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2016年6月13日 (月)

ヴァネッサ・ベネリ・モーゼル plays スクリャービン:「24の前奏曲 作品11」「3つの小品 作品2」「練習曲 嬰ニ短調 作品8の12」 シュトックハウゼン:「クラヴィーア曲 XII 『試験』(歌劇『光の木曜日』より)」

Mosell

SCRIABIN | STOCKHAUSEN
LIGHT
Vanessa Benelli Mosell, piano

Producer: Vanessa Benelli Mosell
Recording: November 2015, Prato
Piano: Steinway & Sons, model D
DECCA

ALEXANDER SCRIABIN (1872 - 1915)
24 PRELUDES OP. 11
01 No. 1 in C major - Vivace 1.03
02 No. 2 in A minor - Allegretto 2.09
03 No. 3 in G major - Vivo 0.56
04 No. 4 in E minor - Lento 2.02
05 No. 5 in D major - Andante cantabile 1.44
06 No. 6 in B minor - Allegro 0.45
07 No. 7 in A major - Allegro assai 1.01
08 No. 8 in F-sharp minor - Allegro agitato 1.19
09 No. 9 in E major - Andantino 1.49
10 No. 10 in C-sharp minor - Andante 1.50
11 No. 11 in B major - Allegro assai 1.17
12 No. 12 in G-sharp minor - Andante 1.50
13 No. 13 in G-flat major - Lento 1.33
14 No. 14 in E-flat minor - Presto 0.57
15 No. 15 in D-flat major - Lento 1.58
16 No. 16 in B-flat minor - Misterioso 2.37
17 No. 17 in A-flat major - Allegretto 0.37
18 No. 18 in F minor - Allegro agitato 0.47
19 No. 19 in E-flat major - Affettuoso 1.32
20 No. 20 in C minor - Appassionato 1.07
21 No. 21 in B-flat major - Andante 1.59
22 No. 22 in G minor - Lento 1.10
23 No. 23 in F major - Vivo 0.40
24 No. 24 in D minor - Presto 0.49

3 PIECES OP. 2
25 Etude: Andante 3.16
26 Prelude 0.54
27 Impromptu à la mazur 1.32

ETUDES OP. 8
28 No. 12: Patetico 2.18

KARLHEINZ STOCKHAUSEN (1928 - 2007)
KLAVIERSTÜCK XII: EXAMINATION FROM “THURSDAY FROM LIGHT”
29 1. Examen 7.55
30 2. Examen 2.58
31 3. Examen 10.37

・・・

【収録情報】
● スクリャービン:24の前奏曲 Op.11
● スクリャービン:3つの小品 Op.2
● スクリャービン:練習曲 嬰ニ短調 Op.8-12
● シュトックハウゼン:クラヴィーア曲 XII『試験』(歌劇『光の木曜日』より)

ヴァネッサ・ベネリ・モーゼル(ピアノ)
録音方式:ステレオ(デジタル)

(HMV.co.jp より)

・・・・・・・・・・

【前置き】
私は、もともと、ヴァネッサ・ベネリ・モーゼルのデビュー以来、彼女の技巧や(良い意味での)器用さに、期待していなかった。彼女の《健康的な》パフォーマンスを、私は、気に入っていた。

・・・・・・・・・・

・ヴァネッサ・ベネリ・モーゼルのスクリャービンについて
「スクリャービン:24の前奏曲 Op.11」は、1888年〜1896年(スクリャービン、16才から24才頃)に書かれた作品。当然のことながら、ショパンの「24の前奏曲」に比べると、聴き応えない。

アルゲリッチも小林愛実も腕が太い。ヴァネッサ・ベネリ・モーゼルの腕は、細くはないが、例えば、ヴァレンティナ・リシッツァに比べれば細い。また、リシッツァに比べれば、ヴァネッサ・ベネリの手は大きくない。そのような体形・筋力の人が、スクリャービンを弾く時、その人には、ホロヴィッツのような豪快、かつ、繊細な「スクリャービン」を演奏するのはきついだろう(繊細な音を出すにも筋力は要ると思う)。そして、ヴァネッサは、それを補う裏技を、おそらく持っていない。つまり、辛口の評価だが、彼女には、スクリャービンの詩情を《豊かに流す》表現力が、おそらく、ないのだ(私は、スクリャービンという作曲家は、よく知らないが、ヴァネッサの弾くスクリャービンは、悪く言えば、焦点が合ってないような気がする。彼女は、スクリャービンなど、ロシアの巨匠たちの作品を弾くために、感覚と体力を鍛えねばならないだろう。彼女のスクリャービンは物足りない)。

・シュトックハウゼンについて
全曲演奏にはワーグナーの「ニーベルングの指輪」の倍、約28時間かかる長大な筋書きのないオペラ:「光(ドイツ語: Licht)」の「光の木曜日」から引用されたピアノ独奏ヴァージョン(ウィキペディア参照のこと)

これは、水を得た魚。彼女は、シュトックハウゼンを難無く弾いている。彼女は、シュトックハウゼンを弾くのに十分な腕力を持つ(シュトックハウゼンのこの作品もまた、技巧的だと思うのだが)。
「シュトックハウゼンを弾くヴァネッサ」は「モートン・フェルドマンを弾く高橋アキ」のようだと言えば、それは言い過ぎだが「シュトックハウゼンを弾くヴァネッサ」は、例によって健康的であり、彼女はまるで女子高生のように《はしゃぐ》。それが良い。とにかく、シュトックハウゼンから、御墨付きをいただいた彼女(英語版ウィキペディアには、シュトックハウゼンのモーゼルへの賛辞が紹介されている:『私の音楽をリスナーに正しく理解させる力を持つ "(she) has the power to let people appreciate my music"』)。その演奏に間違いはないのだろう。私は「シュトックハウゼンを弾くヴァネッサ」に、完全に惚れてしまった。


【関連記事】

ヴァネッサ・ベネリ(ベネッリ)・モーゼル、デッカからメジャーデビュー(?!) plays シュトックハウゼン、カロル・ベッファ (1973 - ) 、ストラヴィンスキー


【Apple Music にて試聴するには】

検索キーワード:Vanessa Benelli Mosell


【英語版ウィキペディアへのリンク】

Stockhausen: Klavierstücke XII


【2016−6−13 追加】

>>Producer: Vanessa Benelli Mosell

ヴァネッサは、セルフプロデュースしている。

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