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2012年10月22日 (月)

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第2番 第4楽章を聴き比べる

ピアノ・ソナタ Op.2 Nos.1-3 児玉麻里 2008年録音
ピアノ・ソナタ No.1, 2 ,6, 24-27, WoO54, 55 Irina Mejoueva 2007/08年録音
ピアノ・ソナタ全集 HJ Lim 2011年録音
ピアノ・ソナタ No.1, 2, 3, 16, 17, 18 小菅優 2011年録音

これは、HJリムのが気に入った(ただし相対的にである)。
メジューエワのも良い。
ただし、もしこの楽章を、ヒューイットが演奏したらもっと面白いだろう。

この楽章(ロンド)は、冒頭の速い上昇音形が特徴。そして、2つのエピソードを持つ。第1のエピソードは地味である(譜例1)。第2のエピソードはアグレッシヴである(付点のリズムがフィガロの行進曲を思わせる(譜例2))。HJリムの演奏は第2のエピソードですでに頂点に達しているような気がする。

この楽章は第3番ソナタのような明確な頂点(カデンツァ)はない。第2のエピソードのあと、主題上昇音形が32分音符で再現し(99小節、譜例3)、139小節で転調し、161小節で第2のエピソードが難解な調性で再現する・・・ベートーヴェンさんには139小節のあとに明確なエクスタシーの頂点をこしらえて欲しかった・・・。

HJリムの演奏は終始激しいことと、恣意的(ただしスコアに忠実かつ誇張されたアーティキュレーション)なのが、かえって上記の不完全さを補っているように聞こえる。メジューエワのは、明快さが気に入った。しかし上記4人の演奏はいずれも、嫌らしい表現だが、「いったー」というエクスタシーには達していないような気がする。

小菅の演奏は粗く、頂点がない???・・・しかし、私はこのピアニストを気に入っている。
児玉麻里の演奏はアクロバティックじゃないのが良い(なぜなら私はアクロバティックなベートーヴェンばかり聴いているので、たまには児玉のような安全な演奏も聴かなければならん???)。

Beethoven_op_02_no_2_4_1
譜例1(midi

Beethoven_op_02_no_2_4_2
譜例2(midi

Beethoven_op_02_no_2_4_3
譜例3(midi

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Kodama
ピアノ・ソナタ Op.2 Nos.1-3 児玉麻里

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