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2007年4月20日 (金)

モーツァルト:弦楽四重奏曲《ハイドン・セット》その2

イ長調の傑作
モーツァルト:弦楽四重奏曲第18番 K464

この作品は、第1,2,4楽章に統一性があるという意味で、ベートーヴェンを触発した作品であり、その統一性は、さらにベートーヴェンからバルトークに継承されたといっていいと思います。「作曲家別名曲解説ライブラリー」によると以下のことが書いてあります。「ベートーヴェンはとりわけこお四重奏曲を愛しており、弦楽四重奏曲作品18の作曲に先立って研究のために筆写したフィナーレの手稿楽譜が遺されている」

K464_1_1

第1楽章の冒頭のaとbが、第3楽章を除く3つの楽章のテーマの基本になっているらしいです。そのことは、分かる人には分かると思いますが、私は指摘されなければ分かりませんでした。
第1楽章のbはaから導かれているとのこと。
第2楽章メヌエットも第1楽章bから派生し、トリオの部分も第1楽章と関連しているとのこと。
第3楽章は充実した変奏曲ですが、この楽章は全曲の統一的素材の関連から離れている。
第4楽章は時代を先取りした前衛性さえ感じさせる楽章。冒頭主題の第1ヴァイオリンは、第1楽章から派生していることが、一見して分かる(らしい)。この楽章はソナタ形式とあるが、私には第2主題がないように思える。展開部に登場するコラール風の楽想(下記)も主要主題の変奏形にほかならないとのこと。

K464_4

私は《第14番 K387 ト長調》とともに、この第18番 K464 イ長調の演奏で、その演奏団体のモーツァルトへの思い入れや深い理解の有無を判断します。グレン・グールドはモーツァルトを好まなかったにもかかわらず、ピアノソナタ全曲録音など、録音が少なくなく、その演奏には賛否ありますが、彼のモーツァルトに対する姿勢が感じられ面白いです。そういう演奏を私は求めます。


それからあともう一つ。
この《第18番 K464 イ長調》は第1楽章イ長調に続き、第2楽章メヌエットもイ長調。それは、《ピアノソナタ イ長調 K331 トルコ行進曲付き》と同じやり方かなと思いました。しかし違いますね。K331はリピートすればかなり長い変奏曲である第1楽章(イ長調)がやっと終わったと思ったら、また似たようなメロディーの第2楽章(イ長調)が始まりしつこい(勿論その点がK331の面白さなのですが)。それに対してK464は自然です。
[つづく]

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