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2014年10月24日 (金)

バイバ・スクリデの「シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1、2番」ほか

Skride

カロル・シマノフスキ(1882-1937)
ヴァイオリン協奏曲 第1番 作品35(1916年)
ヴァイオリン協奏曲 第2番 作品61(1932-33年)
ヴァイオリンとピアノのための神話 - 3つの詩 作品30(1915年)
バイバ・スクリデ Baiba Skride(ヴァイオリン)
ラウマ・スクリデ Lauma Skride(ピアノ)
Oslo Philharmonic Orchestra, Vasily Petrenko
2013年録音
ORFEO

【収録情報】

Karol Szymanowski (1882-1937)

Violin Concerto No. 1, Op. 35 (1916) [24'41]
01 Vivace assai(かなり速く)[5'54]
02 Tempo comodo. Andantino(気楽なテンポで - アンダンティーノ)[5'26]
03 Vivace scherzando [1'19]
04 Poco meno - Allegretto (やや遅く - アレグレット)[6'24]
05 Vivace (Tempo I ) [5'35]

Violin Concerto No. 2, Op. 61 (1932-33) [19'44]
06 Moderato - Molto tranquillo(モデラート - 非常に静かに)[5'31]
07 Andantino sostenuto(アンダンテより速く、音を保って)[5'46]
08 Allegramente - Molto energico(快活に - 非常にエネルギッシュに)[3'33]
09 Andantino - Molto tranquillo [4'52]

Mythes Trois Poèmes, Op. 30 (1915) [21'11]
10 La Fontaine d Arethuse(アレトゥーザの泉 ポコ・アレグロ)[5'45]
11 Narcisse(ナルシス モルト・ソステヌート)[7'41]
12 Dryades et Pan(ドリアデスと牧神 ポコ・アニマート)[7'44]

==

【まえがき】

私は、シマノフスキが苦手なので(シマノフスキをよく知らないので)このレビューを信用しないで下さい。
コノアルバムに対する私の評価は星5つです。が、「コノアルバムは星5つに値しない」と思われる方は、アマゾンの《このレビューは参考になりましたか?》《いいえ》に投票して下さい。

==

私の評価:★★★★★

コレは、全然期待していなかったのに、良かった(コンチェルト1番も2番も良い)。コレはもしかして、スクリデがいままでに発表したアルバム中「ベスト・ワン」じゃなかろうか。

私は、2010年に、ベネデッティシュタインバッハーのシマノフスキを購入し、すでに、ソレらを何度か、聴いた。が、ソレらには、ピンとこなかった(つまり私はソレらを好きになれなかった)。いま、改めて、ソレらを聴き直してみたが、やはり、私はソレらを特に好きになれない・・・私はソレらに特に魅力を感じない(私はベネデッティとシュタインバッハーというヴァイオリニストが好きであるにもかかわらず・・・)。

スクリデのシマノフスキについて・・・

--

【昔話】

私事ですが、私は昔(20年ぐらい前)、クラシック音楽愛好者が集う或るメーリングリストに属していました。ソノメーリングリストに私が「或る演奏家の或る演奏は素晴らしい」と書いたら「どこがいいか。具体的に書け!」とお叱りを受けたことがありました。

--

スクリデのシマノフスキについて、私は、その感想文を、ココに書こうと思う。が、なかなか具体的に書けない・・・。が、とにかく、書いてみよう。

「Vnコン第1番作品35」「第1部」の冒頭「ピアノと管弦楽の動機を伴い、ヴァイオリンが東洋的な主題を提示した後これらが繰り返される(ウィキペディアより)」において、スクリデは、ワシリー・ペトレンコに、上手く絡んでいると思う。←私には、独奏ヴァイオリン(スクリデ)のほうがある種『サブ(sub)』に聞こえる(つねにスクリデはオケに上手く絡んでいる)←そして、オスロフィルとペトレンコは上手い!?・・・ペトレンコはシマノフスキの奇妙な(?)テクスチャーを、《ベネデッティ盤(ダニエル・ハーディング)、シュタインバッハー盤(マレク・ヤノフスキ)》より、やや粗いが、上手く鳴らしていると思う。

スクリデ&ペトレンコのシマノフスキはテンション高い。←ヒステリックと思えるほど。←トラック2の4分30秒〜のオケ。トラック3のスケルツァンドの強力な三連符。「トラック4前半」の山(1分02秒〜3分02秒あたりまで)。←そして、ソノヒステリックな音作り(シマノフスキへのアプローチの仕方。そのモチベーションの高さ。意欲)は、「カデンツァ前」にて爆発する(トラック4の5分42秒〜トラック5の0分32秒)。←私はソコが気に入った。←そして、冷静かつ正確な「カデンツァ」。←「終結部」ではオケがクライマックスを回想。そして、最後に、《余韻》《名残》が聞こえるような気がする。その《余韻》《名残》はリスナーに、シマノフスキ「Vnコン第1番」を聴いたあとには「第2番」を聴いてくれ、と言ってるようだ。

「スクリデ&ペトレンコのシマノフスキ」と「他の二組のシマノフスキ(ベネデッティ&ハーディング、シュタインバッハー&ヤノフスキ)」の違いは、繰り返すが、前者の「作品および作曲者シマノフスキへのアプローチの仕方」「モチベーションの高さ」「意欲」にあると思う・・・つまり、スクリデ&ペトレンコは激しい。←大音量で聴くと迫力ある。←それは、「Vnコン第2番」にも言える(トラック9の終わりの方のクライマックスなど)。←ただし、それがシマノフスキへの正しいアプローチであるのか否かは、私には分からない。

【おまけ1】

「ヴァイオリンとピアノのための神話 - 3つの詩 作品30」について
ギリシア神話に題材を求め、想像力をかきたてる作品(だが、私にはコノ作品はギリシャ神話に結び付かなかった)。「アレトゥーザの泉」はリスト、ラベルにおける「水の描写」を思わせるが・・・。
スクリデは、ココでも適度にテンション高く、よく歌っている。しかし、この『作品30』はコノアルバムにおける《オマケ》だと思う。
スクリデの演奏(作品30)とイブラギモヴァの演奏と聴き比べると、後者の方が「シマノフスキをよく研究している」と・・・聞こえるし・・・後者の方が繊細かもしれない。

【おまけ2】

「ヴァイオリンとピアノのための神話 - 3つの詩 作品30」の第3曲「ドリアデスと牧神(トラック12の1分47秒)」に、グバイドゥーリナの「In Croce for cello and organ (1979), for bayan and cello (1991)」と同じような音階(旋律)が出てくる。

【追加】

書き忘れていました。コンチェルトにおけるスクリデの技巧については、すぐれていると思う。

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