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2011年3月20日 (日)

小林愛実の「悲愴」「熱情」「子供の情景」

Aimi

小林愛実の「悲愴」「熱情」「子供の情景」

HMV.co.jp のカラジャンという人のレビューが非常に適切である。

ベートーヴェンにおいて荒い息づかいが聞こえるが、それは残念ながら、不要なノイズだ。それが聞こえなければ、大人の演奏に聞こえただろう。そして、ベートーヴェンのみならず、シューマンでもその息づかいが聞こえてしまうのは、力が入り過ぎで余裕のない演奏をしていることを感じさせる。それでも、シューマンの「トロイメライ」は、かなりうまいと思う。ベートーヴェンにおける二つの第2楽章は、それらがいずれも複数声部で書かれた楽章であり、それがベートーヴェンのピアノ・ソナタの特徴であるわけだが、そのことを表すのは、壮年ピアニストのみならずベテラン・ピアニストにも難しいことなのに、小林愛実はその点をクリアしている。

ヒューイットやルイ・ロルティが、ファツィオリでベートーヴェンを弾いてるのに対し、小林はスタインウェイを弾いている。小林が、スタインウェイの音を、ほぼ完全にコントロールできているのは、驚嘆に値する。小林が弾くスタインウェイによるベートーヴェンの音色は、ヒューイットやルイ・ロルティが弾くファツィオリによるベートーヴェンの音色より、アラウやポリーニが弾くスタインウェイによるベートーヴェンの音色に近い。よって小林の音は、アラウやポリーニなどスタインウェイによるベートーヴェンを聴いた者には、馴染みがある音色、懐かしい音色であり、それゆえに、小林の解釈は聴き取りやすい。

この CD のトータル・タイムは、58 分 58 秒。繰り返して聴いても疲れない。密度の濃い演奏なので、同じ箇所を繰り返し聴きたくなる。そういうピアニストは、昨今、あまりいない。そして、小林は、15 才にして既に自分のスタイルを獲得しているようだ。2010 年 12 月録音。

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