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2011年10月 9日 (日)

フィリップ・マヌリ作曲「ピアノ・ソナタ第1番」"LA VILLE (,,,première sonate,,,)"

La_ville

PHILIPPE MANOURY (1952-) -"LA VILLE (,,,première sonate,,,)" (2002) (first world recording)
Jean-François Heisser ジャン=フランソワ・エッセール, piano
Recorded: 2003
Praga Digital
Total Time 36' 22

“La Ville” for solo piano, can be understood as a sort of postlude to K, a stroll outside of time, a tribute to the historic quarters of Prague haunted by the shade of Kafka, as much a psychological labyrinth as a seemingly abstract construction with a strange power of fascination (world premiere).

この作品は、マヌリのオペラ「K(カー)」(カフカに基づくオペラ)の後奏曲とあるが、その「K」というオペラが(現時点で)録音されてないので、この作品がオペラ「K」とどういう関係にあるか分からない。ただ、ブックレットに付いているマヌリ自身が書いた解説(エッセイみたいな解説)によると、この作品は「カフカの時代の面影を残すプラハをそぞろ歩きしたこと」「リストのソナタの思い出」「ベルクの形式」がその前奏になったと書いてある。私は、リストのピアノ・ソナタは「折返点」を持つ「橋梁形式(アーチ形式)」ではないかと思っていたので、このソナタがリストのソナタを手本にしているという点は理解できる。下図の破線で囲んだ四角の中の D1, D2 の下降音型は、リストのソナタの冒頭と最後の「枠」の下降音型を思わせる。また二重線で囲んだ四角の中の F は、ベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」の最終楽章の巨大なフーガを思い出させた。そして二重線で囲んだ四角の中は、トッカータとフーガが交互にある。それはバッハのまねである。この作品は、C, D, E, F の部分と、A, B との間を、2ないし3トラックおきに行ったり来ているのだから、シンプルな構造になっていると思った。もともと、私がこの作品に興味を持ったのは、Amazon.de のレビューに「この作品を30回も聴いた」と書いてあったからである。確かに下の図を見ながら聴くと退屈しない作品である。

Manoury_sonata_thumbnail
この CD に付いているマヌリの手書きのスケッチ
この CD は、マヌリの手書きのスケッチのとおりにトラックが仕切ってあるので聴きやすい(クリックすると拡大します)。
トラック10は、[G], Centre, およびフェルマータのような記号がある。ここは長い休止がある。

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