスタン和音」←演劇的にも音楽的にも、ワーグナーは、コレを一番いいたかったと思う(←その和音。電子ピアノで鳴らしてみると、本当に、ゾクゾクします)。

11
トリスタンとイゾルデが愛し合っていることは「公然の秘密」であったと、私は思う。
トリスタンとイゾルデの愛は、プラトニックであるべし(ワーグナーのヴェーゼンドンク夫人への愛のように)。または、「憧憬」であるべし。あるいは、二人の愛が、肉体関係にいたったとしても、それは「一線を越えるが」「許すしかない」と、マルケ王は考えることができたと思う(←源氏物語における光源氏の藤壷の女御のへの愛・姦通・藤壷の懐妊のように)。しかし、実際には、そうならなかった。

12
話は前後するが、第1幕において、イゾルデがトリスタンを暗殺しようと企てるとき、それは、イゾルデのイングランドに対する「反逆」「謀反」であった。なぜなら、そもそも、マルケ王とイゾルデの結婚は「イングランドとアイルランドの平和・和平」のための政略結婚だったからである。
もし、イゾルデがトリスタンを暗殺すれば「イングランドとアイルランドの平和・和平」は消える。両国は再び貢ぎ物を要求したりしつつ、しまいには両国は「戦争」へ突き進む怖れがある。「イングランドとアイルランドの戦争」は、両国の臣民・国民にとって、避けなければならないこと、そして、恐怖であったに違いない。

13
第3幕
第3幕は、トリスタンの葬儀および埋葬であろう(トリスタンは第2幕の幕切れで、メロートから刺されて絶命したと私は見る)。
クルヴェナールをはじめ4名が、トリスタンのなきがらを囲んでいるのは、トリスタンの霊を、あの世から呼び出す「降霊術」。そして、その「降霊術」で呼び出されたトリスタンの霊が、様々なことを物語り、様々な幻影を見る(首のないイゾルデ、身体のないイゾルデ、顔から血を流すイゾルデ)。

14
第3幕のカタリーナ・ワーグナーの演出:
第3幕の演出において、彼女は「トリスタンの苦悩がマイスタージンガー、パルジファルで超克されること」を前提していると、私は見た。

15
第3幕の最後(第3場)に、クルヴェナールやメロートを始め多くの人が死ぬのは「ハムレット的悲劇」の「パロディー」に過ぎないと思う(よって、意味ないと思う)。
ただし「愛の死」の後、マルケ王がイゾルデを連れ去るのは「現実」である。なぜなら、イゾルデは、いまや、イングランドが手に入れた、アイルランドに対する「人質」だからである。

以上、長くなりましたが、最後に:
ティーレマンの指揮は完璧!
このプロダクションは、ティーレマン(指揮)も、歌手陣も、2003年のウィーン・シュターツオーパー盤より、多分、良いと思う。
カタリーナ・ワーグナーの演出は、第1幕こそ、上も下も分からないアップサイドダウンであるが、第2幕の愛の二重唱の場面は美しい。第3幕の「お化け屋敷」はやめて欲しかった。
しかし、カタリーナの演出は、ほぼ、私の解釈に合います・・・気に入りました。

【関連記事】

【メモ】 トリスタンとイゾルデについての覚え書き

2016年8月 5日 (金)

Klavierkonzerte von Mozart und Mendelssohn Danae Dörken Lars Vogt

Dorken

Klavierkonzerte von Mozart und Mendelssohn
Danae Dörken, Klavier
Royal Northern Sinfonia
Lars Vogt, Dirigent
Aufnahme: 2014
Ars Produktion

Wolfgang Amadeus Mozart
21. Klavierkonzert in C-Dur KV 467
1 Allegro maestoso | 14 : 04
2 Andante | 6 : 22
3 Allegro vivace assai | 7 : 09

Felix Mendelssohn
2. Klavierkonzert d-Moll op. 40
4 Allegro appassionato | 9 : 40
5 Adagio. Molto sostenuto | 6 : 41
6 Finale. Presto scherzando | 6 : 53

●ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 KV 467
●フェリックス・メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲 ニ短調 作品40

 ダナエ・デルケン(ピアノ)
 ロイヤル・ノーザン・シンフォニア
 ラルス・フォークト(指揮)
 2014年録音

・・・

辛いが私の評価:星2つ

・・・

【前置き】

1785年に生まれた3つの協奏曲(注:第20〜22番)のうちの第2作。第1作 K. 466 からわずか1か月後、やはり自分が主催する予約演奏会でみずから独奏パートを受け持つつもりで書いたもの。ともに旧来の協奏曲の域を脱した「交響的統一性」としての内容を備え、充実した編成で巧妙なオーケストレーションを展開するなど、両曲に共通する面もいくつかあるが、しかしこの K. 467 から受ける印象は、K. 466 のそれとはかなり異なっている。なかば行進曲風な開曲な雰囲気、沸き立つようなブッフォの精神がみなぎるフィナーレ、間にはさまれて、あくまで美しいカンタービレに徹するアンダンテ ----- 。そればかりではない。曲の重心を再び独奏者の演奏技巧に移動させるなど、せっかく脱け出した社交的機会音楽の領域にまた後退したかにも感じられる。ニ短調の、あの息づまるような暗い激情から解放され、ハ長調という清朗な調性を選んだモーツァルトはここで、自分の楽器を存分に遠慮なく鳴らしてみたかったのかもしれない。とはいえ、そうした技巧の誇示も決して極端に陥ってはいないし、作曲家のあの無類の平衡感覚によって、オーケストラと独奏楽器の協調が破綻なく達せられていることもまた、事実なのである。
(中略)
第1楽章
(中略)
ここ(注:第1楽章展開部)では、まずホ短調に始まり、他のさまざまな短調に分け入りつつ、もっぱら絢爛たるピアノ演奏技巧の誇示に終始するが、直前の呈示部末ですでに、オーケストラによるかなり入念な動機の展開が行われていたから、結果的にこれでバランスがとれていることになる。再現部はいささか変則的な構成を示す。第1主題に続いてすぐに第2主題も再現され、今一度第1主題に基づく経過部を終えると、ここへトゥッティによる呈示部で第1主題のすぐあとに置かれている副主題(譜例5)が、第2主題と順序を入れ替えて再現を果たすのである。

Photo
譜例5
midi

(「作曲家別名曲解説ライブラリー モーツァルト I」の227ページより)

【本文】

・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 KV 467
フリーメーソン的なロマン主義の作品である「ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 KV 466」の反動で、モーツァルトは、この、よりシンプルな作品を書いたのだろう。第1楽章副主題(譜例5)は、第1楽章呈示部では、平凡な「反復」だが、やっぱり、例によって、その「反復」、再現部に仕掛けがあった。
第2楽章はシンプルだが、やはり仕掛けがある(テーマが主調のへ長調ではなく、3度上の変イ長調で再現される)。
私は、イングリット・ヘブラーのクールでノーブルな演奏(協奏曲)に、絶対的信頼を置いているのだが、やっぱり、ヘブラーは(第1楽章アインガングからして、さりげなく)上手い。そして、ヘブラーの演奏では上記の仕掛けも、クールに、ちゃんと聞こえる(ラルス・フォークト&デルケンの演奏においては如何に?)。

・デルケンのモーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番
ラルス・フォークト(指揮)は、もともと、ピアニストなので、デルケンに合わせようとしているのは分かるが、粗い。
第2楽章のヴァイオリンは、ノン・ヴィブラートで奏される。
ラルス・フォークト&デルケンの演奏は、第3楽章の3分09秒などで、音が止まる。その2人の演奏には、ルバート、オケとソロの掛け合い、デュナーミク、アーティキュレーション、カンタービレ、微妙な音価の揺れに工夫が見られるが(それらはヘブラーにも聴かれる)、ヘブラーは、モーツァルトを研究し尽くしているので一音一音に狂いがなく快い(←語り口、流れ、対位法あるいは和声、デュナーミク、テンポ、テクスチュア、音色、アンサンブルが正確。指揮者 Witold Rowicki が上手い)。それに対し、デルケンは明らかに研究不足。ラルス・フォークト&デルケンは、良くも悪くも若々しく、元気が良く、技巧的で、チャレンジしているが、変則的に聞こえる・・・いや、はっきり書こう・・・ラルス・フォークト&デルケンは、下手に聞こえる。聴いてて疲れる。まぁ、ヘブラーとデルケンを比較するのは、デルケンには気の毒だが。

・デルケンのメンデルスゾーン:ピアノ協奏曲 ニ短調 作品40
わたくし、メンデルスゾーンは苦手なので、ノーコメント

【ところで】

「Dörken」というピアニストの名前は、デールケンではなく、やっぱり、デルケンなのだろうか。

【あとがき】

それにしても、私は、モーツァルトを聴きたいという意欲がなくなった。私は、モーツァルトとワーグナーをまったく(ではないが)聴かなくなった。
久しぶりに、モーツァルトをじっくり聴いた〜。

2016年8月 4日 (木)

オイストラフのベートーヴェン&ショスタコーヴィチ

Beethoven
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲/オイストラフ

ヒラリー・ハーンの演奏が上手いと言っても、この人には負ける。

・・・

Shostakovich
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番/オイストラフ

それから、この人の「ショスタコ1番」を超える演奏は未来永劫出現しない・・・と、決めつけるのも間違いだろう。←私は、これを撤回する。

2016年8月 2日 (火)

【Apple Music】 例によって新人発掘/アウレリア・シムクス - Aurelia Shimkus

Aurelia_shimkus

(C) Apple Music Aurelia Shimkus

この美人の演奏は、惜しいところで微妙に外しているので、買わないことにしたが、この人は、1997年11月2日、リガ(ラトビア)生まれと言うことで、2016年8月現在、まだ、18才(?)
小林愛実ちゃんより若い
買うべきか買わざるべきか

https://youtu.be/3leFQlJn5UE

https://youtu.be/ZHOQ0lfXGlE

2016年8月 1日 (月)

クイケンの「モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り(1610)」(その2)

このエントリーは、http://koshiro-m.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/1610-857d.htmlの続きです。

==

【聖母マリアの夕べの祈り:聴き比べ】

Vespro_01

モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り
ティチネッリ=ファットリ、フェッラチーニ=マラカルネ(ソプラノ)、シュヴァルツ(アルト)、タピー、キュエノー(テノール)、フッテンロッハー(バリトン)、フィッソーレ、ルー(バス)
ローザンヌ声楽&器楽アンサンブル
ミシェル・コルボ(指揮)
録音:1966年

Vespro_02

モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り
ジェニファー・スミス,オードリー・マイケル(S) ウィンフォード・エヴァンス,ジョン・エルウィス(T) フィリップ・フッテンロッハー(BR) ミシェル・ブロダール(BS)
ローザンヌ声楽&器楽アンサンブル
ミシェル・コルボ(指揮)
録音:1982年

Vespro_03

モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り
マイケル・チャンス(C-T)、ブリン・ターフェル(Bs)、他
モンテヴェルディ合唱団
ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
録音:1989年

Kuijken

Claudio Monteverdi (1567-1643)
Vespro della Beata Vergine (1610)
La Petite Bande
Sigiswald Kuijken
Recording dates: 11-13 November 2007
Challenge Classics

・ミシェル・コルボ旧盤(1966年録音)
結論から先に言うと、コルボ旧盤が、一番、私の気に入った(私は、Apple Music でこれを試聴して購入)。コルボ旧盤は流れが良い。自然体。
私が生まれて初めて聴いた「Vespro」は、コルボ旧盤である。←私は、それに刷り込まれた。

