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2016年2月26日 (金)

J. S. Bach Das Orgelwerk Vol.1 Box set [10cds] Wolfgang Stockmeier

Stockmeier

J. S. Bach Das Orgelwerk Vol.1 Box set [10cds] Wolfgang Stockmeier
J. S. バッハ:オルガン作品全集 第1巻
ヴォルフガング・シュトックマイヤー(オルガン)
1977〜81年アナログ録音
membran|Documents

このシュトックマイヤーの「バッハ:オルガン作品全集」は「硬軟の合わせ方」が妙(たえ)なりて、彼の演奏は自然体だと思う。その点、シュトックマイヤーの演奏は(私に対する反論を怖れずに言えば)ヘルムート・ヴァルヒャの「バッハ:オルガン曲集:新盤」の《恣意的》な演奏より聴きやすいと思う(ヴァルヒャのハッバ:オルガン曲集は旧盤が良いと思う)。

私が、シュトックマイヤーを気に入ったのは、Apple Music にて、シュトックマイヤーの「前奏曲とフーガ ホ短調 BWV 548」(←バッハのオルガン曲の最高傑作と言われる)を試聴したのがきっかけ(検索キーワード:Bach Stockmeier BWV 548)。←その演奏 BWV 548 のフーガにおける再現部に「溜め」が聞こえるのが気に入った(12分23秒)。ただし、本来、彼は、そういう演奏をする人ではない(その他の曲では、彼は、溜めを入れたりしていないと思う)。また、私は、シュトックマイヤーの BWV 548 が、比較的、大人しいことも、気に入った。

#ちなみに、BWV 548 のフーガにおける再現部を聴くと、
#私は、モーツァルト:交響曲『ジュピター』第4楽章の大フーガを思い出す。

確かに、たとえば、マリー=クレール・アラン2度目のバッハ全集録音、すなわち、彼女の 1978〜80 年バッハ全集アナログ録音における「トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV 564(下記譜例)」のほうが、シュトックマイヤーの同曲(CD 6)より鮮やかで格好良い。しかし、一方、シュトックマイヤーは、「パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV 582(CD 8)」を、あまり派手に弾いていない。←私はその解釈を気に入った。←BWV 582 は、そもそも、派手な曲じゃないかも知れない。

シュトックマイヤーの「バッハ:オルガン作品全集」に、圧巻と言える音盤は無い。すなわち、シュトックマイヤーは、ド派手な演奏をする人ではなく、その演奏は、ある意味、地味だと言って良いかも知れない。このボックス・セットの《解釈の単調さ》、《積極的な気負いの無さ》は、リスナーを退屈させるかも知れない。

この「バッハ:オルガン作品全集」は、圧巻な盤がないし、特に流れが良い盤もない。しかし、このバッハ集における個々の演奏の長所は、シュトックマイヤーの《自然体》によって表現されたものだと私は思う。また、このボックス・セットにおいて、CD 3 の「幻想曲とフーガ ハ短調 BWV 537」又は「トッカータとフーガ ニ短調『ドリア調』 BWV 538」あたりから、シュトックマイヤーの演奏は、熱くなるが、それもまた自然体だ、と、私は感じた。

【譜例1】

Bach_bwv_564_80
「トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV 564」冒頭(ココをクリックすると、midi ファイルをダウンロードできます)

--

【譜例2】

Bach_bwv_548_fuga
「前奏曲とフーガ ホ短調 BWV 548」フーガの主題(ココをクリックすると、midi ファイルをダウンロードできます)

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【ドイツ語商品名について】

シュトックマイヤーの「J. S. Bach Das Orgelwerk」 <---- なぜ、単数形?

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コメント

あ、これは知人ヴァイオリニストの方が気に入って私に聴かせてくれ、二人で聴いて一致した結論は、技術的に前奏曲とフーガなど難技巧の物は到底弾きこなせていないが、コラールプレリュードなどは使用オルガンの古き時代の懐旧的な音色ともに、朴訥な演奏で、ほとんどのバッハオルガン演奏でもトップクラスに入る、ということでした。

演奏技術的に未熟でも平易な曲、遅い曲で味を出すというのはしばしば見られ(同じくその人の紹介で、シェーンベルクのピアノ曲のなんかの廉価盤のop11-1がひどいのに2が素晴らしい演奏というのにも出くわしました)、演奏芸術の難しさ、奥深さをしみじみ考えさせられます

>技術的に前奏曲とフーガなど難技巧の物は到底弾きこなせていない

私は、そこまでひどいとは、思いませんが、確かに、技巧が武器の人ではないと思います。←シュトックマイヤー

>コラールプレリュードなど
(中略)
>朴訥な演奏で、ほとんどのバッハオルガン演奏でもトップクラスに入る

やはりそうですか。
いわゆる「オルガン・コラール」は、「J. S. Bach Das Orgelwerk Vol.2 Box set [10cds] Wolfgang Stockmeier」すなわち第2巻に収められています。←私は、まだ、全部を聴いてませんが、確かに、それらは、私の心を落ち着かす演奏だったように思いました。

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