« モーツァルト:弦楽四重奏曲《ハイドン・セット》その2 | トップページ | モーツァルト:弦楽四重奏曲《ハイドン・セット》その4 »

2007年4月20日 (金)

モーツァルト:弦楽四重奏曲《ハイドン・セット》その3

「ハーゲン四重奏団やアマデウス四重奏団の《ハイドン・セット》が気に入らない」という話題を書くなら「どこが気に入らないか」を書かないと有意義な内容にならないので書きます。

まず、ハーゲン四重奏団の《第14番 K387 ト長調》

この作品は、第1、4楽章において、デュナーミクが魅力です。と同時にこの作品は、その作曲技法がハイドンを仰天させたのが目に見えるほど素晴らしい。ご承知の通り《ハイドン・セット》は、モーツァルトがハイドンの作品33《ロシア四重奏曲》に触発されて書いた作品。私は、K387を聴いてハイドンの作品33を是非聴きたくなった。そう思わせる演奏であってほしいというのが、私のK387への要求です。

ハーゲン四重奏団のK387第3楽章のカンタービレはうまいと思います。この団体は、カンタービレがうまいし美しい。その点は、私がハーゲン四重奏団を好む理由のひとつです。では、彼らの演奏において、全楽章をとおしての風格はどうでしょうか。ハイドンをぎょっと言わせた作品なら、ハイドン並みの風格とか圧倒的驚愕の連続とかが私は欲しいのです。

ハーゲン四重奏団は第1、2、4楽章においてデュナーミクに頼りすぎていると思います。「頼りすぎる」というのは、デュナーミクの表現が、品格や様式美をダメにしてしまっている。すなわち、ハーゲン四重奏団の演奏において第1、2楽章を支配するデュナーミクは、うるさく、何度も聴いていると飽きます。

この団体は、ベートーヴェンは巧いのですから、どっしりした演奏ができたはずなのに、そうではないのが期待はずれです。第4楽章では、軽やかさと爽快感を求めたいです。第4楽章で「曲が終わった」と思ったら、第1主題の回想が出てくるところはいいとして、そこに至るまでのハーゲン四重奏団の演奏は、やはりうるさく聞こえます。

ハーゲン四重奏団のデュナーミクは聴いてて疲れます。そしてモーツァルトは本当にこのように演奏してもらいたかったのか?と思います。

と、いろいろ文句いいましたがハーゲン四重奏曲のK387は、デュナーミクの表現において、ひとつのモデルであり、レベルの高い演奏といえるでしょう。大胆さと美を兼ね備えた演奏は、モーツァルトにおいては特に難しいと思います。

ハーゲン四重奏団の第15番 K421(417b)ニ短調は、本当にうるさいだけで問題外。

« モーツァルト:弦楽四重奏曲《ハイドン・セット》その2 | トップページ | モーツァルト:弦楽四重奏曲《ハイドン・セット》その4 »

モーツァルト」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/276661/6155574

この記事へのトラックバック一覧です: モーツァルト:弦楽四重奏曲《ハイドン・セット》その3:

« モーツァルト:弦楽四重奏曲《ハイドン・セット》その2 | トップページ | モーツァルト:弦楽四重奏曲《ハイドン・セット》その4 »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近の記事

カテゴリー

無料ブログはココログ