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2015年8月18日 (火)

ヒューイットのベートーヴェン(4) (Beethoven: Piano Sonatas, Vol. 5 Nos. 2 5 24 & 31)

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Hewitt

Beethoven:
Sonata No 2 in A major Op 2 No 2 [25'10]
Sonata No 5 in C minor Op 10 No 1 [19'25]
Sonata No 24 in F sharp major Op 78 [11'29]
Sonata No 31 in A flat major Op 110 [20'03]
Angela Hewitt, piano
2014年録音
Piano FAZIOLI
hyperion

ヒューイットのベートーヴェン第5弾。←私の期待が強すぎた。←大きな傷がないパフォーマンスだが、私の評価は、星3.5。

ソナタ第2番:この作品は技巧的な作品だと思う:とても良い演奏だと思う:
第1楽章、ノーコメント。
第2楽章、ノーコメント。
第3楽章スケルツォ:トリオのアクセントが面白い。←スコアを確認したら、確かに、偶数小節に、アクセント(sf)あり。
第4楽章ロンドは少し粗いが、ヒューイットを贔屓している者(たとえば私)は、気にならないだろう。
冒頭の「伸び伸びとした流麗なロンド主題(作曲別名曲解説ライブラリー ベートーヴェンより)」
←ヒューイットが弾く、その《速い(技巧的)ロンド主題》
←私は、当初、それを、彼女の技巧を期待して聴いた。
←しかし、私は、彼女の演奏に、彼女の技巧の衰えを感じた。
←だが、改めて聴くと、そうではなかった。彼女は《そのロンド主題が繰り返されるたびに、少しずつ音形が変わるのを生かすために、あえて、その主題を技巧的に弾いてない(!)と、私は納得。》

ソナタ第5番は、期待はずれ:
第1楽章:私の主観では、ヒューイットの第1楽章は、ありきたりな表現だが、やっぱり《スリル》がない。すなわち、小菅優の言うところの「作品10の3つのソナタ(5, 6, 7 番)を見ると、作品2の3つのソナタ(1, 2, 3 番)に比べて大きく進化したベートーヴェンを発見することが出来ます。作品10−1(5 番)の第1楽章の速い3拍子の中で繰り広げられる短調のドラマ(小菅優の『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ Nos 5 6 7 11 29』のリーフレットより)」←その「進化」、あるいは、「曲は f の主和音、分散和音で上行する意志的な動機、それに対する p の優しい動機などを連ねたきびきびした第1楽章で始まる(作曲別名曲解説ライブラリー ベートーヴェンより)」←その、ただならぬ「緊張感」。ヒューイットの第1楽章には、それらが足りない。その理由は、冒頭の第1主題の繰り返しが、しつこいからだろうか。
第2楽章:この楽章の冒頭の主題は、シューベルトの《アヴェ・マリア》に似ていると思う。
本題のヒューイットの演奏は、アクセント(たとえば、Track6の1分18秒〜など)が強すぎかも知れない。←「楽想がきわめて美しく、深い詩情をたたえて(同上)」いないと思う。
第3楽章:「この楽章は小さい(わずか122小節)うえにテンポが速いので演奏時間はごく短いが、完備したソナタ形式で盛られている楽想も美しく、大変独創性に富んでいる(同上)も」ヒューイットは、第1、2楽章の傷を挽回できていないと思う(全曲を、うまく締めくくっていないと思う)。

ソナタ24番《テレーゼ》は、良いと思う:
第1楽章:開始(アダージョ・カンタービレ〜アレグロ・マ・ノン・トロッポ)のメジューエワ的おおらかさ。
第2主題も良いと思う。←すなわち、経過部のクレッシェンドを経て、第2主題は、ドルチェ(p)から sf に行くが、そこは、ファツィオリを強く響かす(第2主題は下記参照)。
第2楽章もファツィオリを強く響かす。

ソナタ31番は、手堅いが、ヒューイットの実力からすれば、物足りない演奏だと思う:
第1楽章:この第1楽章は、(さりげなく、つまり、形式に拘り過ぎず)雄弁で良い(展開部の8回にわたる転調、再現部、コーダ)。
第2楽章:ノーコメント。
第3楽章:全体的に手堅い。アダージョ(第5小節)の同音連打は、他のピアニストが弾く音とは違うように聞こえるのが快い。「悲しみの歌」もうまい。二つ目のフーガの前のクレッシェンド(131小節、Track12の7分54秒)もまた、メジューワ的はったり(すなわち、テンポが遅く、強調されたクレシェンド)が良いと思う。しかし、私の主観では、ヒューイットの弾く二つのフーガは、失敗していると思う。
←ヒューイットの弾く二つのフーガ、それらは、ヒューイットにしては《明快・明晰でない》。
←その理由の一つは:
私の思い過ごしかも知れないが、一つ目のフーガの第45小節のバスの入り(Track12の4分01秒)が、よく聞こえない。および、二つ目のフーガの第160小節のバスの入り(Track12の9分12秒)が、弱い、または、効いてないような気がする。【←2016−8−21 追加】 第45小節、第160小節のバスの入り。←メジューエワ(2004年および2009年録音)と小菅優(2015年録音)も弱い。バックハウス(新盤)は、第160小節を、若干強く弾いているようだが・・・。←第45小節、第160小節のバスの入りは、強調されなくてもいいのか(汗;;

一方、ヒューイットのソナタ28番の最終楽章のフーガは全部の音がよく聞こえると思う。

Beethoven_op_78_1_2
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第24番《テレーゼ》第1楽章 第2主題(midi

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