« 2009年1月 | トップページ | 2009年3月 »

2009年2月28日 (土)

index

・作曲家別
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ BWV1014-19
無伴奏ヴァイオリンソナタ&パルティータ(1)
無伴奏ヴァイオリンソナタ&パルティータ(2)
無伴奏チェロ組曲
カンタータ第4番《キリストは死の縄目につながれたり》
マタイ受難曲

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)
弦楽四重奏曲作品20《太陽》

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)
協奏交響曲 K364
ヴァイオリン協奏曲第1番
ヴァイオリン協奏曲第2番
ヴァイオリン協奏曲第3番
ヴァイオリン協奏曲第4番
ヴァイオリン協奏曲第5番
ハイドン四重奏曲(ハイドン・セット)
フィガロの結婚
コシ・ファン・トゥッテ

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第9番《合唱》
ヴァイオリン協奏曲
《ミサ・ソレムニス》

リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)
楽劇《ジークフリート》第3幕
ヴェーゼンドンクによる5つの詩

ヨハネス・ブラームス(1833-1897)
2大変奏曲

グスタフ・マーラー(1860-1911)
交響曲第1番ニ長調
交響曲第2番ハ短調《復活》
交響曲第3番ニ短調
交響曲第4番ト長調

ドミートリイ・ショスタコーヴィチ(1906-1975)
ヴィオラ・ソナタ

 

・アーティスト別
カール・ベーム Böhm, Karl
ホルヘ・ボレット Bolet, Jorge
シモーヌ・ディナースタイン(1)Dinnerstein, Simone
シモーヌ・ディナースタイン(2)Dinnerstein, Simone
ユリア・フィッシャー(1)Fischer, Julia
ユリア・フィッシャー(2)Fischer, Julia
パメラ・フランク Frank, Pamela
藤原由紀乃(1)Fujiwara, Yukino
藤原由紀乃(2)Fujiwara, Yukino
ワレリー・ゲルギエフ(1)Gergiev, Valery
ワレリー・ゲルギエフ(2)Gergiev, Valery
グレン・グールド Gould, Glenn
ハーゲン四重奏団(ハイドン)Hagen Quartett
ハーゲン四重奏団(モーツァルト)Hagen Quartett
ヒラリー・ハーン Hahn, Hilary
イルマ・イサカーゼ Issakadze, Irma
キム・カシュカシャン Kashkashian, Kim
オルガ・カーン Kern, Olga
アンドリュー・マンゼ Manze, Andrew
エディット・マティス Mathis, Edith
ダニエル・ミュラー=ショット Müller-Schott, Daniel
ヴィクトリア・ムローヴァ(1) Mullova, Viktoria
ヴィクトリア・ムローヴァ(2) Mullova, Viktoria
アドリアンヌ・ピエチョンカ Pieczonka, Adrianne
ルチア・ポップ Popp, Lucia
サイモン・ラトル Rattle, Simon
ジュゼッペ・シノーポリ Sinopoli, Giuseppe
ニーナ・ステンメ Stemme, Nina
アイザック・スターン(1)Stern, Isaac
アイザック・スターン(2)Stern, Isaac
ヘンリク・シェリング Szeryng, Henryk

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ディナースタインのベルリン・コンサート


Dinnerstein


Simone Dinnerstein
The Berlin Concert
Johann Sebastian Bach
French Suite No. 5 in G major, BWV 816 [18' 30]
Philip Lasser (b. 1963)
Twelve Variations on a Chorale by J. S. Bach [22' 21]
Ludwig van Beethoven
Piano Sonata No. 32 in C minor, Op. 111 [28' 08]
Encore:
Johann Sebastian Bach
Goldberg Variations, BWV 988
Variation 13 [5' 24]
Recorded live at the Berlin Philharmonie,
November 22, 2007

結論からいうと、ベートーヴェンが一番良い。

フランス組曲第5番は、クーラントの右手と左手のおかっけっこが良いが、サラバンドはピリス Maria Joao Pires と同じ過ちをおかしていると思う。すなわちサラバンドのリズム感がない。ブーレーのリズムも悪い。ジーグの3声のフガートでなんとか持ち直している。

私の持論は、フランス組曲は左手が右手と対等でなければならないということ。理由は以下。

いうまでもなく、フランス組曲はもともと、チェンバロのために書かれた作品なのである。チェンバロはモダン・ピアノより音の減衰が速く、音量も小さく、また鍵盤も軽い。したがって、バッハは、クラヴィーア曲に多くの音符を書き込んだ。装飾音も多いし。

そして、チェンバロは通奏低音のために利用されることが多かった。しかし、バッハは「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ BWV 1014 - 1019」において、そうしたように、チェンバロパートを、和音のみを表す数字で書かず、声を与えた。しかも右手と左手それぞれ一つの声を与えた。

私は、フランス組曲も、上記と同じ理屈で書かれていると思う。左手は右手の伴奏にとどまっていないと思う。左手は声を持ち、そして、さらにいえば、右手と違う人が弾いてるように聞こえてもよいと思う。上記「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ BWV 1014 - 1019」では、Vn パートとチェンバロ・パート2声の合計3声3人だとすれば、フランス組曲は、2声2人というふうに...。そして、モダン・ピアノによるフランス組曲の演奏で、上記観点において成功しているのは、私が知るかぎり2人しかいない。グールドとコロリオフ Evgeni Koroliov だ。ヒューイットは失敗していると思う。ディナースタインも失敗しているといっていいだろう。

