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2014年2月13日 (木)

HJ リムのラヴェル&スクリャービン

Hj_lim

HJ リムのラヴェル&スクリャービン

ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第4番 嬰ヘ長調 作品30
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第5番 作品53
ラヴェル:ソナティネ
スクリャービン:ワルツ 変イ長調 作品38
スクリャービン:2つの詩曲 作品32
ラヴェル:ラ・ヴァルス

HJ リム(ピアノ)
録音:2012年4月
Yamaha CFX

結論を言えば、このアルバムは、エンターテインメントだと思う。もっと「こわい演奏」を期待したが、こわくなかった。むしろそれが良かったと思う。

ラヴェル(1875 - 1937)とスクリャービン(1872 - 1915)という同時代の作曲家の作品を集めたアルバム(ワルツが多い)。
正直言って私は上記の作曲家は苦手だ。でも、このアルバムを聴くのは楽しかった。

「高雅で感傷的なワルツ」
イヴァーナ・ガヴリクの演奏は流れが良く、モデレ(モデラート、適度な速さ)にスタインウェイしている・・・音に品があり色気があり何度聴いても飽きさせないしたたかさがあると思う(この作品は品がないといけない。題名がノーブルだから)。HJ リムもこの作品の「ユニークさ」を聞かせるが、この作品を構成する8つの高雅で感傷的なワルツの特徴やコントラストを聞かせるのはガヴリクのほうが格上だと思った。私の嗜好では「高雅で感傷的なワルツ」は、HJ リムの「ヤマハ」より「ガヴリク」のスタインウェイのほうが味がある。
HJ リムは、このアルバムにおいて、ベートーヴェン全集ほど過激ではないと思う。リムの「高雅で感傷的なワルツ」は、一応、モデレ(適度な速さ)、アッセ・ラン(十分遅く)、モアン・ヴィフ(より少なく生き生きと)していると思う。

HJ リムのラヴェル、スリャービンは、激しさ、技巧に逸脱はないと思う。彼女のスクリャービンは健康的に聞こえる。「スクリャービン:ソナタ第4番第2楽章」あたりから、リムの技巧が冴える。次のラヴェルの「ソナティネ」は、ソナチネなので、やさしい曲かと思ったら、ピアノ好きを喜ばせる優美さと技巧を生かした名曲だった。しかし、リムの「ソナティネ」は少し粗いと思った。それに比べ、次の「スクリャービン:ワルツ 変イ長調」のほうが粋なワルツ、良い演奏だと思う。次の「スクリャービン:2つの詩曲」は詩的な第1番をリムは美しく弾いている(第2番は曲自体全然詩的じゃない)。このアルバムは、地味な曲(あるいは有名じゃない曲)のほうが私は気に入った。スクリャービンについては「ソナタ」も悪くないが、それ以外の作品が私は気に入った。

「ラ・ヴァルス」
力強く激しいが、すいすい弾いている。この難しい曲を、難しくなさそうに弾いている。さすが実力者だと思う。大音量で聴いても、濁りないヤマハの音。ただし、他のピアニストの演奏と比べてみなければ分からないことがある・・・管弦楽で演奏される「ボレロ」がまさしく「ボレロ」であるのに対し、リムが弾く「ラ・ヴァルス」は、管弦楽で演奏される「ラ・ヴァルス」がまさしく「ウィンナ・ワルツ」であるようにまさしく「ウィンナ・ワルツ」なのだろうか。

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