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2010年11月20日 (土)

スターン&バーンスタインのベルク

Berg

Alban Berg:
Concerto for Violin and Orchestra
Isaac Stern, Violin
New York Philharmonic
Leonard Bernstein
1959年録音
Chamber Concerto for Piano and Violin with Thirteen Winds
Isaac Stern, Violin
Peter Serkin, Piano
Members of the London Symphony Orchestra
Claudio Abbado
1985年録音

ベルクの作品には多くの暗号が埋め込んであるし、彼のヴァイオリン協奏曲も多くの要素から成っているので単純には語れないだろうが、この作品は、やはり、バッハのカンタータ第60番からの引用が最も重要なメッセージのように思える(midi)。

Es_ist_genug_4

このコラールの歌詞を私になりに訳せば「満足です、主よ、もしよろしければ、わたしのくびきを外して下さい! わたしのイエス様が来ます、おやすみ、この世界よ! わたしは天の家に行きます、もう何も思い残すことなく安心して行くことができます、わたしの大きな苦痛はこの世に残して。 満足です、満足です」

この作品が若くして病死したマノン・グロピウスのために書かれたこととベルク自身の病気のことを考えれば、Es ist genug を「満足です」と訳すか「もうたくさんだ!」と否定的に訳すかは二通り考えられるが、音楽的には、第2楽章において、Es ist genug の旋律で完結していなくて、ヴァイオリンが不吉にまとわりつくところを聴くと、なんだか、ベルクもグロピウスも成仏していないような気がする。

ところで、ベルクのヴァイオリン協奏曲は、新しい録音(デジタル録音)で良い演奏はないものか、と、いろいろ買って聴いてみたが、スターンとバーンスタインによるこの演奏よりも良いものは、なかなか見つからない。それに、バーンスタインが指揮したアルバン・ベルクは、この録音一つだけと違うやろか? だとすれば、この CD は貴重だと思う。

それに、この CD に入っているもう一つの録音、アバドの「室内協奏曲」も、これを超える演奏を探すのは難しいと言えるほど良い演奏ではないかと思う。私はこの CD を最初に聴いたとき「この室内協奏曲は、バーンスタイン指揮にしては、血の気が多いなあ」と思って、よく見てみたら、アバド指揮だったのでした。

【追記1】
>ヴァイオリンが不吉にまとわりつくところを聴くと、なんだか、ベルクもグロピウスも成仏していないような気がする。
と、書いたがよく聴くとこの第2楽章の終わり方は、ベルク流の成仏の表現かも知れない。
あと、このコラールは、最初と最後の小節が逆行形ですね。

【追記2】
「室内協奏曲」は下記のようにトラックが区切ってあるので聴きやすいです。

Thema scherzoso con variazioni
03 Motto
04 Thema scherzoso
05 Variation I
06 Variation II Langsames Walzertempo
07 Variation III Kraftig bewegt
08 Variation IV Sehr rasch
09 Variation V Tempo primo

10 Adagio

Rondo ritmico con introduzione (cadenza)
11 Introduzione
12 Rondo ritmico
13 Coda

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