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2010年8月31日 (火)

ポール・ルイスのベートーヴェン

Lewis

Beethoven
Piano Sonata no. 16 in G major
Piano Sonata no. 17 in D minor "The Tempest"
Piano Sonata no. 18 in E flat major
Paul Lewis, piano
Enregistrement avril 2005
harmonia mundi s. a.

HMV.co.jp のユーザーレビューに「また繰り返し聴きたくなるベートーヴェンの全集が増えた。21世紀の録音の中出は傑出した作品の一つではないだろうか。全体的に骨太な男性的な演奏であると思うのだが、無理矢理打鍵しないで、最後に力をほんのわずかだけ抜いている感じが聴き疲れしにくい。ただし、それが優等生的で個性という点ではややマイナスになっているかもしれない。HMの録音も素晴らしく、気持ちよく聴ける要因になっていると思う。(Yさん)」とある。

>ただし、それが優等生的で個性という点ではややマイナスになっているかもしれない。

上記がこの人の欠点である。この人の演奏は破綻が無い。なぜなら、この人は(基本的に)楽譜の通りに弾いているだけだからだ。

ベートーヴェンの「Pf ソナタ」に一番必要なのは、破綻ギリギリまで、攻撃的であること。それによって、ベートーヴェン独特のロマンティシズムと深淵が聴ける、と思う。が、この人の演奏には、それがない。

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コメント

KMさん
こちらの話題は、たまたまCDが有りましたので・・・
 
このCDの中の17番は、私がクラシックを聴くようになった時に、ピリスという方のCDを買ったんです。もっとも初心者向けなので程度は怪しいですが、ワーナーのCDでしたので購入しました。
 
確かTVで月光を聞いてFullの演奏を聴いてみたくて購入しました。奏者も有名なかたでしたし、休養前の録音でしたので・・・
KMさんのように多くの奏者を聞いているわけでは無いので、感覚的な意見になりますが、テンペストや月光・熱情など聞く限り、譜面通りの演奏では飽きがくる曲だとおもいますね。聞き直してみると、緊張感や大胆さが必要なだ感じます。JAZZではありませんが、破綻寸前の緊迫感というが有った方がよいと感じてしまう曲だと感じます。年末のコンサートで(四季ですが)、バイオリンのソリストを10人くらい聴いて来ましたが、癖のない方の演奏は物足りなさを感じてしまいます。
私の知る範囲のベートーベンのピアノソナタは、KMさんのご指摘の通りのように感じます。もしかするとJAZZの方を長く聴いているので、個性的な原曲に対して奏者が負けないで欲しいなという、JAZZ的な感覚なのかも知れませんが。キャリアの無い私では少々生意気な意見でしたね。(笑)

この人(Paul Lewis)のベートーヴェンは「テンペスト」を含む作品31の1、2、3のみなら聴けますが、全集はきついと思います。

実は、わたくし、Paul Lewis のベートーヴェン:ピアノソナタ全集を買おうと思って、米国アマゾンのカスタマーレビューを見たところ、全員5点満点だったので期待したのですが・・・。

http://www.amazon.com/Beethoven-Complete-Sonatas-Paul-Lewis/dp/B0027YUK8Y/

KMさん

この方は、まだ全集を出すところまでベートーベンの解釈が進んでいないという事になるのでしょうかね?
 
高評価の方も聴きやすいとの事でしたから素直さが評価につながったのでしょうか・・・・
 
米国Amazonの評価は圧倒的ですね。私はクラシック初心者ですから生意気な気もしますが、KMさんの”破綻ギリギリまで、攻撃的であること。それによって、ベートーヴェン独特のロマンティシズムと深淵が聴ける”という評価に共感を覚えるのです。もともとベートーベンの三大ソナタを、きちっと聴いて見たくCDを購入したので。

こんばんはー。
ジョン・リルのベートーヴェンソナタ全集はご存知でしょうか?
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1891817
私の見るところ、全集ではこれはトップクラスの出来だと思います。ちなみに私はベートーヴェンでは作品78の嬰ヘ長調のテレーゼソナタと作品101のイ長調ソナタが一番好きなソナタです。

