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2011年1月 4日 (火)

ペンデレツキの交響曲第7番「エルサレムの7つの門」

Seven_gates

Penderecki
Symphony No. 7 'Seven Gates of Jerusalem'
Warsaw National Philharmonic Orchestra
Antoni Wit
Recorded: 2003

ペンデレツキという人は、難解な技法を用いる一方、聴衆を楽しませるエンターテインメント的要素を作品に盛り込んだ人ではないかと思う。たとえば「ウトレンニャ(1970 - 71)」という曲も、難解な歌唱の中に、まったく普通の讃美歌のような歌が何度も歌われていて退屈しなかった。この交響曲第7番「エルサレムの7つの門(1996)」も、第6楽章の歌詞と音楽が面白く効果的であり、それに続く第7楽章のクライマックスは、過去の大作曲家の傑作と同様、祝典的であり楽しめる(第1楽章の主題がその楽章の終わりに再現するところはベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」の「グロリア」「クレド」に似ており、第1楽章の主題が最終楽章に再現するところは、マーラーの第8番に似ている)。この作品は、カール・オルフの「カルミナ・ブラーナ」に似てるかも知れないし(【注】その点については私は「カルミナ・ブラーナ」を恥ずかしながらよく知らないので不明)、ショスタコーヴィチの声楽付き交響曲よりは、間違いなく娯楽的だと思う。

・作品の内容について
「題材も7に絡めば、楽章の数も7、7音の動機も登場する(ナクソス盤の帯より)」
エルサレムには実際に7つの門が存在し、ユダヤ教の伝説では、8つ目の黄金の門はメシアの到来を待望し閉ざされているという。
ペンデレツキはこの作品をエルサレム建設3000年記念のために作曲。この作品は当初、オラトリオとして作曲されたらしいが、形式的にはちゃんとした交響曲の体裁を持っている。第1楽章のあと、第2、3、4楽章は緩やかで静かな楽章であり、第5楽章は「拡張されたスケルツォ」であり、ユニークな第6楽章に続く第7楽章は全曲を締めくくるにふさわしいポリフォニックで祝典的ムードを持つフィナーレである。この第7楽章は大音量で聴くと、とても迫力あるが、なんといっても、その前の第6楽章(ナレーション)の歌詞が良い。

ペンデレツキ:交響曲第7番「エルサレムの7つの門」歌詞対訳

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Penderecki - Symphony No. 7 "Seven Gates of Jerusalem"

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