« チャールズ・アイヴズの「答えのない質問」 | トップページ | ゲオルク・ティントナーの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第7番) »

2014年4月 7日 (月)

ジョン・ケージの「Freeman Etudes」

Cage_1

John Cage (1912-92)
Freeman Etudes, Books One and Two (1977-1980)
Irvine Arditti, violin
Recorced 1990

Book One
Etude 1 [3:00]
Etude 2 [3:01]
Etude 3 [3:01]
Etude 4 [3:08]
Etude 5 [3:01]
Etude 6 [3:00]
Etude 7 [3:04]
Etude 8 [3:03]

Book Two
Etude 9 [3:02]
Etude 10 [3:06]
Etude 11 [3:06]
Etude 12 [3:00]
Etude 13 [3:08]
Etude 14 [3:00]
Etude 15 [3:00]
Etude 16 [3:05]


Cage_2

John Cage (1912-92)
Freeman Etudes, Books Three and Four (1980, 1989-1990)
Irvine Arditti, violin
Recorced 1993

Books Three
1 Etude 17 [3:09]
2 Etude 18 [3:06]
3 Etude 19 [3:08]
4 Etude 20 [3:05]
5 Etude 21 [3:13]
6 Etude 22 [3:03]
7 Etude 23 [3:05]
8 Etude 24 [3:08]

Book Four
9 Etude 25 [3:12]
10 Etude 26 [3:03]
11 Etude 27 [3:05]
12 Etude 28 [3:01]
13 Etude 29 [3:09]
14 Etude 30 [3:11]
15 Etude 31 [3:08]
16 Etude 32 [3:02]

「破綻した音楽であり、佐村河内氏が最も嫌う音楽の最右翼。こんな音楽を書くから、佐村河内氏みたいな人間が出てくる」と、いまの話題に無理矢理結びつけて、レビューを書こうと思ったが、この作品は、そんなちゃちな音楽ではなかった。
「Freeman Etudes」は、単なる超絶技巧曲ではない。全体に、統一性、必然性のようなものを感じる。論理的に書かれた音楽だと思う。その理由は、

理由1 全4巻、全32曲の「練習曲集」であるという点で、『南のエチュード』Etudes Australes (1974) と共通する。ただし「Freeman Etudes」は標題を持たない(Freeman は人名)。そして、それは『南のエチュード』と違って音が「天体」や「易」などに基づいていない・・・あるいは「何か」に基づいて書かれているとしても、標題『南のエチュード』が、暗示または示唆する美しさは「Freeman Etudes」には、ないと思う。
理由2 各曲の演奏時間が、すべて約3分で、統一されている。
理由3 「どの曲も同じような曲」と思ったが、この練習曲集もまた『南のエチュード』と同様に、各曲、性格が違う、そして「変遷」しているようだ(もっとも、私にはそれを分析し指摘する分析力はない)。

アルバムのリーフレットにも、ウィキペディアにも、この作品は、"practicality of the impossible"(不可能の実践)と謳われているが、その意味を考える必要はないと思う。実際に、この作品は、Irvine Arditti の助けを借りて全曲が完成されているし、Irvine によって演奏され、録音されている。不可能どころか、「可能性の追求」ではなかろうか。
この作品の魅力は、大音量で聴いたときの快感・・・それに尽きる。作曲者の意図を知ることや、専門家による解説は要らないと思う。
この曲がいかれていると言うなら、いまの世の中のほうがよっぽどいかれている。

百見は一聞にしかず
ユーチューブで聴いて下さい


【参考】

Cage_freeman_small
「第18曲の前半」リーフレットより (C)1994 mode records.(画像をクリックすると大きくなります)

« チャールズ・アイヴズの「答えのない質問」 | トップページ | ゲオルク・ティントナーの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第7番) »

ケージ, ジョン」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/276661/55682705

この記事へのトラックバック一覧です: ジョン・ケージの「Freeman Etudes」:

« チャールズ・アイヴズの「答えのない質問」 | トップページ | ゲオルク・ティントナーの「ブルックナー:交響曲全集」を少しずつ聴く(第7番) »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

カテゴリー

無料ブログはココログ