ジョン・リルのベートーヴェン

Beethoven: Piano Sonatas 2CDs John Lill

http://www.amazon.co.uk/gp/product/B00005B7OV/

早速注文しました。

猫大好きさん、ありがとうございました。

猫大好きさんへ

> ジョン・リルのベートーヴェン
>
> Beethoven: Piano Sonatas 2CDs John Lill
>
> http://www.amazon.co.uk/gp/product/B00005B7OV/
>
> 早速注文しました。

上記「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 No.8, 14, 15, 21, 23, 26 / ジョン・リル」が、届きました。一通り聴いてみましたが、いかにも、猫大好きさんが好みそうな「硬派」の演奏に思えました。

私は、もう、バックハウス、ケンプ、グルダ、アラウ、エリック・ハイドシェク、Claude Frank を、買い戻しませんから、ジョン・リルのベートーヴェン全集を買う金銭的余裕はあります。
また「軟派」メジューエワの「ベートーヴェン全集」との聴き比べとして、ジョン・リルを購入したいという欲求もあります。しかし、上記の作品を聴いただけでは、判断しかねます。

特に後期ソナタは、どんな演奏してますか。

> 破綻ギリギリまで、攻撃的であること

という演奏ならエルンスト・レヴィがいいですよ。31番なんて、その路線ではこれ以上ないんじゃないかってくらい。在庫がないようですが、ユーズドで見かけてたら聴いてみてください。
http://www.amazon.co.jp/Forgotten-Genius-2-Johann-Strauss/dp/B000034D4R/

おはようございます。
たしかにリルの演奏は「硬派」(「正統的」)というべきものでKMさんの求めてるのとは少々違うものかもしれません。しかしそのオーソドックスな解釈の中で微細なニュアンスを丁寧に引き出して演奏してるさまはうっとりさせられるもので、そういうことからも薦めてみました。

しかし私の後で薦められたレヴィの演奏はすさまじいですね・・・。youtubeでいくらかあったので聞いてみたら何だこりゃ・・・。
さすが現代作曲家らしく、楽譜から読み取れるテクスチュアの錯綜の絡み合いを目いっぱい強調して音楽の段落の節々をはっきりさせていますね。おまけになんちゅうテクニックだ・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=Gb_HoJwzxPg
私も勉強させてもらいました。
薦められたCDは(薦めた方はお名前かいてませんが)28番も収録されてるんですね。機会があったら是非手に入れてみようと思います。

あ、それとメジューエワは軟派とは思いませんよw芯の強い堂々とした演奏だと思います。だからこそ私も惹かれたのですが・・・。

そういえば話ついでにトーマス・マンの小説は音楽の描写が実にたくさん出ますね。「ブッデンブローク家の人々」といい、「ファウストゥス博士」などはシェーンベルクがモデルといいますし・・・。KMさんは音楽だけでなく文学もドイツ系が強そうなイメージですが、なんとなくマンを好んでおられるのではないかという感を抱きました。

>エルンスト・レヴィがいいですよ

Ernst Levy - Beethoven Piano Sonata 32, Op. 111 - 2. Arietta [ Part 1 ]
http://www.youtube.com/watch?v=N5cxarxzqvA&NR=1

Ernst Levy - Beethoven Piano Sonata 32, Op. 111 - 2. Arietta [ Part 2 ]
http://www.youtube.com/watch?v=4QjRYlce51w&p=59DB535AC598F205&playnext=1&index=40

これも聴いてみたのですが良かったです。

>たしかにリルの演奏は「硬派」(「正統的」)というべきものでKMさんの求めてるのとは少々違うものかもしれません

いいえ。
ジョン・リルは買いですね。
ジョン・リルの一世代前のピアニスト、クロード・フランク(Claude Frank)のベートーヴェン全集が、それほど良くなかった。
バックハウス、ケンプ、グルダ、アラウも買い戻さない。
となると、リルのベートーヴェン全集は買いですね。

ジョン・リルは、2、3回聞き込んでみて気に入りました。

メジューエワは極めて硬派な軟派です(笑
長い引用になりますが、つまり、

>ベートーヴェンの「Pf ソナタ」に一番必要なのは、破綻ギリギリまで、攻撃的であること。それによって、ベートーヴェン独特のロマンティシズムと深淵が聴ける、と思う。 が 、ポ ー ル ・ ル イ ス の 演 奏 に は 、そ れ が な い 。 そ れ に 対 し 、 メ ジ ュ ー エ ワ に は あ る 。

です。

真の軟派は、ポール・ルイスと最近のポリーニと言っちゃったら・・・悪いでしょうか・・・?