(もう一つ。モーツァルトの「ミサ曲ハ短調 K427」の場合も、ヘルムート・コッホ盤が、私が生まれて初めて聴いた「K427」であり、私はそれにも刷り込まれた)

コルボ旧盤は、新盤よりあっさりしている。力みがない(たとえば、第11曲「Sonata sopra Sancta Maria」のコルネットが下手。力抜いている)。繰り返すが、コルボ旧盤は自然体。流れが良い。そして、素朴で明るい。ストレートな演奏であり、聴きやすい演奏と言っても良いだろう。

・ミシェル・コルボ新盤(1982年録音)
流れが悪いと思う。コルボ新盤は、旧盤に比べアクセントが強く、メリハリあるが、それが、ややねちっこく聞こえる。新盤は精緻である。が、その精緻の中、特に前半、すなわち第1曲から第8曲「Nisi Dominus」までは、あまり流れが良いとは、私には思えない(私の思い過ごしか?)。とにかく・・・第1曲から第8曲は退屈する。ところが、第9曲「Audi Coelum」第10曲「Lauda, Jerusalem」では《精緻さ》が生かされているかも知れない(!)。
第12曲「Ave maris stella」は美しいのだが、その「リトルネッロ」は、合唱部分より意図的にかなりテンポが《速い》。このアルバムは、意図、あるいは、恣意性において、もしかしたら、微妙に外しているのかも知れない。
コルボ新旧盤の録音年の違いによる「音質」の良し悪し(1966年、1982年録音)は、私は気にならならなかった。

・ガーディナー新盤(1989年録音)
良い演奏だと思います。
ある意味では、ガーディナーが「Vespro」という作品をヒットさせた(?)・・・その功績は認めるが、この音源は、そろそろ、賞味期限が切れたかも知れない。

・クイケン盤(2007年録音)
クイケン盤は「One Voice Per Part 形式」の聴きやすい演奏であるにもかかわらず、「Vespro」という作品の音楽的形式、宗教的文脈が、リスナーの頭の中に、スーッと入って来ないような気がする・・・ということは、クイケン盤は、分かり易い演奏に見えるが、その演奏は、実は、イレギュラなのか、否か(?)
細かく見ていくと:
・「OVPP」であるがゆえ、合唱が、大合唱団に比べ、比較的、混濁しないで、分離して聞こえる。
・おそらく「OVPP」であるがゆえ「発音」の美しさが聞こえる(たとえば、第2曲「Dixit Dominus」の3行目の「tuos scabellum pedum tuorum」の「tuos」の「u」、「tuorum」の「o」、4行目の「Virgam virtutis tuae emittet」の「tuae」の「u」などなどのメリスマが効いている)
・私の主観では、第6曲「Laetatus sum」までは、一本調子。情緒がないというか、感情の起伏(喜怒哀楽)があまり聞こえない。そして、詩編と雅歌のコントラストが弱いような気がする(第6曲「Laetatus sum」までは、退屈させられる)。ところが、私の主観では、第7曲「Duo Seraphim」から第10曲「Lauda, Jerusalem」までは、もしかすると、その一本調子が消えるような気がする。生き生きしてくる。
第12曲「Ave Maris Stella」は、カトリシズムの敬虔(聖母マリア崇敬)が聞こえる名曲だと思うが、クイケン盤においては、その静的敬虔は、動的演奏によって弱められていると思う。
第13曲「マニフィカト」は、男声が歌っている箇所が多い。クイケン盤のマニフィカトはバスが活躍する(やはり、コルボ盤、ガーディナー盤のソプラノの方が美しいかも知れない)。しかし、クイケンは、もしかしたら「Vespro」における女声(カストラート、ボーイソプラノ)と男声のバランスを考えて、あえて「マニフィカト」を男声に歌わせたのかも知れない(ただし「Suscepit Israel puerum suum その僕イスラエルを受け入れて」は、ソプラノに歌わせている)。
・まとめ
クイケンの「Vespro」は、合理性から成るということが、特長なのかも知れない。

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