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2008年4月18日 (金)

ムローヴァを追っかける(1)

Mozart

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K216
ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K218
ヴァイオリン協奏曲第1番 変ロ長調 K208
ヴィクトリア・ムローヴァ(ヴァイオリン、指揮)
Orchestra of the Age of Enlightenment
録音:2001年

・ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K216
 第1楽章 9'13 カデンツァ:オタヴィオ・ダントーネ
 第2楽章 6'56 カデンツァ:オタヴィオ・ダントーネ
 第3楽章 6'56 カデンツァ:ヴィクトリア・ムローヴァ

オケの音はあまり美しくない、弦の音はきれいでないし、その割にはうるさい、ストレスが強すぎる、ホルンの音が聞こえない...と第一印象は悪かったが、これは、正しいモーツァルトである。ピリオド奏法の飾りの無さが、うれしい。よく聴くと、ムローヴァはよく歌っている。

第1楽章、ヴァイオリン・ソロによる展開部の終わりで、ヴァイオリンがちょっとポーズを入れながらおどけるところは、《コシ》のアルフォンソ、デスピーナ二重唱の一節に似てると、私は以前から思っていたのだが、ムローヴァの演奏のするその箇所(展開部の終わり)を聴いて、また同じことを感じてしまった。これは「歌」というより「語り」だ。K216はギャラントであるだけでなくコミカルな作品ではなだろうか。その意味でも、ムローヴァの指揮、ソロともに上手さが光る。


・ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K218
 第1楽章 8'54 カデンツァ:オタヴィオ・ダントーネ
 第2楽章 6'13 カデンツァ:オタヴィオ・ダントーネ
 第3楽章 7'10 カデンツァ:オタヴィオ・ダントーネ

K218は私の好きな曲。

第1楽章
テンポの指示は、モデラートではないが、表現は極めてモデラートである。ヴァイオリン独奏の音符の数が多い楽章だが、歌い過ぎず語り過ぎず。
「ここで、力を入れすぎなければよいが」と思いつつ聴いていると、そこは、ちゃんと力を抜いている。それに対して、カデンツァは長すぎる。

第2楽章
Andante cantabileなのに、あまり歌ってなくて、あっさりしてるのがかえって良い。
カデンツァは、やっぱり長い。

第3楽章
特に良くない。


・ヴァイオリン協奏曲第1番 変ロ長調 K208
 第1楽章 7'54 カデンツァ:オタヴィオ・ダントーネ
 第2楽章 6'38 カデンツァ:オタヴィオ・ダントーネ
 第3楽章 6'37 カデンツァ:オタヴィオ・ダントーネ

これも私の好きな曲。

ちゃんとホルンの音が聞こえる。しかし、ムローヴァの指揮、演奏ともに少し考えすぎではないだろうか。元気なく重い。それは、作品の性格に反してる。ムターの方が良い。


まとめ
結局、第3番が一番良かった。第3番はカデンツァも良かったし...。ムローヴァのモーツァルトには、ベートーヴェンのVn協奏曲同様、節度と、ある種の知性が感じられる。
ベートーヴェンとモーツァルトのヴァイオリン協奏曲で、私のムローヴァに対する評価は決まった。追っかけることにする。

 


 


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