>なんとなくマンを好んでおられるのではないかという感を抱きました

私の専門はカフカです。私は「ある犬の研究」の犬であり、完成のない構築物を作り続ける「巣穴」のビーバーであり、鼠の「歌姫ヨゼフィーネ」の聞こえない歌に聞き入る者です。

最後は、きざな書き込みになりましが、今日は取り急ぎ。

>バックハウス買い戻さない

バックハウスのベートーヴェン:ピアノソナタ全集(旧盤、モノラル盤)は、やっぱり良いので買います。ただし、これはいま売ってない。

衛星ラジオで協奏曲集を聴いて気に入ったので、Lewisのソナタ全集も買ってみました。
「破綻ぎりぎり」という表現がありましたが、Lewisは違った意味で、ギリギリの演奏をしているようにきこえます。
曲の文脈にふさわしい音量や音色ということでギリギリの勝負をしているように思えるのです。
ですので、私はLewisの音が非常に気に入っています。まあ、ハルモニア・ムンディによるある残響の多めな録音ですが。

ボイメさま、コメントありがとうございます。

>ポール・ルイスのベートーヴェンピアノ・ソナタ全集

この人の演奏は、賛否あるんじゃないかと思いますが。

試しに、あなたのレビューをアマゾンに書いてみませんか。

KMさま

Amazonには全集は売ってませんね。
書くとしたら、「とにかく、10枚のCDを聴いてみよう」という気になった演奏と録音、とすると思います。

他の全集はGuldaしか持ってません。
これは録音が悪いのと、演奏が現代的でない気がして、「参考資料」として持っているだけです。

ボイメさま

ボイメさまがお持ちのベートーヴェン全集は、これでは?

http://www.amazon.co.jp/Complete-Piano-Sonatas-Beethoven/dp/B0027YUK8Y/

検索の仕方が悪かったみたいですね。
書いてみました。

ずいぶん前に、Rod Stwartのレヴューも書いていました。

アマゾンレビュー読ませていただきました。

そこで、

私は、ポール・ルイスの「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ作品31の1、2、3(No. 16-18)」
が気に入らなかったのですが、
ボイメさんは、とくに、どの曲の演奏を高く評価していますか。

ボイメさんのレビューには、具体的に「どの曲のどういうところが良い」という指摘・言及が欠けているように思えます。

> ボイメさんのレビューには、具体的に「どの曲のどういうところが良い」という指摘・言及が欠けているように思えます。

確かに、曲についての具体的な指摘はしていません。
しかし、それを含めるのは必須ですか?

こちらでは、ご質問を受けていますので、それにおこたえいたします。
たとえば、4番の第一楽章の第一主題が、提示部から再現部へと繰り返される毎に、微妙に色彩が変わっていくあたりがまず耳に止まりました。

叩きつけるような音はありませんが、それは録音会場のライヴなアコースティックも関係していると思います。そのあたりは繊細な音の引き際と強烈な音のどちらを取るか、という選択の問題だと解釈しています。
その結果、Beethoven音楽に必須の「否定」の力は弱くなっているようにも思います。
しかし、Lewisがベートーヴェンをどう解釈し、音をどう感じて演奏しているかは理解できるような気がしますので、私には聴いていて心地よいのかもしれません。

>4番の第一楽章の第一主題が、提示部から再現部へと繰り返される毎に、微妙に色彩が変わっていくあたりがまず耳に止まりました。

4番の第一楽章を、iTunes でダウンロードして聴いてみました。上は、楽譜通りに弾いてるだけです。詳しくは、楽譜をご覧下さい。教科書的で優等生的という意味で、Lewis を嫌う人と、逆に、スコアから音の意味を的確に読み取っているという意味で心地よいと感じる人があるでしょう。この人のベートーヴェンは、賛否あると思います。

KMさん、
> 4番の第一楽章を、iTunes でダウンロードして聴いてみました。

好きでもないものにお金を使わせてしまって、申し訳ないです。

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