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2013年1月29日 (火)

アリス=紗良・オットの「展覧会の絵」「シューベルト:ピアノ・ソナタ D 850」

Ott

MODEST MUSSORGSKY
Pictures at an Exhibition
Original piano version

FRANZ SCHUBERT
Piano Sonata in D major op. 53 D 850

Alice Sara Ott
Live recording 2012

アリス=紗良・オットの「ワルトシュタイン」を聴いて、彼女は楽曲を、焦点を一点にしぼって演奏するタイプではないかと私は思った。「ワルトシュタイン」では第3楽章が良い。「展覧会の絵」では「キエフの大門」が良い。

アマゾンのカスタマーレビューに「左手のアタックで、ピアノの弦が『ビーン』と唸るのを始めて聴きました」と書いてあるのに共感!

このアルバムは大音量で聴くと心地よい。ライヴレコーディングでありながら録音が良い。リーフレットの最後のページに「Recorded and mastered by BKL Recording Group GmbH, Lüneburg」と書いてあるが、この「BKL Recording Group GmbH」というのをグーグルで調べてみたが得体の知れない会社だった。しかしすぐれた技術を持つ会社と思われる。

【参照】 Bkl Recording Group

--

たまげたのは、シューベルトの D 850 である。

シューベルトの D 850 のほうは焦点を一点にしぼってない。最初の和音と主題からして良い。

第1楽章は大音量で聴くと迫力あり。そして終楽章を締めている。

「この人は、いつの間にこんなに成長したのか」と思って、アリス=紗良・オットのプロフィールをウィキペディアで調べてみたら、生年1988年8月とある。ということは、現在満24才! 録音当時満23才!

私は、ベートーヴェンのピアノ・ソナタは(聴くのが)得意だが、シューベルトは非常に苦手で、シューベルトの長大なピアノ・ソナタの良さが分からなかった。ベートーヴェンのピアノ・ソナタは「第1楽章で一発ぶちかましておいて、中間楽章でひと呼吸おいて、最終楽章で締めくくる」というパターンが多いが、シューベルトは D 850 においてベートーヴェン「後期ソナタ」における上記パターンを打ち破った。この作品においてシューベルトはベートーヴェンを超えている。そのことを、彼女の演奏は、私にはじめて教えてくれた。

シューベルトの D 850 の第2楽章は変奏曲かと思ったがソナタ形式とウィキペディアに書いてある。第3楽章はスケルツオのくせに長い。この作品は第2、第3楽章が核であることが分かった(第2、第3楽章は長いし・・・)。アリスは、もったいぶらない。彼女の演奏に、耳障りな饒舌はない。そして、ストレートに、しかも余裕をもって、この「ベートーヴェンを超えたソナタ」を、23才の「若さ」で弾いている・・・すごい。

【2013−2−8 追加】
それにしてもこの作品は、第4楽章ロンドのエピソードで、おそらく、G から g-moll (?) に行くところで(アリス盤で、4' 49 あたり)「もうやめてくれ!」と思わせられる。村上春樹氏は「二律排反」と言っているが私は演奏者の体力を無視しているという意味で「破綻」だと思う。それをライヴ録音したアリスはすごい・・・この録音は意義あると思う。

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コメント

シューベルトの後期ソナタは21番以前の作品はベートーヴェンの展開法を一生懸命ものにしようとあがき、それが彼の歌心と齟齬をきたすのが非常に見ていて(聴いていて)わくわくさせられると思っています。私は19,20当たりが好きです。

しかしソナタに限ったことではないが、第3、第4楽章はいずれにしても長すぎて、「もうやめてくれ」と思うことは多く当てはまると思います…

最近はシューベルトのミサ曲にはまっていて、ブルーノ・ヴァイル指揮のものが非常に清明でよかった。
あと、これは某人から教えてもらい、聴かせてもらったのですが、シュルスヌス(schlusnus)という歌手の歌曲が感動ものです。これは圧倒された
最近membranから10枚激安ボックスで出たので、気が向けばと思います

コメントありがとうございます

シューベルトの D 850 は、高橋アキと内田光子を持ってます。
後者は本日夜、手にしたので、まだあまり聴いてませんが、思ったより、もったいぶった演奏ではないと感じました。

アリス=紗良のが一番気に入りました。

内田のは、リスナーを疲れさせないような演奏。お行儀良く見通しが良い。
第1楽章の展開部、運命の動機を(アリスより)うまく展開している・・・。
第3楽章のトリオはもったいぶっている。
第4楽章は「そろそろこの曲は終わるよ」というのが見え見え・・・「見えない」ほうがいいと私は思う(賛否あろうが・・・)
総じて聴きごたえない、そして退屈する(以上、内田盤)

より滑らか(内田盤)
より滑らかでない(アリス盤)

ストレートだが粗い(アリス盤)
しかしアリス盤に比べれば、「シューベルト」を、ボカしているような気がする(内田盤)
そして少し冷たい(内田盤)

内田の演奏をモデルとすると、アリス=紗良は、もったいぶっているとまでは言えませんが、技巧を見せつけているという意味では、ところどころもったいぶっているという印象も受ける(アリス盤)

この作品は、もったいぶってはいけないが、もったいぶらなければならない
饒舌すぎる饒舌は要らないが饒舌は要る。
なめらなか饒舌は要らない。滑舌悪い雄弁さが要る

それが「二律排反」???


(つづき)

・シューベルトの D 850
今日は非番なので、内田光子盤とアリス=紗良・オット盤を聴き比べてみました。アリスと内田の違いは打鍵の違い。第1楽章冒頭の和音は「D-Fis-A-D」2回目は「D-F-A-D」<ーーーここですでに(大音量で聴くと)両者の打鍵の運動量の違いが分かります。内田はアリスより格下じゃないか・・・とさえ思えた

・・・というのは、第1楽章のソナタ形式が生きてる。その他の楽章も同様ですな。聴いていて気持ちいい(アリス盤)。


村上春樹氏がこのソナタを高く評価するのは、(ありきたりな言い方すれば)何度聴いても飽きないからでしょう。
内田盤は飽きる。
この作品は、
パワーが要ります。


iTunes で、Paul Lewis の D 850 第1楽章をダウンロードして聴いてみましたが、例によって、お利口さん・・・

というわけで、
シューベルトのピアノ・ソナタ集
内田盤も Paul Lewis 盤も買わないことにしました。

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