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2009年11月27日 (金)

スティーヴン・レイトンのメサイア


Layton


Handel
Messiah
Julia Doyle, soprano
Iestyn Davies, countertenor
Allan Clayton, tenor
Andrew Foster - Williams, bass
Polyphony
Britten Sinfonia
Stephen Layton, conductor
Recorded: 2008
hyperion

スティーヴン・レイトンが、ポリフォニーという合唱団(総勢31名)とブリテン・シンフォニアというオケ(総勢25名)を指揮したメサイア(合唱のアルト・パートは男女混合のようです)。このメサイアは、どの版をもとにした演奏か分からないが、テンポ、デュナーミク、アーティキュレーションが独特なのが良い【注1】

合唱はうまい。私は、今回、イギリスの合唱団が歌うメサイアを、2セット購入した(ザ・シックスティーン盤とレイトン盤)。その理由は、イギリスの合唱団のきれいな合唱(モンテヴェルディ合唱団のような)を新しい録音で聴きたかったからであるが、このポリフォニーの合唱は、ザ・シックスティーンの合唱と同様、期待どおりきれいだった。

独唱歌手は、テノールとバスの声が、かすれているように聞こえるが、私の耳の錯覚かな。カウンターテナーはうまい。ソプラノはうまくはないが清楚。

肝心のスティーヴン・レイトンのアプローチであるが、最初はザ・シックスティーン盤と同様、面白さに欠けると思ったが、2回目に聴いてみたら少し面白くなった。なんか、音楽がモーツァルト的に聞こえるのが不思議なので「あれ! この版は特殊な版かな」と思ったが、その点はリーフレットに明記されてないので分からない。

カウンターテナー(イェスティン・デイヴィス Iestyn Davies)と合唱が、第8曲の「アリアと合唱 よきおとずれをシオンに伝える者よ "O thou that tellest good tiding"」をよく歌っているが、その第8曲「アリアと合唱」のあと、第9, 10曲「アカンパニアートとアリア 見よ、暗きは地をおおい "For behold, darkness shall cover the earth"、暗やみの中に歩んでいた民は "The people that walked in darkness"」は、少し「間」を置いて歌われている。私は毎年、クリスマスに近所で開催される女子高校主催の《メサイア》演奏会を聴きに行っている。実演の《メサイア》を聴くと、合唱団が歌う前と歌った後は、合唱団(私が聴きに行く合唱団は総勢約200名)が立ったりすわったりするのに時間がかかるので、その演奏は(メサイアを生で聴くと)CD と違って音楽がつながってはいない(つまり間があく)。したがって、第8曲の合唱が歌われたあと、第9曲のバス・アリアが歌われる際に「間」があるのは別に聞き苦しくない。それはむしろ、音楽の流れというか「劇の流れ」を良くしているかも知れない【注2】。そういう箇所が他にもある。

このメサイアは、肩が凝らない。気楽にクリスマス気分に浸れる演奏だ(もっとも、メサイアは言うまでもなくクリスマスのためのオラトリオではないが)。ただし、第2部をもうちょっと巧くまとめてくれていたら良かったと思う。この第2部は、緊張感ある一方、少しだれる。

私は、ザ・シックスティーン盤より、このレイトン盤のほうが面白かったし好きだ。

【注1】最後の「アーメン」を非常に遅く演奏しているが、こんなに遅いアーメンは初めて聴いたような気がする。

【注2】最初に聴いたときは、バスのアンドルー・フォスター=ウィリアムス(Andrew Foster - Williams)が歌う第9, 10曲は「弱い。だめだ。流れが悪い」と私に思わせた。しかし、2度目に聴くと、そうでもなかった。

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