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2010年6月13日 (日)

イザベル・ファウストの「ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集」

Faust

Beethoven
Complete Sonatas for violin and piano
CD 1
Sonata no. 1 in D major op. 12 no. 1
Sonata no. 2 in A major op. 12 no. 2
Sonata no. 3 in E flat major op. 12 no. 3
CD 2
Sonata no. 4 in A minor op. 23
Sonata no. 5 in F major op. 24, "Spring"
Sonata no. 10 in G major op. 96
CD 3
Sonata no. 6 in A major op. 30 no. 1
Sonata no. 7 in C minor op. 30 no. 2
Sonata no. 8 in G major op. 30 no. 3
CD 4 + DVD
Sonata no. 9 in A major op. 47, "Kreutzer"
Isabelle Faust, violin
Alexander Melnikov, piano
harmonia mundi s. a.
録音年不明

これは、Amazon.co.jp のベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集(全曲) [3CD+1dual disc/CD&DVD(NTSC)] (Beethoven: Complete Sonatas for Piano & Violin) [Import CD from France]のニゴチュウさんのレビューが的を射ているので、まずはそちらをお読み下さい。

ニゴチュウさんのレビューは、CD 2 に納められている「作品 23」「春」「作品 96」に集中しているが、私もその 3 曲は気に入った。

ファウスト&メルニコフによるこの全集は、私のお気に入りの作品である「作品 96」と「作品 30 の 1」が良かったので、1 度聴いただけで、すぐに気に入った。

私は「ベートーヴェン:Vn ソナタ全集」の新しい録音を聴くとき、下記のでかだんさんのレビューを基準に聴く(でかだんさんと Amazon.co.jp には悪いが無断で引用させていただく)。

たしかに今日、ベートーヴェンを演奏するのは難しいことである。ここに並んでいる10曲のソナタのどれもが、これまで数え切れないほどの演奏家によって録音され、聴かれてきた。現代の演奏家は、そうした耳ダコの旋律の退屈さから、何とかして逃れようとする。ムター氏のテンポは激しく加速と減速を繰り返し、また、誰も予想だにしなかったところでアクセントをつけてみせる。たしかにそんな演奏は今までなかった。しかしただひたすらビザールな斬新さに逃避した演奏の後に残るのは、漠としたむなしさである。それは何故なのか。多くの演奏家たちに、このCDを聴いて考えてもらいたい。(アマゾン・カスタマーレビューより)

イザベル・ファウストの「ベートーヴェン:Vn ソナタ」においても、彼女は、ところどころノン・ヴィブラートで弾いたり、テンポ、アーティキュレーション、デュナーミクにおいて、これまでにない、何か新しい演奏を試みているようだ【注1】。が、上記とは反対に、彼女は成功していると私は思う。なぜか。その理由は、ファウストとメルニコフの「ベートーヴェン:Vn ソナタ」に対するリサーチが十分であるからではないか、と、私は思うのだが・・・。

メルニコフというピアニストの演奏は、私が過去に聴いた 10 種類以上の「ベートーヴェン:Vn ソナタ全集」のなかで(Pf 伴奏の)ベストだ。たとえば「作品 12 の 3」は『ピアニスト殺し』と言われるほど、ピアニストに技巧的負担を強いる作品であるが、メルニコフの演奏は自然に聞こえるし、イザベルをうまくサポートしていると思う【注2】。そして「作品 96」第 2 楽章におけるピアノの先導や「作品 30 の 1」の第 2 楽章におけるアンサンブルが良い。思うに、ベートーヴェンという作曲家はやはり、ピアニストであるので、それ故に、彼は、彼の Vn ソナタにおいて、ピアニストに、かなり高度なレベルの演奏を要求した。メルニコフの演奏は、そのことを再認識させてくれる(そのことを私は、アルゲリッチやピリスの演奏では感じなかったと、記憶している)。そして「ここまで息の合ったピアニストとヴァイオリニストによる『ベートーヴェン:Vn ソナタ全集』は初めて聴いた」と私は感じるのだが、それは褒め過ぎだろうか。

・CD のケースについて

下記の画像のごとくである。これは、最初は、面白いと思ったが、何度か CD を外したり収納したりするうちに、ディスクを傷つけそうになった。というわけでやっぱり、この CD ケースは取り扱いにくい CD ケースである。そもそも、4 枚目が CD 面と DVD 面の両面ディスクになっているので(こんなディスクは私は初めて見た)そのことを考慮して(4 枚目が取り扱い注意であることを考慮して、あるいは注意を喚起させるために)こんな CD ケースにしたのかも知れんが・・・。

【注1】その意味では、ムターのと似てるかも知れない。

【注2】というか、このアルバムは、全体的にピアノの音量が大きいので、従来のベートーヴェン:Vn ソナタ全集に比べて、ピアノの比重が重いように思える。「作品 12 の 3」において、メルニコフは聴き応えのある技巧を聴かせている。

【追記】最近、買い物依存症にかかってしまって、CD を次々に買っているが、良い商品との出会いが多いのは、すさんだ生活のなか、良き慰めだ。

【追記 7月11日付】
現時点で、Amazon.co.uk で買うと安いです。私もここで買いました。Total for this Delivery: £18.89
Beethoven: Complete Violin Sonatas (Isabelle Faust/Alexander Melnikov) - 4CDs plus bonus DVD [Box set]

Beethoven_faust

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