2曲目のPhilip Lasser (1963年生まれ) Twelve Variations on a Chorale by J. S. Bach は、現代作品にもかかわらず、19世紀のロマン派みたいな曲で全然面白くないので感想無し。

3曲目のベートーヴェン、最後のピアノ・ソナタ作品111

私は最初、ディナースタインには、この難しい曲の演奏は技巧的に無理だと思っていた。しかし、その先入観は吹き飛ばされた。ゴルトベルクの難しいフレーズを見事に弾きこなした彼女は、ベートーヴェンのハ短調作品111の演奏を、これまた見事に弾きこなしている。

第1楽章ので出しからしてユニーク。序奏の第11小節(ディナースタインの演奏で track21 の 1' 17 あたり)のスタッカートとスタッカティッシモがついた4つの和音(クレッセンドでピアニッシモからフォルテになるところ)の強調の仕方がユニークで強いインパクトを私に与えた。それだけで、この演奏に吸い込まれてしまった。第2主題への入りは美しい。フーガもうまい。「女性ピアニストで、これだけ豪快に弾いた人は他にいるだろうか」と思わせる。(いまどき女性ピアニストと男性ピアニストを区別するのは時代遅れだが)男性ピアニストでも、こんな豪快な演奏はあまり聴いたことがない(たとえばポゴレリチのは印象薄いなあ)。そして、このライヴ録音は音がいいので、スタインウェイならではの抜群の音響効果が最大限聴けるといって、よいだろう。

そして、第2楽章

変奏曲の最後の最後まで、クライマックスをお預けにするような演出は、私の嗜好に合う。演奏後、しばらくしてから拍手が起きる。聴衆の受けたインパクトが容易に想像できる。

ディナースタインは、変奏曲と相性が良いということか。

彼女は、バッハの組曲系では失敗し、ベートーヴェンの変奏曲付きピアノ・ソナタで成功していると思う。このアルバムを聴くと、もともと、彼女がゴルトベルク変奏曲で成功した人であることをリスナーは再確認すると思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月27日 (金)

藤原由紀乃の《ゴルトベルク》


Yukino


Yukino Fujiwara
J. S. BACH
Goldberg - Variationen BWV 988
Date of Recording: Dec. 19 - 21, 2007
Produced by Yukino Fujiwara

藤原由紀乃の《ゴルトベルク》をスコアを見ながら聴くと、この作品が、いかに複雑な曲であるかがわかる。

3つの声が絡み合い交叉する。本来は2段鍵盤でないと弾けない曲を藤原が巧みに弾きこなしていることもわかる。それらの変奏曲は、後期のベートーヴェンを思わせるものもあれば、バッハの平均律を思い起こさせるものもある。

しかし、録音が気に入らない。こもった音にはいささか閉口する。Bösendorfer Model 290 Imperial というピアノは、こういう録音でないと録れないのか。疑問である。

録音が悪いことは、ブラームス:2大変奏曲を聴いて覚悟はしていたが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月14日 (土)

ユリア・フィッシャーのバッハ:ヴァイオリン協奏曲集


Bach_concrtos_fischer


Julia Fischer
Bach Concertos
Concerto for two violins in D minor, BWV 1043 - 14' 46
Violin Concerto in A minor, BWV 1041 - 13' 22
Violin Concerto in E major, BWV 1042 - 16' 28
Concertos for oboe and violin in C minor BWV 1060 - 14' 06
Julia Fischer, violin
Alexander Sitkovesky, violin
Andrey Rubtsov, oboe
Academy of St Martin in the Fields
London, 2 - 4 June 2008

最初に聞いた時は、最高だと思ったが、2度目に聴いてみると、それほどでもなかった。

バッハのヴァイオリン協奏曲は難しい作品だと思う。ヴィヴァルディの影響を受けていると言われるが、BWV 1041 第2楽章のバッソ・オスティナートはドイツ的だし、同楽章の始めのあたり(ユリア・フィシャー盤でいうと track 5 の 1' 55 あたり)に出て来るヴァイオリン・ソロの旋律は『ニーベルングの指輪』のノートゥングの動機のように輝かしい(その部分はハーンの演奏で聞くと気持ちよい)。

そして、上記作品群のリトルネッロの鮮やかなこと! その鮮やかさは、なかなか演奏するのが難しいらしく、ヒラリー・ハーンの演奏では、ほとんどヴァイオリン・ソロばっかりしか聞こえてこない(私が上記ハーンの演奏を「卒業のための課題を無難に終わらせることができた」という程度にしか評価していないのはそのためだ)。

つまり、トゥッティとソロの交替が完璧でなければならない。

このフィッシャー盤においても、BWV 1043, 1041 では、トゥッティとソロの交替は、うまくないし面白くない。ただし、3曲目の BWV 1042 のリトルネッロは悪くない。このアルバムは、3, 4曲目の「Vn 協奏曲ホ長調」と「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲」が良いと思う。つまり、3曲目以降に聴き応えがある。

Academy of St Martin in the Fields と Andrey Rubtsov(オーボエ)の好サポートによってあとの2曲が光っている(指揮者を置かなかったのがかえってよかったと思う)。特に、Andrey Rubtsov(オーボエ)が素晴らしいと思う(もしかしたら、BWV 1060 が一番良い演奏かも)。

あと演奏時間が、ハーン盤とほとんど同じなのは面白い。ハーンのほうが速い演奏に聞こえるのに...。

【追記】
やっぱり、アンドリュー・マンゼとレイチェル・ポッジャー Rachel Podgerがうまいと思う。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

« 2009年1月 | トップページ | 2009年3月 »